MET就職を望む眞子さん、学芸員フェローシップですら学歴不足と判明 ICU大学院入学から6年経過の誤算

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今年9月に発表されていたメトロポリタン美術館フェローシップの案内(画像は『MET』のスクリーンショット)
今年9月に発表されていたメトロポリタン美術館フェローシップの案内(画像は『MET』のスクリーンショット)

秋篠宮家の長女である小室眞子さんが、「今度こそ」ニューヨークのメトロポリタン美術館(以下MET)で働き始めると報じられている。ところが博士号を持たないキュレーターはここには在籍せず、まずは「見習いだが高い報酬」というフェローシップに応募するべきだという。だが詳しく調べたところ、眞子さんはそのフェローに採用されることも難しそうだ。これで本当に就職できるなら、やはり奥の手を使ったと考えるしかない…?



「アジアで生きよう!!」のYouTuber・けいちゃんさんが今年4月、「M子さんはフェローシップを狙っているのでは」というお話をされていた。そのフェローシップの説明と実際に採用された人たちの最新情報について、まずはMETのホームページを調べてみた。

 

■現在まさにフェローを募集中

毎年1回、9月から11月にかけ募集が案内されるMETのフェローシップ。美術、文化、考古学、美術史、美術書や教育、美術館の運営などについて専門的に勉強していくが、カテゴリーごとに13種類用意され、資金源はスポンサー企業、各種財団、富豪からの寄付金となり、同時にそれぞれのフェローシップには彼らの名称が付けられている。

現在、2023-2024のフェローたちを募集中で、志願者は簡単な自己PR、出身大学院(在学中でも良い)や現在の職場からの成績証明書や推薦状などを提出することになる。志願者の平均年齢はアラフォーあたりだろうか。何年にもわたり執念で志願し続け、やっとその座を獲得したという人も実は多いそうだ。

2020-2021メトロポリタン美術館のフェローシップ制度で採用された人たち(画像は『MET』のスクリーンショット)
フェローシップ2020-2021に採用された人たち。実績を積んできた人も多そうだ(画像は『MET』のスクリーンショット)

METは海外からの志願者も歓迎しており、今期活躍中の54人のフェローは、オーストラリア、オーストリア、カナダ、中国、エジプト、フランス、ドイツ、ハンガリー、インド、イラン、イタリア、マレーシア、ニュージーランド、ペルー、韓国を含む20か国から迎えられたという。

 

■志願者・職員における贈収賄を警戒?

ただし、METは重要な点を1つ警告している。さすがは「常にフェアであること」を重んじる国の最高峰の美術館だ。

フェローシップに採用されるには大変な競争を勝ちぬかなければならず、そこで贈収賄が発生することを懸念しているのだろう。ウェブページで「採用に関しての相談は直接オフィスで。それ以外の場で職員に個人的な連絡を取るべきではない」と明記しているのだ。

職員と外でコソコソと会い、相談することを許していないメトロポリタン美術館のフェローシップ制度(画像は『MET』のスクリーンショット)
志願者がMETの職員と外でコソコソと会い、相談することを許していない(画像は『MET』のスクリーンショット)

 

もっともそこは、世界中の有能な人たちがMETのキュレーターを目指して集まる場所だ。根回しや口利き、特権やコネの利用、そういったものでフェローの仲間入りをしたところで、実力を発揮できなければあっという間に芳しくない噂が出回るのではないだろうか。

■マンツーマンでフェローの指導にあたるキュレーター

METのフェローシップには、キュレーターのアシスタントや見習いとして勤務する「アンドリュー・W・メロン・ポストドクター学芸員フェローシップ/Andrew W. Mellon Postdoctoral Curatorial Fellowship」がある。

スーパーバイザー制度をとっているため、指導にあたるのはMETのキュレーター。マンツーマンかそれ以上の形で、丁寧に後進を育てていくそうだ。

海外からキュレーターを目指す人たちが応募する「Andrew W. Mellon Postdoctoral Curatorial Fellowship」というフェローシップ(画像は『MET』のスクリーンショット)
「Andrew W. Mellon Postdoctoral Curatorial Fellowship」というフェローシップ。キュレーターが丁寧に指導して後進を育てるという(画像は『MET』のスクリーンショット)

フェローはここで、文化財保護の方法、分類目録などの作成を学ぶばかりか博士号や学術の論文の書き方も教わるというから、キュレーターの責任は重い。英語に堪能で真に有能でなければ務まらないことを考えると、博士号もない眞子さんがMETのキュレーターとして活躍するなど、はっきり言って不可能ではないだろうか。



 

■では「フェローシップ参加」から?

