悠仁さまが未承認の男女産み分けで誕生と考える理由5つ 前置胎盤に法規制に「近代医学の粋を尽して男子出生を」も… 

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着床前診断の検査をするためには、まず針で穴を開け、胚の一部から細胞を取り出す必要が(画像は『矢内原ウィメンズクリニック公式ブログ』のスクリーンショット)
着床前診断の検査をするためには、まず針で穴を開け、胚の一部から細胞を取り出す必要が(画像は『矢内原ウィメンズクリニック公式ブログ』のスクリーンショット)

秋篠宮家の長男・悠仁さまに関し、根強くくすぶっている「倫理面で承認されていない、着床前診断による男女産み分けが行われた」という説。筆者も95%そうだろうと思っているが、時々「パーコール法では?」と反論されることがある。そこで今回は、筆者がそう信じている理由を5つほど挙げてみたいと思う。



◆理由その1:早すぎた「赤ちゃんは男の子らしい」

お腹の赤ちゃんの性別は、現在でも「妊娠5ヶ月以降でなければわからない」とされる。悠仁さまは「予定日よりおよそ20日早く、2006年9月6日にご誕生」と報じられたため、当初の出産予定日は9月26日頃。ここから逆算すると、胎児の性別が判明するのは2006年の5月ごろのはずだ。

ところが紀子さまの場合、わずか妊娠6週にして永田町に「男児をご懐妊らしい」という噂が流れ、それが、小泉政権下で決まりかけた「女性天皇容認に向けた皇室典範改正案」の提出をおじゃんにした。そのときの国会の会期は6月18日まで。5月に胎児の性別を確認してからでも遅くないのに、ずいぶん早い断念であった。

 

◆理由その2:紀子さまの前置胎盤

悠仁さまのご出産を控えた紀子さまは、2006年8月に愛育病院に入院された。帝王切開での分娩が必要で、妊娠中の大出血や産後の子宮摘出も起こりえる「前置胎盤」のため。紀子さまは部分前置胎盤で、これは胎盤の一部が子宮の入口(内子宮口)にかかっている状態である。

ART(生殖補助医療)妊娠の女性では、自然妊娠群と比べて前置胎盤、癒着胎盤、帝王切開、輸血、ICU管理、早産のリスクが高くなりました。周産期施設が患者様に十分な情報提供をすることが重要です。

 

引用:『亀田IVFクリニック幕張』体外受精が周産期予後に及ぼす影響について

 

◆理由その3:パーコール法には頼れなかった

パーコール法は排卵日当日に行います。パーコール法をお受けになる方は、生理12日目前後に来院され超音波により排卵日を検索し、パーコール法の施行日を決定いたします。

 

パーコール法は、日本の産婦人科医院で行われている女の子の産み分け方法の中の1つで、男性の精子をパーコール液に入れ遠心分離器にかけ、X精子とY精子を分離し、採取したX精子を子宮に入れるという人工授精のことです。

 

実はパーコール法は、安全性の理由から94年から06年まで日本産婦人科学会で禁止されていました。

 

引用:『婦人科クリニック すずきレディースクリニック』パーコール法による産み分け

 

なお、現在の医療技術をもってしても、パーコール法での産み分け成功率は60〜70%程度だという。佳子さまご誕生から11年も経ってからの第3子のご懐妊。100%男児であることを求めるなら、着床前診断の男女産み分け以外の方法はなかった。



◆理由その4: 2004~2005年に大きく前進した着床前診断

着床前診断そのものが日本で初めて承認されたのは、2004年のこと。今でこそ対象となる遺伝子疾患として、デュシェンネ型筋ジストロフィー、筋強直性ジストロフィー、副腎白質ジストロフィーほか11種類の難病について受精卵の選別が許されているが、その時は対象がデュシェンヌ型筋ジストロフィーのみであったという。

続いて2005年、「染色体異常である転座により2回以上流産を繰り返した場合」についても、適用されることが決まった。

2000年鹿児島大学産科婦人科学教授が着床前診断を日産婦に申請するも却下されることが公にされ、着床前診断の存在を知ることとなりました。

 

しばらくしての2004年、読売新聞大阪支局の一方的な否定報道を受けた日産婦は、学会の禁止方針に反し施行した神戸の大谷徹郎医師を、同年4月10日をもって除名したのです(後日復帰)。

 

日産婦は会の承認審査を条件に、2005年に染色体異常である転座により2回以上流産を繰り返した場合において着床前診断を許可することとなりました。

 

引用:『諏訪マタニティークリニック』特殊生殖医療着床前診断

 

おそらくこのあたりで、万世一系・男系男子論者の間から「皇室でもその手で男児をお産みいただいては」というトンデモな考えが沸き上がったのではないだろうか。

そして「うまく行きましたら秋篠宮家がナンバーワンのご存在となり、すべてお気の召すままに」などと驚くような好条件が添えられ、具体的に陛下や秋篠宮さまに打診したのは、当時宮内庁長官だった湯浅利夫氏あたりではないだろうか。

 

◆理由その5:公の場でトンデモ主張を正当化

2021年4月21日、総理大臣官邸大会議室で開かれた「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議」において――。

現在は側室制は認められないので、例えば近代医学の粋を尽して男子出生を目指す等の措置は、当然認められてよい。

 

これは国際日本文化研究センター名誉教授の今谷 明氏による発言で、その後には女性自身も「トンデモ提言」だと報じていた。「医学の最新技術で男児を造ってナニが悪い」と開き直っているようにも聞こえるのは、ひょっとしたら過去に実際に起きたことを正当化するため…?

あくまでも秋篠宮家びいきの今谷明氏。皇位継承順位は悠仁様までは揺るがせにせず、その後に女性宮家創設をと推す(画像は『内閣官房』のスクリーンショット)
あくまでも秋篠宮家びいきの今谷明氏。女性宮家創設をと推す(画像は『内閣官房』のスクリーンショット)

 

今谷氏はとにかく秋篠宮家びいき。皇位継承順位は悠仁様までは揺るがせにせずという方針で、眞子さんと佳子さまのためにであろうか、上皇后美智子さま悲願の「女性宮家の創設」をずっと主張しておられる。



◆まとめ:知るほどに増す、ある「不安」

着床前診断は、胚培養士あるいは臨床検査技師などが、体外受精でつくられた受精卵の細胞の一部を採取して染色体の本数や構造に異常がないか遺伝子検査をまず行う。さらに男女産み分けとなると、性染色体がXYである男の子とXXである女の子に分け、希望する性の受精卵を子宮に戻す方法が取られる。

今でこそ「経験豊かな技術者が、最新の技術により受精卵を傷つけないよう細心の注意を払いながら行っている」と多くのクリニックが謳っているが、まだ実績も少ない2005年ごろ、そうした行為の安全性を謳うウェブサイトは皆無だとわかった(このあたりは、おそらく次の記事で…)。

先日、幼い頃の悠仁様が補聴器らしきものを左耳に装着しておられるお写真を、偶然にも発見した。現在は聴覚の支障もないご様子だが、ほかに心身とも何ら問題なくお過ごしでいらっしゃるのだろうか。何かがとても不安になる。

(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

その他の画像および参考:
『矢内原ウィメンズクリニック公式ブログ』着床前診断について

『内閣官房』「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議」に関する有識者会議 ― 今谷氏説明資料

『女性自身』悠仁さまに「近代医学で男子出生を」有識者会議でトンデモ提言

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