研究倫理が問われ、論文の価値は崩壊… 悠仁さまの希少トンボ発見が飼育と放虫の結果なら、世間はそれを「自作自演」と呼ぶ

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秋篠宮家の長男・悠仁さまが関わったというトンボ論文に関し、お気づきの方も多いと思うが、弊ブログの先の記事『秋篠宮夫妻の白々しすぎる会見 悠仁さまの研究意欲を知りながら…』は、かなり悠仁さまをかばった内容となっている。

だが、誰もが唸るような考察を展開してくださった埼玉県在住のSさんからの最新のメールは、ちょっと雰囲気が異なっていた。「これで最後になりそうです。自分なりの結論です」と添えられており、清拓哉氏も飯島健氏も、そして秋篠宮ご夫妻も登場しない。悠仁さまと希少トンボの関わり、そして放虫というズル行為の可能性に触れ、バッサリと斬っておられたのだ。

 

◆放虫の問題と悠仁さま

絶滅危惧IA類に属するオツネントンボなどを発見したとして、パソコンに数々のデータを保存し、清拓哉氏を驚かせたという悠仁さま。だがSさんは「もしも放虫のおかげで撮影に成功したのであれば、それは悠仁さまの自作自演ということになるのでは」としている。

その根拠は、悠仁さまが10歳のとき、秋篠宮邸の庭にせっせと田んぼを作られたこと。例えば産経新聞は、2016年9月6日付でこんな記事を掲載していた。

誰に教わったのか田んぼを作り、メダカやヤゴを放していた悠仁さま(画像は『産経新聞』のスクリーンショット)
誰かに教わったのであろう。田んぼを作り、メダカやヤゴを放していたという悠仁さま(画像は『産経新聞』のスクリーンショット)

 

肉食のヤゴ(トンボの幼虫)はメダカ、オタマジャクシやミミズを好んで食べる。そこでSさんはこう指摘しておられる。

「つまりこれは、悪意はなくても、赤坂御用地では『人の手』で意図的にヤゴが飼育され、そこから大量のトンボが発生したのでしょう。いわゆる放虫です。このことに触れていない今回の調査は、論文として致命的な欠陥があると言わざるを得ません。研究倫理が問われ、論文の価値は崩壊するでしょう」

 

◆放虫に「知らん顔」は禁物

「放虫」とは、飼育した昆虫が野外に放たれることを意味するが、問題は、それにより在来種である昆虫が餌や住処を奪われたり、交雑により遺伝子汚染が発生すること。昆虫に限らずだが、生態系への影響が大きい外来種の持ち込みは法律でも制限されている。

さらに、生息状況の調査を行う人々から見たら、データの攪乱に悩まされることになるだろう。昆虫学の権威・須田真一氏は、東京都レッドデータブックのトンボ部門に携わった際、「放虫」という行為について、きっちりと批判しておられた。

近年になって、明らかに人為的な放虫に由来すると判断されるものや、その可能性が強く疑われる記録や個体群が存在している。これらについては、確実性の高いものは評価から除外した。

 

このような行為は厳に慎むべきであるが、チョウ類やバッタ類などでも同様の事例が見られる。今後、レッドリストの作成にあたっては、この点にも十分留意する必要があろう。

 

Sさんもメールに「本人にその気がなくても、結果的にヤゴからトンボを飼育して御用地に放ったなら、論文には必ずそのことを触れなければならないでしょう」と書いておられたが、筆者も全く同感だ。そういった行為は批判の対象になるだろう、だから黙っていた…!?

 

◆「トンボには田んぼが重要」誰から教わった?

2012年の頃、悠仁さまがトンボに関心がおありだとわかった紀子さまは、「トンボの研究者になるのはどうだろう」と考え、2013年の夏、悠仁さまを連れて一家で福井県勝山市へ向かわれたのではないだろうか。

そこには「赤トンボ先生」として鳴らしていた、前園泰徳氏という博士がいた。前園氏は千葉大学を経て東京大学の大学院で博士号を取得し、奄美大島で環境教育の専門家に。そして2011年に「環境保全推進コーディネーター」として勝山市に迎えられた。なお、東大大学院農学生命科学研究科時代は、紀子さまの実弟・川嶋舟氏と1年違いだったようだ。

