英国王の戴冠式会場でたった1人、秋篠宮妃紀子さまが犯したマナー違反とは…?

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イギリス国王の戴冠式で「靴を履かない」はNGだった(画像は『FN』のスクリーンショット)
イギリス国王の戴冠式で「靴を履かない」はNGだった(画像は『FN』のスクリーンショット)

このたびブログに、「白い猫あんよ」さんとおっしゃる京都府の方からメールを頂戴した。今年5月、チャールズ国王の戴冠式のためイギリスを訪れた紀子さまが、和服で式に参加した様子を見て気になる点があったそうだ。



 

◆紀子さまの着物姿に多くの議論が

イギリスには人々が古くから大切に守ってきたマナーがあり、当然ながら上流階級になればなるほど、それは重く厳しいものとなる。ロイヤルたちはその最たるもの。とにかく失礼がないように振舞うことを皆さん、気をつけていらっしゃるという。

そんな中で今年5月6日、英ロンドンのウェストミンスター寺院で行われたチャールズ3世とカミラ王妃の戴冠式に、秋篠宮さまとともに出席した紀子さまは和装を選ばれた。

皇族の正装はそもそも洋装なので、戴冠式には「洋装で出席するべきだった」と言う人もいれば、日本の美しい伝統でもある女性の着物姿は「評価に値する」と言う人も。そして「どちらでもいいじゃないか」と言う人もいる。

だが、それらはいずれも日本側の視点であり、「イギリス側からの視点が欠けているように感じました」と白い猫あんよさん。イギリスに暮らす人々にとって問題になるのは、紀子様が靴を履いていなかったことだそうだ。

イギリスを含め、足元のおしゃれや靴の文化を大切にしている北ヨーロッパ。イギリスでは正式な場所で「靴を履く」のは当然のことであり、足袋と草履だった紀子さまは「ヨーロッパの文化に留意されていなかったように感じました」とメールには書かれていた。

 

◆赤ちゃんにも革靴を履かせる国だから…

イギリスに暮らし、子育ての様子をブログやSNSに綴る日本人女性は多い。ちょっと拝見してみると、公立・私立を問わず、多くのママたちが「わが子の通う学校では革靴を着用するよう決められています」などと綴っていることに気づく。

映画『ハリーポッター』に登場する子供たちがそうだったように、白い猫あんよさんによれば、スニーカーでの通学は禁止と明言する学校も多いとのこと。親はまだ歩けずベビーカーに乗っている赤ちゃんにも、「ファーストシューズ」と言ってきちんとした靴を買い与えるそうだ。

足袋と草履を「白いソックスとゾーリ・サンダル」と書かれてしまった紀子さま(画像は『FN』のスクリーンショット)
足袋と草履を「白いソックスとゾーリ・サンダル」と書かれてしまった紀子さま(画像は『FN』のスクリーンショット)

 

「紀子さまは、まずは靴を履くことを前提に、それから衣装を選ばれるべきだったのではないでしょうか」と白い猫あんよさん。靴を履いたら和服は着られない。しかも和服があのようにシワシワになってしまうなら、やはり洋装をお選びになるほうが無難だったのだろう。

 

◆ブータン国王夫妻も民族衣装で

同じく戴冠式に招かれた、ブータン王国のワンチュク国王とジェツン・ペマ王妃。おふたりも伝統的な民族衣装を着て出席されたが、きちんと「靴のルール」を守っておられたようだ。

刺繡が豪華な布製の靴も多いブータンだが、ブータン国王夫妻はシンプルな革靴で参列(画像は『WWD』のスクリーンショット)
刺繡が豪華な布製の靴も多いブータンだが、ブータン国王夫妻はシンプルな革靴で参列(画像は『WWD』のスクリーンショット)

 

ブータンには鮮やかな刺繍などを施した布製や革製の靴がある。だがワンチュク国王は黒の革靴を、そして王妃はアイボリー色が控えめな、クローズドトウのハイヒールを履いておられた。ドレスコードに忠実に従うことは、最低限のエチケットであろう。



◆ロイヤルウェディングのドレスコード

イギリスの王室は、どんな行事でもまずドレスコードを示してくる。たとえばロイヤルウエディングでは、親族はもちろんゲストにも「ストッキングおよびクローズドトウの靴を履き、ドレスは肩を覆い、膝下丈のものを着るように」などと求めている。

白い猫あんよさんはその点について、こう書いておられた。

「結婚式ですらオープントゥの靴は避けるよう指示があったのに、さらに荘厳な儀式である戴冠式に足袋と草履を履いていった紀子さまは、完全なマナー違反ではないでしょうか」

 

「和服は裾から足袋も草履も丸見えになります。そんなお姿は、イギリスではどこか奇異に映ったことでしょう」と。

 

◆キャサリン妃をお手本に

ハリウッドで女優業をしていたメーガン・マークルさんは苦しんだかもしれないが、Harper’s Bazaarはある記事で、イギリスのロイヤルメンバーは誰もが「靴ルール」をきちんと守っていることを伝えていた。

キャサリン妃はオフの日には、つま先が見えるオープントウのシューズも、サンダルもスニーカーもお好きに履いておられる。だが公的な外出のときは、色や質感はさまざまだが、必ずフォーマルな雰囲気のパンプスを選ぶそうだ。個人の好みではなく、それがエチケットだからだ。

 

◆余談:裸足やソックス丸見せは嫌われる

飛行機の機内で靴を脱ぎ、裸足あるいはソックスだけになっている人を見かけることは結構ある。しかし客室乗務員は、3つの理由から「できれば靴を履いていてください」と声をかけることがあるそうだ。

飛行機の中で結構嫌がられるソックス姿(画像はイメージです)
飛行機の中で結構嫌がられるソックス姿(画像はイメージです)

1つ目は衛生面の問題。機内のトイレの周辺には他人の尿がそれなりに飛び散っており、誰もがそれを踏んだ靴で座席に戻ってくる。よって、機内のカーペットはどこにもそうしたバイ菌が付着していると考えるべきだという。

2つ目は安全面の問題。気流の悪いところを飛び、万が一の事態が起きて避難が必要になった際には、靴をちゃんと履いていないと素早く動けない。

そして3つ目は、足の臭い。その人自身の体臭の問題もあるが、ソックスを履いていてもあまり変わらず、周囲が不快になれば乗客同士の口論すら起こるという。

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海外のメディアは草履を「Zori」「Geta」とし、しかし足袋は「White socks」と記していることもわかった。ソックスをむき出しにして履く和装。そうなると、こちらの意図しない「不潔感」を感じていたという外国人も、実は多かったのだろうか。

(朝比奈ゆかり/エトセトラ)



画像および参考:
『FN』 Kiko, Crown Princess of Japan, Embraces Tradition in Geta Sandals & Kimono at King Charles III’s Coronation With Prince Akishino

『WWD』英チャールズ国王戴冠式に世界中の王室メンバーが集結 各国の王妃はどのブランドを選んだ?

『Harper’s Bazaar』メーガン妃が遵守しなければならない、ロイヤルメンバーの靴ルール

『Wikipedia』浅沓(あさぐつ)

『MY UK LIFE イギリスで思ういろんなこと。』【イギリス】子供靴はやっぱりClarks(クラークス)が安心