小室圭さん入学で評価が落ちたか フォーダム大が全米ロースクールランキングで順位ガタ落ち

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全米のロースクールの順位、トップ14のポジションはほぼ揺るがないという(画像は『7Saga』のスクリーンショット)
全米のロースクールの順位、トップ14のポジションはほぼ揺るがないという(画像は『7Saga』のスクリーンショット)

もうすぐニューヨーク州司法試験3度目の結果が判明する小室圭さん。あらゆる関係者が彼の勉学と司法試験受験をサポートしてきたと思うが、筆者が最も気になっているのは、やはりフォーダム大ロースクールだ。今回は、その学校としてのランキング低下とLLM入学の謎が解けたことをお伝えし、続いてはマーティン奨学金獲得、そしてボストン大学にある奨学金との類似性などについても掘り下げて行きたいと思う。



まずは、これまで長いこと取り沙汰されてきた「小室圭さんにはそもそもLLM(修士課程)に入る資格がなかったのでは」という疑惑について、新情報も含めて触れてみたい。

圭さんは渡米してすぐに、「大学で法律の教育を受けたことが条件」というLLMコースで学んだ。国際基督教大学・教養学部出身の圭さんだが、その後に通った一橋大大学院が、圭さんの入学後に研究科の名称を「国際企業戦略研究科・経営法務専攻」から「大学院法学研究科・ビジネスロー専攻」に変えていたことから、長く法学を学んできたような印象を与えた可能性もありそうだ。

ただ、この点は一橋大大学院も「名称や編成の変更は以前より考えていたこと。タイミングがたまたま重なっただけで他意はない」と説明するように思う。圭さんはなんともラッキーな男というほかないだろう。

一方で現在、アメリカのロースクールはABA(American Bar Association:アメリカ法曹協会)の定める規定を守りながらも、1人でも多くの優秀な学生を入学させ、また司法試験合格者を出そうと様々な工夫を重ねている。その結果、近年はLLMコースの期間やカリキュラムに柔軟性を持たせているとのこと。フォーダム大も例外ではなかった。

 

■柔軟になったLLMコース

公式ウェブサイトの「入学や選考に関するよくある質問」というページで、フォーダム大ロースクールは短期修了タイプのLLMを案内するようになった。

フォーダム大ロースクールにLLMの速攻コースができていた
フォーダム大ロースクールにLLMの速攻コースができていた

基本的にLLM課程は9ヶ月間だが、海外の法曹界で働く多忙な人々のため、夏期の10~13週間を利用してスピーディーに修了することができるコースを設けたそうだ。

こうしたコースは、ニューヨーク大学、ノースウェスタン大学(イリノイ州)やカリフォルニア大学デイヴィス校、同バークレー校、ボストン大学なども導入しており、名称は「Professional Track LL.M.」「Short Program LL.M.」などいろいろある。近年はABAも「LLMに関し、裁量は各ロースクールにある」という方針だという。

また、近年のフォーダム大ロースクールは、留学生にLSAT(Law School Admission Test=ロースクール進学を希望する者が受ける全米統一テスト)のスコア提出を求めていないとのこと。下の青い線で囲んだ部分をクリックすると、そう明記されていた。

小室さんが入学してLSATの提出が不要になった…?『Fordham University School of Law』HPのスクリーンショット)
小室さんが入学し、留学生はLSATの提出が不要になったのか…?『Fordham University School of Law』HPのスクリーンショット)

フォーダム大だけではない。ロースクール進学を目指す米国人学生はLSATを必ず受けるが、ただではない難しさゆえ、海外からの進学希望者にそのスコアの提出を求めないところが急増しているという。高額の寄付金が見込める中国などの富裕層の子供たちが入学してくれれば大学側は嬉しいが、彼らはなかなかLSATという難関を突破できない。この現象を解決するには、それしか方法がないのだろう。



続いての話題は、ここ2年でフォーダム大ロースクールの評価が確実に下がっていることについて。注目したのは『U.S.News』が長年にわたり提供している「全米ロースクールランキング」だ。

