悠仁さまが筆頭著者となった研究論文 S田氏が含まれていないのは「ズル」に厳しい研究者さんだから…?
このたび、秋篠宮悠仁さまが筆頭著者を務めたという『赤坂御用地のトンボ相 ―多様な環境と人の手による維持管理―』という研究論文が発表された。J-Stageに公開されたものを拝見したが、ちょっと気になることがあるので綴ってみたい。
この論文に関わったのは3名。一番左に名前が書かれている方が論文の筆頭著者となるが、そこに秋篠宮悠仁の名があることには驚くばかり。ご本人も「恥ずかしいです。調査や研究をリードしたのは僕じゃないですから」くらい言わないものだろうか。
◆「生き物文化誌学会」はまだ機能しているのか
そして悠仁さまの所属は、御父上の文仁殿下が関わってきた「生き物文化誌学会」とある。あれ、この組織はまだ機能していたの…? さっそくホームページを見てみたところ、こんな画面が出てきた。
編集機能に不具合が発生し、一時「退避」だそうだ。日々PCと向き合っている理系の研究者さんばかりであろうに、何とも不思議な事態に陥っている様子だ。
これは殿下がお怒りになるのでは…と思って確かめたところ、なんと理事の欄にお名前がない。ウェブ魚拓で調べてみたところ、2021年4月のHPでは役員・評議員一覧のページにその名があったが、11月には消えていた。現在はこの通りである。
◆宮内庁職員の飯島 健さんとは…?
そして本当に驚いたのが、トップの画像で赤い枠で囲んだ飯島 健氏である。所属は「宮内庁」となっているが、その前はどちらにいらっしゃったのだろうか?
まさかとは思うが、茨城県つくば市にある「農研機構」にいらっしゃった、環境・農学(遺伝育種科学)がご専門の研究者・飯島 健さんと同一人物ということはないだろうか。
実は、「悠仁さまがお米の遺伝子研究をなさっている」「つくば市の農研機構を訪ね、研究者からイネの生育について説明を受けた」などという報道があった際、筆者は農研機構、特に農業生物資源研究所に所属する研究者さんが1~2名、悠仁さまの指導に当たるよう命じられたのかも…と想像し、このリストを保存していた。
本当にこの飯島氏と研究論文の飯島氏が同一人物だった場合だが、もしも「付きっ切りで息子の家庭教師を」と秋篠宮夫妻から仰せつかっていた場合、宮内庁職員を名乗ることで、多くの時間を一緒に過ごすことが可能になっていたのかもしれない。
非常に名前が似ていてややこしいが、「農研機構」こと国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構は、2016年4月に国立研究開発法人の「農業生物資源研究所」「農業環境技術研究所」および独立行政法人の「種苗管理センター」の3つの組織が統合されたものである。
◆清 拓哉氏におんぶに抱っこか
11月19日、国立科学博物館日本館にて、日本トンボ学会による『2023年度日本トンボ学会東京大会』が行われた。悠仁さまが関わったその研究論文の発表は、同大会のメインイベントでもあったようだ。
だがそこで口頭発表を行ったのは、3人目としてお名前が添えられていた清 拓哉氏であった。勝手ながら、赤坂御用地のトンボ相について調査に奔走し、実際に論文にまとめたのは清氏だったのだろうと想像してしまう。
ところが、【皇室、徒然なるままに】をご寄稿下さっている西村 泰一先生によれば、「口頭での発表は、むしろ一番下っ端の人にやらせる。これは学会等の発表で普通に行われていることですよ」とのこと。おそらく清氏はすべてを背負い、しかし一番下っ端の扱いで最後まで頑張ることを求められたように思う。
また、西村先生より日本語なら “あいうえお”、英語ならアルファベットの順で著者の名前を並べることも増えていることを教わった。現在のそうした傾向のおかげで悠仁さまが研究の重要な部分を担ったかのように見えてしまっているとしたら、なんとも皮肉な表記という他ないであろう。
◆なぜ須田真一氏が関わっていないのか
さて、その論文の最後には13の引用文献の紹介がある。
【引用文献】
青木典司,2000. 記録からみた国内におけるタイワンウチワヤンマの分布拡大の様相.Tombo 42 (1–4): 15–22.尾園暁・川島逸郎・二橋亮,2021. 日本のトンボ.第4版.文一総合出版,東京.
喜多英人,2021. 須田真一(監).東京都のトンボ.いかだ社,東京.
喜多英人・新井裕,2020. 関東地方におけるホソミイトトンボの発生状況と越冬後成虫の生態.寄せ蛾記 (179): 13–21.
