「皇室典範改正」の議論に統一教会ズブズブ報道の萩生田光一政調会長が乗り出すことの測り知れない危険性
「一緒に日本を神様の国にしましょう」「私もご父母様の願いを果たせるように頑張る」と発言するなど、旧統一教会とベッタリだったことが信者の口から暴露されていた自民・萩生田光一政調会長。
この萩生田氏が、産経新聞のインタビューで「これは首相の指示。皇位継承議論の受け皿は自分が作る」などと意気込んでいることを数日前に知った。
◆「女性天皇容認」案がなぜか含まれていない
萩生田氏が手掛けたい「2021年の有識者会議以降、議論がまるで進まず、宙ぶらりんの状態になっている改正案」の内容とは――。
■旧宮家の男系男子の皇籍復帰する案
■女性皇族が婚姻後も皇室に残る案
…である。国民が望んでいるにもかかわらず、女性天皇容認に向けた改正案が含まれていないことに注意が必要だ。
その有識者会議では、計5回21名に対してヒアリングが行われた。そして参加者の3分の2近くが、「女性天皇を容認」あるいは「検討するべき時期に来ている」と答えていた。
さらに、有識者のなかからもそういった声が上がったようだが、すると座長(清家篤氏・現在は日本赤十字社の社長)が「皇位継承については、悠仁さままではゆるがせにしてはならない」とピシャリ。議論の余地をまるで与えようとしなかった。
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◆期待を持たせた女性セブンの報道
すっかり人気が低迷した自民党は、なんとしても国民からの信頼や内閣支持率の巻き返しを図りたいであろう。よって国民の85%の「敬宮愛子さまで女性天皇を」という望みを聞き入れる準備に入ったのかもしれない…?
そう期待を持たせてくれたのは、女性セブンによる9月23日の『岸田改造内閣、過去最多の女性閣僚起用は「愛子天皇」実現の布石か 来春の大学卒業がタイムリミット』という記事だった。
過去最多となる5人の女性閣僚が起用されたが、特に注目を集めているのは加藤鮎子・女性活躍担当相。2005年の小泉内閣時代に沸いた、女性および女系天皇容認のための皇室典範改正案を支持した故・加藤紘一氏の三女だといい、自らも女性・女系天皇を容認と発言しているのだ。
しかし岸田首相は、そもそも女性・女系天皇など念頭にもなかったのは…!?
何しろ首相は2年前の9月、党総裁選で「女系天皇以外の方法を検討すべきだ。旧宮家の男系男子が皇籍に復帰する案も含めたい」と述べていた。
長年一般人として生活してきた男性たちを、頭数が欲しいというだけで、いきなり皇族にするという案には呆れる声が非常に多かった。首相の「女性・女系天皇なんて」という男尊女卑ともとれる考え方は、わずか2年で変わったのだろうか。
◆皇室にそう関心がないかもしれない萩生田氏
こちらは、2019年6月3日に行われた政府与党連絡会議の後、記者会見を行った萩生田幹事長代行。質疑応答では共同通信社が皇室に関し2つの質問を投げかけたが、いずれの回答からも、萩生田氏の皇室に寄せる関心の低さが見て取れる。
とはいえ、なんと「小泉政権時代に党内で議論したまとめが、とりあえずあります」などと発言しておられる。旧皇族の復帰や養子案は排除し、女性天皇を容認することを全会一致で決めた、当時の皇室典範改正案の完成度の高さを、ちゃんとわかっておられるなら何よりだ。
小泉首相は2006年1月からの通常国会にその「皇室典範改正案」を政府として提出するつもりだったが、秋篠宮夫妻について、わずか妊娠6週というあり得ない早さで、男児をご懐妊とのニュースが永田町に広まったために、白紙撤回となってしまった。
ちなみに、生命倫理の面でまだ許されていない「男女産み分け」が行われない限り、性別が判明するのは普通は妊娠5ヶ月以降である。
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■『エトセトラ・ジャパン』最高裁判事経験者2名が「女性天皇」推し 皇室典範改正は有識者会議の座長次第なのでは…?【前編】