 

■フォーダム大ロースクールのランキングは…

まず、こちらは今から2年前の2020年10月20日のデータで、当時の全米ランキングは27位だった。なお、『public legal』という別のサイトは当時のフォーダム大ロースクールを全米24位に位置づけていたようだ。

2年前は27位に位置づけられていた(画像は『U.S.News』のスクリーンショット)
2年前は27位に位置づけられていた(画像は『U.S.News』のスクリーンショット)

 

そこから1年経った2021年10月20日のデータでは、なんと全米35位にダウン。さらに1年経った現在のデータでは、下の画像のとおり37位に。2年の間になんと10位も転落してしまったことになる。

順位が全米27位から37位に転落していた(画像は『U.S.News』のスクリーンショット)
順位が全米27位から37位に転落していた(画像は『U.S.News』のスクリーンショット)

 

下のカラフルなグラフは、ここ10数年間のランキングの推移について、『7Saga』というサイトがロースクールを色分けして追ったもの。上位14校を「T14」群と呼ぶそうだが、そのあたりだと、2年で10位もランクを落とすような波乱はまず起きないようだ。

全米のロースクールの順位、トップ14のポジションはほぼ揺るがないという(画像は『7Saga』のスクリーンショット)
全米のロースクールの順位、トップ14のポジションはほぼ揺るがないという(画像は『7Saga』のスクリーンショット)

 

ロースクールの順位はさまざまな要素で決まるという。超一流校は司法試験の合格率の高さゆえにポジションは不動だが、中堅より下の群になると司法試験の合格率より別の要素が重要になってくるそうだ。

影響力を持つ順に、教授陣、弁護士や裁判官による評価、学生が入学時に提出するLSATやGRE(大学院進学希望者が受ける全米共通の試験)のスコア、 GPA(学部での成績)の平均点、JD(法務博士)課程卒業後の就職率、そして奨学金や学生生活をサポートする体制などだという。

 

■フォーダム大ロースクールの順位が激しく動いたワケとは…?

こちらは、上の表からフォーダム大ロースクールだけの推移をピックアップしたものだ。圭さん受け入れのあたりでランクが低迷し、そして卒業の年にグンとアップしていることがわかる。

フォーダム大ロースクールのランキングは、ここ数年動きが激しいようだ(画像は『7Saga』のスクリーンショット)
フォーダム大ロースクールのランキングは、ここ数年動きが激しいようだ(画像は『7Saga』のスクリーンショット)

 

彼の卒業は全額返済不要の奨学金が1枠戻ってくることを意味し、そこで再び志願者の人気が盛り返したということも…?

しかし、それが再び急激にダウン。その理由として、ひょっとして「あの日本人留学生、プリンセスを娶るとか鳴り物入りで入って来たわりには、さっぱり司法試験に合格しない」と教授陣が閉口しているということはないだろうか。そうでなくとも、すでに多くの人が「あの青年は何やら祖国で叩かれているようだ」と気づいていることだろう。

■まとめ

ランキングに関しては、何と言ってもそこに在籍する教授陣の評価が強く影響することがわかった。いくら豪華なビルを建てても、高額の寄付金(どの大学も“Donation”“Gift”といったページを設け、必死に集めている)で大学が財政面で潤っても、指導者としては、向学心たっぷりの勤勉な学生が入り、努力して司法試験に挑む様子を見たいのだろう。

圭さんについて、「彼はとても優秀だ」「よく頑張っている」といったコメントが教授陣からあがっていないか懸命に探してみたが、どうにも見つからなかったことを最後に添えておきたい。



※次の記事では、圭さんがマーティン奨学金を獲得することの不思議さを、改めて検証してみたいと思います。

(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

画像および参照:
『U.S.News』EDUCATIONGRAD SCHOOLS/Fordham University(2022/10/05)

『U.S.News』EDUCATIONGRAD SCHOOLS/Fordham University(2020/10/20)

『7Saga』Top Law School Rankings From US News