眞子さんの美術作品解説 なぜ支離滅裂な事態に陥っているのかを真剣に考察 

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昨年8月(上)は平清盛だったのに、なぜ現在(下)は吉備津神社の僧侶の息子なのか(画像は『THE MET』のスクリーンショット)
昨年8月(上)は平清盛だったのに、なぜ現在(下)は吉備津神社の僧侶の息子なのか(画像は『THE MET』のスクリーンショット)

ニューヨーク・メトロポリタン美術館(以下MET)のアジアン・アート部門に展示されている、山田真山作とされる日本画。そこに小室眞子さんが解説文を加えてみたはいいが、作品の登場人物がまったく違っていた可能性があることを先にお伝えした。難解なその掛け軸を正しく解説する実力が、果たして眞子さんにはあったのだろうか。



METのギャラリー227に、遅くとも昨年の8月には存在した二連のその掛け軸。山田真山作『「發心 出家」一遍聖絵の場面より』とのことで、METは『Monk Ippen Giving a Warrior the Tonsure and His Wife as a Lay Buddhist Nun』という英語の解説文を設け、眞子さんが今年2月に完成させた解説文は【Catalogue Entry】から閲覧できる。

そこでは「真山が国宝作品の『一遍聖絵(いっぺんひじりえ)』をモチーフにして描いた作品」と紹介されているが、驚いたことにMETは2021年8月28日の時点で、その作品を『Taira no Kiyomori Taking the Tonsure(平清盛の剃髪)』として紹介していたことが判明した。突き止めたのは、Twitterのユーザーである、いおり(@iahaysd)さんだ。

作品の鑑定は一体どうなっていたのか、呆れるほどずさんなこの事態を、今回は筆者なりに考察してみることにした。

■誤って別の写真を添付している?
■「平清盛」という以前の解釈が誤りだった?
■一流鑑定士にこっそりと相談?
■眞子さんがMETに試された、あるいは意地悪された…?
■実は皇室の蔵に眠っている作品だった?
■本当に山田真山の作品なのか
■まとめ



■誤って別の写真を添付している?
写真が間違っている、正しいものと差し替えればよいといった声も出ているようだが、METの公式ウェブサイトで「Shinzan Yamada」「Yamada Shinzan」で検索すると、真山作品はこの1つしか存在しないことがわかる。しかもArtwork Details(作品の詳細)に記載されている掛け軸のサイズが、双方とも完全に一致していた。これはやはり、写真の添付ミスとは言えないようだ。

図録の作成、編集やデータの管理こそが学芸員の仕事であり、添付する写真を誤るようではプロの仕事とはいえないだろう。

 

■「平清盛」という以前の解釈が誤りだった?
METともあろう美術館が、絵画の登場人物を平清盛から吉備津神社の僧侶の息子にと修正するのであれば、必ずや日本古美術の一流の鑑定士に判断をお願いしているはずだ。

そうと決まった場合は、「かつてはAが描かれていると解釈されていたが、こういう理由からBが描かれているとの判断に至った」といった説明と、その鑑定士の氏名がクレジット欄に記載されるべきだろう。

しれっと修正して解説文を仕上げ、すべてを眞子さまの手柄に…? ところが、“いおりさん”に真実を気づかれてしまった。これはもう、例の「ご指摘に感謝する」という展開か…。

 

■一流鑑定士にこっそりと相談?
とにかく情報に乏しいその作品ゆえ、眞子さんは中島誠之助さんのような一流鑑定士の助言を仰いだ可能性もある。そこでたくさんの情報をいただいたとあれば、やはりクレジット欄にその鑑定士の氏名を記載するべきだ。

この世のなか、宮内庁の職員のように、なにくれとなく縁の下の力持ちになってくれるお人好しばかりではないことを、眞子さんは理解しているだろうか。

 

■眞子さんが試された、あるいは意地悪された…?
METはその作品を「寄贈」という形で入手した際、情報が乏しすぎて真山作品として断定するには難しく、スタッフも扱いに困っていた可能性がある。

そんなタイミングで、眞子さんをMETで学芸員として雇ってほしいとの打診があり、「ではこの掛け軸を鑑定させてみよう」となったとは考えられないだろうか。そこで誰かが「これはあの有名な『一遍聖絵』をモチーフに描かれた作品かもですね」などと添え、眞子さんがそれを鵜呑みにしてしまったとか…。

METのアジアン・アートに所属するスタッフたちは、話題性ばかり先行し、実力はまだまだであろう眞子さんをどの程度評価しているのだろう。もしも意地悪な空気が渦巻いているとしたら、本当に何でも起こりえる。眞子さんの複雑性PTSDも悪化してしまうのではないだろうか。



 

■実は皇室の蔵に眠っている作品だった?
皇室にも多数の日本画が収蔵されている。実はこれ、その三の丸尚蔵館の倉庫にでも眠っていた作品で、METに眞子さんが勤められるようにと準備された「嫁入り道具」という見方もできそうだ。

その場合、宮内庁御用達の鑑定士が眞子さんに「この作品は『一遍聖絵』をモチーフにし、吉備津神社の僧侶の息子夫婦が描かれている」と説明したのかもしれない。

このケースであれば、まずは一安心といったところだが、もしもこれが贋作だとしたら…?

 

■本当に山田真山画伯の作品なのか
現時点では眞子さん、そしてこれまで4,000点もの作品に関わってきたMETの日本美術キュレーターで、今回の解説文の翻案者でもあるジョン・T・カーペンター(John T. Carpenter)氏は、この掛け軸を山田真山の作品だとしている。

だが真山作品には「着物に柄は入れない傾向」「人体はなだらかな曲線で描かれる」「室内の絵はきわめて稀」「署名をする付近は色使いをかなり抑える」といった特徴があり、今回の作品を真山作品と断定することにはやや違和感もある。

また、山田真山の作品をよく買い取っている『SATEeee』の公式ウェブサイトは、「真山は沖縄を中心に非常に人気が高く、そのため贋作も多く出回っています」としている。真作かを判断するポイントは以下の通りだという。

●証明書や鑑定書の存在
●画の保存状態は良好か
●画の大きさはどれほどか
●画へ署名などがあるか
●共箱などが揃っているか

今回の作品は、それらがしっかりと揃っていなかったから、登場人物が平清盛から吉備津神社の僧侶の息子に取って代わるなどという、あり得ないことが起きてしまったのだ。こう考えると、先の「皇室の蔵に眠っている作品だったのかも」という考えも否定せざるを得ない。不備が目立つ作品を、誰がよりによって皇室に持ち込むだろうか。

 

■まとめ
学芸員や古美術鑑定士にとって日本画は非常に高難度の題材で、正しい鑑定ができるようになるには、何十年という経験と実績が必要だそうだ。スコットランドのエディンバラ大学が留学先だという眞子さんにとって、日本の古美術は果たして専門分野なのか。専門外だとしたら、30歳の若さでよくそのような難しい仕事を引き受けたものだと、そこにもただ驚いてしまう。



画像および参考:
『THE MET』Taira no Kiyomori Taking the Tonsure(『The Wayback Machine/Internet Archive』を利用し2018年8月28日現在を検証した結果)

『THE MET』Monk Ippen Giving a Warrior the Tonsure and His Wife as a Lay Buddhist Nun

『SATEeee』山田 真山(やまだ しんざん)の掛け軸買取を実施中!

※文章中、一ヶ所「いおりさん」を「しおりさん」としておりました。訂正するとともに、心よりお詫び申し上げます。申し訳ございませんでした。

(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

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