■『エトセトラ・ジャパン』最高裁判事経験者2名が「女性天皇」推し 皇室典範改正は有識者会議の座長次第なのでは…?【後編】
◆旧統一教会は反日。皇室に強い嫌悪感が
誰が誘導したのか、悔しいことに、皇族と旧統一教会の文鮮明らが一緒に撮影された写真が存在する。
だが、これを見て「教会が日本の皇室に心を寄せていた。親しくなろうと努力していた」などと勘違いしてはならない。文鮮明は戦前、早稲田高等工学校(早稲田大学に併設された各種学校)で電気を勉強していたにもかかわらず、大変な反日感情を持っていたという。
同時に、皇室破壊論者でもあったことを週刊現代が『「昭和天皇を暗殺する」「日本の女は男の寝床に這いつくばる」…!統一教会教祖が信者に語っていた、凄まじすぎる「日本憎悪の言葉」』という記事で伝えている。
〈日本は一番の怨讐の国でした。二重橋を私の手で破壊してしまおうと思いました。裕仁天皇を私が暗殺すると決心したのです〉(第381巻より。原文を日本語訳したもの・大意。以下同)
〈裕仁天皇を二重橋を越えて殺してしまおうとした地下運動のリーダーだったんです。こうした学生時代には、日本の婦人たちに無視されたこともたくさんありました〉(第305巻より)
昭和天皇暗殺を考えていたことや、皇居の正門に架かっている二重橋を破壊しようとしていたという旨の発言は、第306巻、352巻、402巻にも記録されている。
文氏が実際に地下運動のリーダーだったかについては明らかになっていないが、韓国人信者に対して自身が「昭和天皇暗殺を計画した抗日運動の闘士であった」と話していた可能性は高い。
こういう人物が教祖である宗教に傾倒していたとみられる萩生田氏が、皇室関連の審議のまとめ役になるというのはいかがなものだろうか。皇位継承どころか皇室の存続そのものに危機が迫るような気がしてならないが、それは考えすぎだろうか。
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◆麻生さんに対抗するためだけに?
この記事は、実は数日前に書き上げていた。Twitterなどで世間の反応をじっくりと見極めていたのだが、その間に女性自身による『愛子さまの将来がより不安定に「麻生vs.萩生田」で混迷深まる「皇位継承論議」』という記事を発見した。
自民党の麻生太郎副総裁は、故・寬仁親王に嫁いだ信子さまの兄でいらっしゃる。すでに、麻生氏が座長となった『皇室問題等についての懇談会』という議論の場があり、そこには高市早苗経済安全保障担当相も出席している。
高市氏に関しては2021年12月、FRIDAYによる『高市早苗氏「女性天皇容認、女系天皇に反対」の背景に小室家問題』という記事が大きな話題になっていた。
この件は、麻生氏や高市氏による『皇室問題等についての懇談会』を恐らく快く思っていない萩生田氏が、秋篠宮に皇統を継がせたいと考えているに違いない岸田首相に媚びる形で、「自分が舵を取る」と申し出たのだろうか。
それとも、韓鶴子氏は少し前にかなり怒って「キシダをここに呼んで教育しなさい」と言っていた。その際に「皇室に関してはハギウダを使いなさい」とでも言われたのだろうか。
(朝比奈ゆかり/エトセトラ)
画像および参考:
・『産経新聞』皇位継承議論「受け皿作る」、首相は加速を指示 自民・萩生田政調会長インタビュー
・『朝日新聞デジタル』旧統一教会信者「萩生田さんとの絆は深い」 政界復帰は「神の計画」
・『Google画像検索』萩生田 統一教会
・『自民党』政府与党連絡会議後 萩生田幹事長代行記者会見
・『Yahoo!ニュース』愛子さまの将来がより不安定に「麻生vs.萩生田」で混迷深まる「皇位継承論議」女性自身
・『NEWSポストセブン』岸田改造内閣、過去最多の女性閣僚起用は「愛子天皇」実現の布石か 来春の大学卒業がタイムリミット
・『FRIDAY』高市早苗氏「女性天皇容認、女系天皇に反対」の背景に小室家問題