そんな前園氏は、2012年に初心者向けの環境教育プログラム『勝山の宝。赤トンボ』を発表。トンボ調査の方法、生育環境である水田との関わりなどが小学生でもよくわかる内容で、ひょっとしたら悠仁さまも、それを読んでトンボに興味を持ったのかもしれない。

そんな秋篠宮ご一家が来県されると、前園氏はあちこちをアテンドし、悠仁さまにトンボ採集や調査の楽しさを指導されたもようだ。同年9月には、NEWSポストセブンが『紀子さま 動物好きの悠仁さまの東大農学部進学願うとの証言』とすっぱ抜いている。

いずれにせよ、悠仁さま(と宮邸庭園担当の職員さんたち)がトンボのためにと田んぼ作りに励んだのは、前園氏の影響によるものであろう。

 

◆前園氏と清拓哉氏に接点は?

2013年には福井大学の特命准教授となった前園氏だが、2015年に教え子殺人事件を起こしてしまった。なぜか嘱託殺人が認められ、懲役3年6月の実刑判決が下り、おそらく2020年の春には出所されたはずだ。

実は10日ほど前、関西にお住まいのUさんという方から、メールで「清拓哉氏と前園氏には、2005年から2011年頃まで接点があったと思われます」と教えられた。この表もUさんが作ってくださったもので、共にトンボ博士である2人は、少なくとも5年ほど接点があったと考えられるそうだ。

前園氏と清氏は知らない仲ではないだろう。どこかで研究を引き継いだのだろうか(表は関西にお住まいのUさんが作成))
前園氏と清氏は知らない仲ではないだろう。どこかで研究を引き継いだのだろうか(表は関西にお住まいのUさんが作成))

 

何かしらのデータを引き継いだ可能性もあるが、すでに出所後でもあり、前園氏が「縁の下の力持ち」として実際に調査にあたり、論文執筆に力を貸していたとしても不思議ではない。「その事件さえなければ、このたびのトンボ論文も前園氏と組んでいたのでは?」と言う人は多い。

 

◆まとめ:いくら「希少トンボを発見」と言われても

悠仁さまのトンボ論文について、Newsweekによる最新のニュース記事には、こんな文章がある。

トンボ研究は、2012年から2022年にかけて秋篠宮邸のある赤坂御用地内で行われました。池や樹林、防火水槽など、トンボ類が生息する場所を随時調査し、トンボを撮影したり、幼虫を採集・飼育して羽化させたりして種を同定しました。『絶滅危惧IA類』に指定されるオツネントンボやオオイトトンボなど、貴重な品種も含まれていました。

 

赤坂御用地という手つかずの自然が残る独特の環境にもかかわらず、悠仁さまがどこかで入手した幼虫を飼育して羽化させたりしていたのなら、いくら「希少トンボを発見!」と言われても、世間的にそれは「自作自演」ということになってしまうだろう。

だからこそ、論文のタイトルは『赤坂御用地のトンボ相』だけで終わらず、その後ろに『―多様な環境と人の手による維持管理―』が続いているのか。トンボは飼育するもの、それを放って何か文句でもあるの?とおっしゃるのなら、もう学術論文などとせず、『悠仁親王のトンボ飼育日誌』とでも題されたほうがよかったのではないだろうか。

(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

画像および参考:
『J-Stage』赤坂御用地のトンボ相 ―多様な環境と人の手による維持管理―

『産経新聞』悠仁さま10歳 田んぼ作りで生物にご関心2016/9/6

『Newsweek』高校生に学術論文が書ける? 悠仁さま「トンボ論文」に向けられた「不公平」批判について考える

『東京都レッドデータブック』⑴ トンボ

『Wikipedia』放虫

『Wikipedia』前園泰徳

『エトセトラ・ジャパン』いい加減にしてほしい悠仁さまの「トンボ研究で東大推薦」報道 その陰に置き去りにされ泣いていた「別の教え子たち」の存在

『エトセトラ・ジャパン』「正確な日付を確認せず」「詳細な地名を記録せず」「撮影者表示なし」の学術論文を世に放った悠仁さまの未来は明るいのか

『エトセトラ・ジャパン』秋篠宮夫妻の白々しすぎる会見 ご長男がいくらトンボ好きでも「表町池」「表町水田」破壊はオトナの事情?