お茶中卒業文集には「自主研究を中3の2学期でまとめた」と トンボ論文筆頭著者のはずが、その後は研究者に丸投げか

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おそらくトンボ論文のことであろう。「まとめた」とあるため、その後は誰かにまる投げしたという可能性も(画像は『VNNプライムオンライン』のスクリーンショット)
トンボのことであろうか、続けてきた自主研究を中3の2学期にまとめたという(画像は『VNNプライムオンライン』のスクリーンショット)

昨日X(Twitter)でやり取りしたあるフォロワーさんのリプのおかげで、筆者は中学生時代の悠仁さまが残した文章をもう1つ閲覧できることを思い出した。あの剽窃作文の騒動が世界に広く知れ渡った後、お茶の水女子大附属中学の卒業文集に悠仁さまが寄せた文章がマスコミ数社により公開されたのだ。



◆小笠原作文はどうおかしかったのか

悠仁さまのトンボ論文『赤坂御用地のトンボ相 ―多様な環境と人の手による維持管理―』について、禁じられているギフトオーサーシップの疑念が晴れない大きな理由の1つに、後に剽窃行為が発覚した作文『小笠原諸島を訪ねて』という “黒歴史” がある。

剽窃だけではない。ガイドブックを見ながら大人が書いたかのような文章には、中学生には必ずといってよいほどある「ドキドキしました」「ちょっと意外でした」「びっくりしました」といった言葉が見当たらないのに、「よちよちと歩く様子が」と子育て中の女性が書いたかのような表現が。かなり黒に近いグレーというべきゴーストライター説も浮上していた。

 

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残念ながら今の時代に「調査や執筆は専門家頼み。それを自分の名前で発表する」というズルは、日本でも世界でも容認されない。もしもお祖父様やお父上から「そのやり方で大丈夫」と教わったとしても、悠仁さまが本気で研究者の道を目指したいと思っていらっしゃるなら、早いうちに改めておかれた方が賢明ではないかと思う。

 

◆「3つの“ひらく”」を卒業文集に

「思い出した」というのは、2022年3月中旬に公開された、お茶の水女子大付属中の卒業文集のことで、文章のタイトルは『開・啓・拓(ひらく)の思い出』とあった。

この3つの「ひらく」は関西大学元学長の石川啓氏による2001年の著書『21世紀の大学 啓く・拓く・開く』に基づくもので、多くの教育機関がさまざまなシーンでこの表現を活用。お茶中においても、各学年における目標は「開」「啓」「拓」という漢字で示されていたそうだ。

なぜ筆者は悠仁さまが寄せた文章を「ゴーストライターが書いたのでは?」と感じたのか。こちらは当時、FNNプライムオンラインが記事で紹介した文章の最初の3分の2である。

悠仁さまはお茶中の卒業文春にどんなことを書かれたのか(画像は『VNNプライムオンライン』のスクリーンショット)
悠仁さまはお茶中の卒業文集にどんなことを書かれたのか(画像は『VNNプライムオンライン』のスクリーンショット)

 

筆者が怪しんだのは、「資料を読み込み」と「準備を含め、相互啓発の場にもなりました」の部分であった。

「資料を読み込み、」→15歳なら「資料を読んで」が普通では?

「準備を含め、」→15歳なら「準備を含めて」と書くのでは?

「相互啓発の場になりました」→15歳ならシンプルに「相互啓発の場になりました」では?

 

大人の文章の特徴は「~で、」「~て、」を頻繁に使わないこと。その割には「それは彼のためにもなると思います」のように、特に使う必要がないところに「も」を挿入してしまう傾向がある。そもそも「相互啓発」という表現も、企業の人材教育や活性化、教育機関のスローガンでしか目にしたことがない。この文章、本当に悠仁さまご自身がお書きになったのであろうか。

 

ちなみに、「コミュニケーションの力を身につけ」と書いてあることも、別の意味で気になった。中学生だった当時はスケカクさんのようなお友達もそれなりにいらっしゃったと思うと、“ぼっち”の噂のある今の悠仁さまは、本当にお気の毒だ。



◆中3年の2学期で「自主研究」も終わり

ここからが本題となる。お茶中の卒業文集に悠仁さまが寄せられた文章の最後の3分の1に、三年時の漢字が「拓」だったとある。

おそらくトンボ論文のことであろう。「まとめた」とあるため、その後は誰かにまる投げしたという可能性も(画像は『VNNプライムオンライン』のスクリーンショット)
これから歩む道? 本気でトンボ研究者になるおつもりなのであろう(画像は『VNNプライムオンライン』のスクリーンショット)

 

二学期には、一年生のときから探究してきた自主研究をまとめ、自分の興味を深めることができました。これらの経験は、これから歩む自らの道を拓くことに繋がっていくように思います。

 

おそらくこれは「いずれ学術論文を発表し、研究者デビューする」ことの予告だったのであろう。しかし発表されたトンボ論文の写真や解説には、あり得ないほど多くの疑問が投げかけられている。お茶中の先生方からは「研究に添える写真は何枚も撮影し、最高の1枚を選んで撮影のデータも細かく記載を。解説文もとことん注意深く」と教わったのではないのか。

そして「中3の2学期で自主研究をまとめた」とある。超進学校に進んだら大好きな趣味も自主研究どころではない。費やす時間もないだろう。トンボも専門家たちに丸投げしていた可能性がありそうだ。いずれにせよ、悠仁さまが調査をリードし、筆頭著者を名乗るだけの仕事をなさったと考えるのは、どうしても無理がある。

 

なお、「これらの経験は、これから歩む自らの道を拓くことに繋がっていくように思います」という日本語には、“歩む” “拓く” “繋がる” と3つもの動詞が含まれており、中学3年生でこれは連結が見事すぎる。やはりゴーストライターがいると見抜かれてしまう1文であろう。

 

◆「反対の立場の人が納得するように」と

2つ上の画像に水色の線を引いてみたが、悠仁さまはお茶中在学時からディベートのお力を鍛えていらっしゃったようだ。

両方の立場で意見を伝えられるように話し合いをしました。ディベートでは、反対の立場の人が納得するように伝え、相手の主張を的確に聞き、それに対して適切に反論することが大事です。

 

その後のツクフでは、非常に頭がキレる、弁の立つ生徒さんに囲まれて過ごしていらっしゃる。不都合なことを言ってきた相手を納得させる説明の技術を、日々ますます磨いておられることだろう。成年会見では記者さんたちもトンボ論文に関し、容赦なく質問を投げてみていただきたいと思う。

「トンボ論文では、具体的にはどの写真を3名のどなたが撮影されたのですか?」「それぞれのトンボの説明文はどなたが書かれたのですか?」で、かなり多くのことがわかってくる。国民が抱いている数々の疑問が、正しい形で解決されるようなら何よりである。

(朝比奈ゆかり/エトセトラ)



画像および参考:
『J-Stage』赤坂御用地のトンボ相 ―多様な環境と人の手による維持管理―

『電気通信大学』学長・福田喬「新たな世界を切り拓け」

『FNNプライムオンライン』 「開・啓・拓の思い出」 悠仁さま きょう中学校卒業式 文集に作文を寄せられる(全文)