眞子さんは、ではその「アンドリュー・W・メロン・ポストドクター学芸員フェローシップ/Andrew W. Mellon Postdoctoral Curatorial Fellowship」になら応募できるのだろうか。

ポスドク向け学芸員フェローシップ、学歴や報酬、待遇についてのの説明(画像は『MET』のスクリーンショット)
ポスドク向け学芸員フェローシップ、学歴や報酬、待遇についての説明(画像は『MET』のスクリーンショット)

 

見習いから始まり、アシスタントとして活躍することになるフェローたち。年俸は60,770ドル(日本円にして約903万円)だといい、さらに研究目的の旅費として最大 6,000ドル(約89万円)が支給されるというからすごい(2)。

「アンドリュー・W~」のフェローはフルタイムの臨時職員だが、従業員としての扱いはエグゼンプト。これは残業代の支払いがないことを意味する(3)。とはいえ、ビザ発給、保険なども含めたMETの福利厚生は非常に手厚いそうだ。

なお、採用期間は2 年間で次回の2024―2026年の募集は2023年9月からとなるため、現在は応募できない。

 

■問題はココだ!

実力派キュレーターを育成するこの「アンドリュー・W~」はポストドクター(博士研究員)向けであり、上の画像の(1)の部分にあるように、志願者には「5年以内に取得した美術史または考古学の博士号」という学歴を求めている。下の画像の「PhD」も、それを証明している。

また、先の選考では大学院博士課程の在籍中に採用されたフェローもわずかにいたが、彼らは活動の期間に学位の取得が見込める「博士号候補(PhD Candidate)」を名乗っての志願だった。

一方、眞子さんはエディンバラ大学やレスター大学大学院への留学を経て、2016年9月にICU大学院のアーツ・サイエンス研究科・博士後期課程に入学されたが、その後はどうなったのか。

博士課程の在学年限は基本的には最大で5年だ。6年が経過した今となっては、学歴の欄に「博士号候補(PhD Candidate)」と記入することも難しいだろう。ICU大学院で博士号を取得、といった記載は宮内庁のホームページにも見当たらなかった。

ICU大学院博士後期課程に進むも6年が経過(画像は『MET』のスクリーンショット)
ICU大学院博士後期課程に進むも6年が経過(画像は『宮内庁』のスクリーンショット)

 

■最終手段はやはり…?

正攻法での志願が難しいとなると、眞子さんにとっての最終手段(最初からその手段だった?)は、やはり皇室に眠っていた超国宝級の御物(ぎょぶつ)の持ち出し、METへの寄贈だろうか。

三の丸尚蔵館には公開してきた所蔵品以外にも、国宝・重要文化財の指定もなされないままの未公開品が多数あり、平成天皇が昭和天皇から私的に相続した古美術作品も同様だという。今まさに建て替えに入った三の丸尚蔵館。そこからドサクサまぎれに何かが流出することがあっても、目録がないのではツッコミようもない

METとしても、眞子さんの受け入れで喉から手が出るほど欲しい日本の最高の古美術作品が寄贈されるとあれば、やはり心が踊ってしまうように思う。

 

■まとめ

秋篠宮家のご両親、祖父母の平成天皇と上皇后さま、そして宮内庁や日本政府は、眞子さんのMET就職という夢がかなうなら、皇室の財宝を譲ってもかまわないと考えておられるのだろうか。

だが、そうした行為がしれっと行われた場合、ニューヨーク在住の日本美術の専門家は気づくだろう。もしも「超国宝級の皇室の美術品を私物化した小室眞子さん」などと騒がれ始めたら、秋篠宮家の印象はますます悪くなってしまいそうだ。



(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

画像および参照:
『YouTube』アジアで生きよう!! ― 続報!メトロポリタン美術館!フェローシッププログラムに参加?直接問合せしてます!

『MET』The Met Fellowship Program /Frequently Asked Questions ― Eligibility

『MET』The Met Fellowship Program /Frequently Asked Questions ― Internships

『MET』The Met Fellowship Program /2022–2023 Fellows

『MET』The Met Fellowship Program /2020–2021 Fellows

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