農家さんは騙されないトンボ論文「7月2日羽化画像」の大嘘 昆虫オリンピック出場とは驚いた!

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数日前、Yahoo!ニュースでNEWSポストセブンによる『悠仁さま、国際会議デビューへ 4年に1度の「昆虫のオリンピック」で皇居でのトンボ研究の成果を発表』という記事があったことを知った。

“オリンピック” とは随分と大きく書いていただいたものだ。国立難関大学を推薦で突破する高校生には、まず「日本学生科学賞」「数学オリンピック」「科学オリンピック」「日本生物学オリンピック」「化学グランプリ」などの受賞歴があるとされ、なんとしても悠仁さまをその域に近づけたいのだろう。こちらも、もしもコメント欄が開放されていたら炎上したかもしれない。

たとえば国際昆虫学会議ICE2024が、本当に昆虫学におけるオリンピックのように位置づけられているとして、悠仁さまにはフェアプレーの精神、つまり正しいデータ収集で誠実な研究論文を書くという心構えがおありだろうか。『赤坂御用地のトンボ相 ―多様な環境と人の手による維持管理―』の画像No.66「アキアカネ」は、あんなにも季節感がズレているというのに…?



 

◆トンボ論文アキアカネの「7月2日」が怪しすぎる

この件、まず最初に神奈川県在住のHさんという方が、トンボ論文の画像No.66について疑問を投げかけた。

「右半分に水面のような茶色の領域があります。論文にある杏水田を見ると、稲の周辺には何も植えられていないことがわかります。しかし、66番が撮影されたのは2022年7月2日とのこと。この頃のイネは、茎が広がる “最高分げつ期” ではないでしょうか」との考察であった。

悠仁さまの論文に掲載されたアキアカネのメスの写真(画像は『J-Stage』のスクリーンショット)
画像No.66のアキアカネ やはり腹の先端に丸い穴が見える(画像は『J-Stage』のスクリーンショット)

 

関東地方のイネは6月下旬~7月上旬に最高分げつ期を迎えるといい、一株から30~35本くらいの茎が広がり、その緑が水田を覆い尽くす。 にもかかわらずNo.66のイネはまっすぐに伸び、田んぼの隅にポツンと一株だけ植えてあるように見える。

その後、長野県在住のMKさんという方もメールをくださった。

イネの分げつ~最高分げつ期~止葉、幼穂形成期の終了、そして穂ばらみ期~出穂期という流れと時期についてを解説。「画像No.66のイネには白い葉耳と葉舌、その下の葉鞘の割れが見える」として、画像のイネは穂ばらみ期を思わせるという。

南関東から東海の穂ばらみ期は、通常7月下旬から8月初旬頃となる。長野県では7月下旬だといい、「天候による成長の進み遅れを誤差として考慮しても、赤坂御用地で7月2日に穂ばらみ期を迎えるなど、まず起こり得ないでしょう」とのことであった。

 

◆7月1日の田んぼは…

このほどMKさんより、悠仁さまのトンボ論文の写真とは全く違う、思い切りフレッシュなトンボの写真が送られてきた。

穂ばらみ期のイネは扇子のように広がっている
7月1日、分げつ期のイネは扇のように広がっている

 

「田んぼのあちこちに、翅を乾しているアキアカネがいっぱいて、カメラを取りに家まで走り、もう一度田んぼまで全力疾走しました」とMKさん。イネのほうは葉も垂れ、出穂は8月上旬になりそうだという。

「長野と東京で地域は異なりますが、イネの生育速度に極端な違いはありません。生育ステージはほぼ同じと考えられます」とのことだった。



◆リアルなアキアカネはこうも違う

MKさんが撮影してくださった正真正銘、本物のアキアカネの羽化の写真がこちらである。どうか上の悠仁さまのトンボ論文の画像と見比べていただきたい。

アキアカネは飛べるようになるまでヤゴ殻
アキアカネはヤゴ殻にぶら下がりながら、飛べるようになるまで翅を乾かし続ける

 

そして、アキアカネがしっかりとつかまり、ぶら下がっているヤゴ殻にもご注目いただきたい。今年2月にはこけむしさんという方が、ご自宅でアキアカネが羽化した際のヤゴ殻の写真を送ってくださった。