喜多英人・須田真一,2023. 東京都千代田区のタイワンウチワヤンマ.Aeschna 59: 27–28.
清拓哉,2019. 自然教育園のトンボ相.自然教育園報告 (51): 109–111.
斉藤洋一・大和田守,2005. 常盤松御用邸のトンボ類.国立科学博物館専報告 (39): 431–438.
斉藤洋一・大和田守・加藤俊一,2005. 赤坂御用地のトンボ類.国立科学博物館専報 (39): 419–430.
斉藤洋一・大和田守・加藤俊一・井上繁一,2006. 皇居のトンボ類モニタリング調査(2001–2005).国立科学博物館専報 (43): 383–406.
須田真一,2013. 自然教育園のトンボ類.濱尾章二・松浦啓一(編)大都会に息づく照葉樹の森.国立科学博物館叢書 (14). pp. 76–80.
須田真一・清 拓哉,2014. 皇居のトンボ類.国立科学博物館専報 (50): 105–128.
東京都環境局,2023. 東京都レッドデータブック2023―東京都の保護上重要な野生生物種(本土部)解説版―.東京都環境局自然環境部,東京.
友国雅章・斉藤洋一,2000. 皇居のトンボ.国立科学博物館専報 (36): 7–18.
ここに度々お名前が出てくる須田 真一氏は、東京都が絶滅のおそれのある野生生物について解説した『東京都レッドデータブック』を作成した際にも、トンボの調査を担当した昆虫界の超スペシャリスト。東京大学大学院農学生命科学研究科におられた当時、清氏とともに皇居に生息するトンボの調査にあたり、2014年には『皇居のトンボ類.国立科学博物館専報 (50)』を発表していた。
悠仁さまも清氏も、皇居あるいは赤坂御用地に生息するトンボについて再び論文にまとめるなら、まずはこの須田氏を頼りたいところであろう。ところが、そうはならなかった。
実はこの須田氏、今年5月に公開した『美しきトンボをめぐる人の欲… すべての道は東大農学部に通ず? ― それは自身の努力で切り拓いてこそ』という記事でも触れていたが、その『東京都レッドデータブック/昆虫』の作成にあたり、ヤンマ類やイトトンボ類に関して「放虫」というあってはならない行為が調査を不確実にさせているとして、こう訴えておられたのである。
なお、近年になって、明らかに人為的な放虫に由来すると判断されるものや、その可能性が強く疑われる記録や個体群が存在している。これらについては、確実性の高いものは評価から除外した。このような行為は厳に慎むべきであるが、チョウ類やバッタ類などでも同様の事例が見られる。今後、レッドリストの作成にあたっては、この点にも十分留意する必要があろう。
須田氏は自然界にあくまでも正直でありたいという誠実なタイプの研究者さんなのであろう。そうなると、赤点や不登校の報道があるのに東大を狙っていると噂されている悠仁さまに関わること自体、気が乗らなかったという可能性も考えられそうだ。
◆まとめ:何でもアリの宮家だから疑われる
宮内庁職員展では過去に、悠仁さまの名で驚くようなレベルの作品の数々が展示されてきた。上手すぎる昆虫の切り絵、巨大でリアルな信号機、古民家のジオラマ、粘土で作った本物のようなトンボ等々…。
そういうことが頻繁に起こるため、こちらも「トンボもどうせ大人が捕まえたのでは?」「捕まえて弱ったところでそっと草の上に載せ、『悠仁さま、こちらにヤンマが!』なんて感じか」「放虫という忖度があってよいデータが得られたのでは?」などと疑いたくなってしまうのだ。
(朝比奈ゆかり/エトセトラ)
画像および参考:
・『国立科博専報』皇居の ト ン ボ 類 須田真一・清 拓哉
・『J-Stage』赤坂御用地のトンボ相 ―多様な環境と人の手による維持管理― 秋篠宮悠仁・飯島 健・清 拓哉
・『生き物文化誌学会』役員・評議員一覧(Wayback Machine)
・『農業生物資源研究所』農業生物先端ゲノム研究センター ― イネゲノム育種研究ユニット
・『エトセトラ・ジャパン』【YOUR VOICE】悠仁さまはトンボ研究で推薦入学を狙うべきでない
・『エトセトラ・ジャパン』赤点報道に苦しめられる悠仁さま まさかの「禁じ手」なら東大/京大進学の夢が叶う…?
・『エトセトラ・ジャパン』美しきトンボをめぐる人の欲… すべての道は東大農学部に通ず? ― それは自身の努力で切り拓いてこそ《前編》