他の米名門ロースクールは留学生にめっちゃシビア 小室圭さんの超お得な奨学金受給はやはり異常
小室圭さんのニューヨーク州司法試験3度目の結果がもうすぐ発表されるにあたり、筆者は今、改めてフォーダム大ロースクールが最優秀の学生に支給するべき奨学金を3年連続で安易に圭さんに与えたことのオカシさについて掘り下げてみている。
前回の記事では、「奨学金の受給者を決める際、フォーダム大ロースクールもやはりLSAT(ロースクール進学を希望するアメリカ人が受ける全米統一テスト)のスコアを要求していた」という事実をお伝えしたが、長すぎたその記事の後半をこちらに移してみた。重複している点はどうかご了承いただきたい。
アメリカのロースクールでは、大半の学生が内部・外部なんらかの奨学金を得て学業に励んでいる。しかし、圭さんが受け取ったような大学側が提供する超お得なメリット奨学金は、獲得するまでが熾烈な競争。授業料の半額まで、1学期のみ、優れた成績を維持していれば更新も可能、というところが多いこともわかった。
今回はフォーダム大があるニューヨーク州を中心に、奨学金授与の現状について紹介してみたい。ロースクールは留学生に決して甘くないこと、勤勉な学生に広く浅く公平に分配したいという方針があることから、2度も司法試験に落ちた留学生の3年にわたる超お得な奨学金受給が、いかに異常なことだったのかをお分かりいただければと思う。
■オバマ氏も受け取れなかった奨学金
コロンビア大学とハーバード・ロー・スクールを卒業し、大変優秀な弁護士であったというバラク・オバマ元大統領。彼は53歳だった2012年のこと、「借りていた学生ローンの返済が8年前にやっと終わった」と漏らして話題になった。
ロースクールの学費がどれほど高く、どれほど奨学金の争いが熾烈なのか、ちょっとやそっとのことではメリット奨学金など受給できないという現実がよくわかるエピソードではないだろうか。
ちなみに、コロンビア大ロースクールは経済的に困っていない学生には奨学金を与えない。「もしも他から資金援助を得られるようになったら、7日以内に必ず連絡すること。奨学金の資金は限定されており、それをできるだけ多くの学生に分配したいためだ」と説明している。
学生を迎えるうえで、基本的に「すべての院生が経済的に自立しているものと見なしている」というコロンビア大学ロースクールだが、そんな中でも経済事情が悪化している学生には広く浅く公平に奨学金を支援し続けるつもりだという。
■NY大学ロースクールの留学生向け奨学金に注目
ニューヨーク大学のロースクールには、学部長による奨学金のほかにハウザー・グローバル、アーサー・T・ヴァンダービルト、ポデル・グローバルという3つのメリット奨学金がある。先の2つは優秀かつ強いリーダシップと社会貢献が期待できる数名の学生が対象だ。
そして海外からの留学生向けがポデル・グローバル。経済的に貧しい国の出身で、自国で優れた学業成績を収めてきたことと、両親の銀行の預金残高などを書類で証明する必要があるという。
「平等・公平に」という精神を大切にするアメリカで、日本の出身でバックに強力な資金源がある圭さんにマーティン奨学金を支給していたフォーダム大ロースクール。ニューヨーク大学がそれを知ったら驚くことだろう。
■スポーツや芸術での活躍の有無を問うコーネル大学ロースクール
コーネル大ロースクールでは、大半の学生がさまざまなタイプの奨学金を得て法律を勉強している。主に寄付金による1,200 万ドル(日本円にして約17億7,000万円)もの資金があるといい、一旦受給が始まれば3年間よほどのことがない限り支給するという。
とにかく入学時に提出した成績証明書が極めて優秀であること、そしてスポーツや芸術の分野で活躍してきたかが重要になるとのこと。留学生も申請は可能だが、家庭が裕福ではないことを銀行預金の残高や納税証明書などで証明できることが条件になるそうだ。
そしてJD課程となると、留学生は申請したところで状況はより厳しくなる。基本的に留学生にはその資格を与えていないといい、むしろ学生ローンの利用を勧めてくるようだ。とはいえ「米国在住の誰かに連帯保証人になってもらえること。それが学生ローンの条件です」とも記されている。
■3年間をフルカバーする奨学金は、ボストン大学やUCLAにもあるにはあるが…
圭さんが受け取ったマーティン奨学金のような「3年の間に必要な数千万円という経費を全額支給・返済も不要」という超お得な奨学金は、実はボストン大学やカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)など他州の名門ロースクールにも見つかった。だが、海外からの留学生にとって、その受給はやはり簡単なものではないという。
<ボストン大学ロースクール>
ここの「Distinguished Scholar Binding Early Decision Program」という3年間フルカバーの奨学金は、入学時の成績が極めて優秀、かつ同ロースクールが第一志望であることが条件になる。
この受給を強く望む新入学生は非常に多く、公平を期すため、敢えてエッセイではなくLSATのスコアのみで選考するそうだ。
プリンセスと結婚することでの将来のビジョンを、熱っぽくエッセイにつづった日本の青年に栄誉のマーティン奨学金を与えたフォーダム大ロースクール。しかし彼は司法試験に2度も落ちている。ボストン大学ロースクールのように、実力で選べばよかったものを…。
<UCLAロースクール>
JD課程では、成績が非常に優秀な入学生向けに断然お得な「UCLA Law Distinguished Scholars Program」という奨学金が用意されているUCLA。ここは多数の奨学金や学生ローンを案内しながら学生をサポートしているが、特にカリフォルニア州民の学生を優遇しているようだ。
一方、海外からLLM課程で学ぼうとする留学生には、「母国で学費を援助してくれるスポンサーや奨学金を見つけておくように」「困ったときは在ロサンゼルス日本国総領事館などに相談を」と助言。日本人学生の多くが憧れるUCLAではあるが、そのロースクール留学は決して甘いものではないようだ。
■まとめ
奨学生を選ぶときには、LSATのスコアで判定するのが一番わかりやすく公平だ。だから、LSATを提出しない留学生はメリット奨学金の対象外としているロースクールが多いのだろう。
現地の日系の団体や日本人会が提供しているような、日本人を対象とした奨学金を探すことも可能ではあるが、受給できる保証はない。できれば日本にいるうちに公的あるいは非営利組織の奨学金に応募し、獲得しておくと安心だという人は多い。
今回、いくつものロースクールについて調べていてつくづく思ったのは、フォーダム大ロースクールはよくもまぁ、LSATのスコアも四年制法学部修了証書も提出しない先進国・日本出身の圭さんに、数千万円分にもなる3年間フルカバーの奨学金を支給したものだということ。
2回も司法試験に落ちた圭さんについて、フォーダム大ロースクールは「もっと優秀だと思った」と恨み節のひとつも言いたいだろうが、愚痴をこぼすヒマがあったら、彼よりずっと優秀なのにマーティン奨学金を受け取れなかった大勢の同期生に陳謝してほしいものだ。
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(朝比奈ゆかり/エトセトラ)
画像および参照:
『Columbia Law School』 J.D. Tuition and Financial Aid
『NYU/Law』 Hauser, Podell and Vanderbilt Scholarships, and Dean’s Graduate Awards
『Cornell Law School』 J.D. Tuition and Financial Aid
『Boston University School of Law』 BINDING DECISION PROGRAMS
『UCLA Law』LL.M. Program Scholarships and Financial Aid
『UCLA Law』J.D. Admissions ― Full Tuition Programs
『FORDHAM UNIVERSITY School of Law』Fordham’s Financial Aid