こけむしさんはとてもやさしい人。アキアカネが飛んで行った後も羽化殻をとっておいたという。
こけむしさんはとてもやさしい人。アキアカネが飛んで行った後も羽化殻をとっておいたという。

 

となると、上の悠仁さまのトンボ論文に出てくるベロンと細長いヤゴ殻は、一体何なのだろう。

MKさんは「赤坂論文No.66のヤゴは大きさ、色、形、すべて変です。そもそも倒垂型の羽化をするアキアカネがオーバーハングにならない鉛直な茎で羽化し、背中には怪しい黒いコブがあり、腹部の末端(尻尾)付近に丸い穴がある。論文ではそれを羽化とまで書いてしまって…。もし田んぼのトンボさんたちが文字を読めたら、何て言うでしょうね」と呆れておられた。

 

◆まとめ:イネはどうしたのか

マスコミはここにきて、突然「トンボにかけて悠仁さまは国内トップクラスの実力」などと書くようになった。16歳と17歳のお誕生日映像で、悠仁さまは「イネの研究にご熱心」と伝えられたが、そちらはどうしたのだろうか。

もしも農研機構さんのご協力を得ながらイネに関する論文を発表するようなら、HさんやMKさんにその詳しい分析をお願いしてみたいと楽しみにしていたのだが…。

 

実際の写真は下のいずれかをクリックしてご確認を!

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『J-Stage』赤坂御用地のトンボ相 ―多様な環境と人の手による維持管理―

『国立科学博物館』赤坂御用地のトンボ相 ―多様な環境と人の手による維持管理―

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(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

画像および参考:
『エトセトラ・ジャパン』悠仁さま論文アキアカネ写真No.66は翅の付け根に黒いコブ まさかここにも有頭虫ピンが?

『エトセトラ・ジャパン』トンボ論文写真No.66アキアカネのヤゴは全くの別物 腹の先端の穴は内臓を取り出した跡か

『エトセトラ・ジャパン』トンボ論文写真No.66「本当に7月2日の撮影ですか? 穂ばらみ期に見えますが」と農業従事者さまより

『エトセトラ・ジャパン』トンボ論文おかしな写真No.66に「ホンモノの羽化と殻をご覧ください」 自宅の水槽でヤゴは育ちベランダで羽化



1件のコメント

  • これこそが学問です。もう一度、これこそが学問です。加えて、これこそが学問です。
     
    むか~しむかし、中国に秦という国がありました。秦は中原を初めて統一した始皇帝がいました。始皇帝には長男の扶蘇、末子の胡亥がいます。扶蘇は賢く、始皇帝を正しい筋道から外れぬよう焚書坑儒などに諫言したそうです。始皇帝は扶蘇を煙たがり、末子胡亥を常に伴って可愛がりました。
    始皇帝は中国を巡る途中に崩御してしまいます。次は優れた扶蘇に継がせる詔を宦官趙高は握り潰して胡亥を皇帝にしてしまったのです。優れた扶蘇は自害させられ実権を握った趙高は皇帝胡亥を使って想いのままに秦を支配しました。
    ある日、鹿を連れて「これは馬です。」と胡亥に言うと、胡亥は「これが馬なのか。」と逆らわず、臣下も同意します。然し国内情勢は乱れに乱れて、結局胡亥と趙高は殺されて子嬰が継ぐも秦は滅んでしまいました。人望厚い扶蘇が皇帝に即位したら秦は続いていたのかも知れません。
     
    おやおや、日本の現状と似ていますね? 「指鹿為馬」で9÷3=2。これでは将来日本が無くなってしまう! 国民は9÷3=3と答えるし、優秀な人物に期待を寄せるのです。政治屋さん、国民の意思を請ける代議士に昇格しなさい。輩の乗っ取りでは国体が揺らぐ。日本のことは日本人が決めます。皇統は敬宮殿下が継ぐのです。
    元号は令和。皇室典範改正。馬女や鹿女、憂い人君は皇籍剥奪。日本安泰。皇弥栄

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