悠仁さまトンボ論文「取り下げ」がスンナリとはいかない理由 壮絶な責任のなすりつけ合いになる可能性も

この記事をシェアする

国立科学博物館(以下、科博)の学術出版物である『国立科学博物館研究報告 A類(動物学)/Bulletin of the National Museum of Nature and Science Series A (Zoology)』。第49巻第4号に、秋篠宮家の長男・悠仁さまが筆頭著者を務めた『赤坂御用地のトンボ相 ―多様な環境と人の手による維持管理―』が掲載されている。

ところが国民からは、トンボが生きていなかった可能性、異物の存在、オス・メス、植物名、池などの誤認などが次々と指摘された。埼玉県在住のSさんは、不正なオーサーシップや放虫の問題などを理由に「論文の取り下げを」と申し入れたものの、却下されてしまった

2月もあと10日、そろそろ同出版物の第50巻第1号が発行される頃だろう。そして、多くの方がそこに「前号に掲載された論文に関しまして…」などと、撤回を匂わせる何らかの文言が記されるのかもしれないと期待していらっしゃるはずだ。だが…。



残念ながら筆者は、そこには何も記載されず多くの国民を落胆、失望させるだろうと予想している。だからこそ、こちらの記事を書かせていただくことにした。受理したが最後、とんでもないカオスの始まりかもしれないのだ。

 

◆そもそもなぜ清拓哉氏が共著者に…?

トンボ論文によって東大進学を実現させたいと考えた場合、全ての国民が知っているような、非常にネームバリューの高い組織の学術誌に論文を発表させ、見事な研究者デビューを飾る必要があるだろう。

科博の前館長および現顧問の林良博氏は、東京大学名誉教授の解剖学者で獣医師。ご存じ山階鳥類研究所の前所長でもある。家畜・家禽の分野では秋篠宮さまと一緒に研究をされ、秋篠宮さまが2009年に『ヒトと動物の関係学〈第1巻〉〈第2巻〉』を出版した際は、共著者となって編集を担当した。

そんな仲なら、「息子がトンボで論文を書いて科博さんに持ち込むから、その時はよろしくね」くらい殿下もおっしゃっただろう。だが、科博に研究論文を持ち込むなら、絶対条件が1つある。

こちらは国立科学博物館の『Instructions for Authors』というPDFから抜粋したもの。今時の論文は3名ほどの共著が主流だが、そこに少なくとも1名、科博の職員を著者に含める必要があるそうだ。

科博に論文を提出するなら、原則として研究員1名を共著に。だから清拓哉氏が選ばれたのだろう(画像は『国立科学博物館』PDFのスクリーンショット)
科博に論文を提出するなら、原則として研究員1名を共著に。だから清拓哉氏が選ばれたのだろう(画像は『国立科学博物館』PDFのスクリーンショット)

 

そこでトンボがご専門の清拓哉氏に白羽の矢が立ったと考えるのが自然であろう。自ら「私にお手伝いさせてください!」と申し出たというより、「科博のためだ。頑張ってくれ!」と上司に命令されたような気がするのは筆者だけであろうか。

 

◆テキストと画像は別送だった!

こうして悠仁さまのトンボ論文は持ち込まれ、科博の審査員による査読をパス。正式な学術論文として研究報告等編集委員会から掲載の承認を得たようだ。

ただし、提出のプロセスにちょっとした落とし穴があったかもしれない。こちらは同じく『Instructions for Authors』というPDFから抜粋したもの。なんと表や図は、それぞれ別のファイルとして準備。つまり、テキストと一緒に送らなくてよいというのだ。

なんとテキストと図や表は一緒に送らなくてよい。つまり画像は別送されたと考えて良さそうだ(画像は『国立科学博物館』PDFのスクリーンショット)
なんとテキストと図や表は一緒に送らなくてよい。つまり画像は別送されたと考えて良さそうだ(画像は『国立科学博物館』PDFのスクリーンショット)

 

そんなだから、写真が撮影された場所、オス・メス、植物名、池などの誤認、誤記がいちいち生じてしまったのではないだろうか。

 

◆不正論文の怖さは研究員なら絶対に知っている

科博には『研究活動における不正防止対応マニュアル』というものがある。そこの重要な部分を抜粋すると…。

科博は科学者らに、正直、誠実で、規律正しい研究者であることを求めている(画像は『国立科学博物館』のスクリーンショット)
科博は科学者らに、正直、誠実で、規律正しい研究者であることを求めている(画像は『国立科学博物館』のスクリーンショット)

 

これを清拓哉氏が知らないわけがない(画像は『国立科学博物館』PDFのスクリーンショット)
これを清拓哉氏が知らないわけがない(画像は『国立科学博物館』PDFのスクリーンショット)

 

研究者として科博で活躍してこられた清拓哉氏が、不正論文で告発されることの恐ろしさをご存じないはずがない。

一方、科博は論文に対しての告発を受理した場合は、まずは予備調査委員会を立ち上げ、30日以内にさらに調査する必要があるか否かを決定する。必要となれば館長が「調査委員会」を設置し、本調査が始まる。結論を出す期限は150日間だそうだ。

告発が受理されてから予備調査委員会が立ち上がり、本調査委員会はその後になる。結論が出るまでに最低でも6か月間を要するようだ(画像は『国立科学博物館』PDFのスクリーンショット)
告発が受理されてから予備調査委員会が立ち上がり、本調査委員会はその後になる。結論が出るまでに最低でも6か月間を要するようだ(画像は『国立科学博物館』PDFのスクリーンショット)

 

「その告発は調査に値するか」から始まり、受理後の調査は2段階。かなり揉めるような案件は、論文取り下げと決定するまでに、たっぷり半年間もの月日を要するようだ。



 

◆受理してしまったら「嵐山鵜飼小屋事件」さながらの泥沼に?

こちらは、『独立行政法人国立科学博物館における研究活動上の不正行為に関する取扱規程 令和5年3月28日最終改正』というファイルにある、【第4章 告発等に係る事案の調査】から一部を抜粋したもの。

第1節 調査を行う機関(調査を行う機関)

●第8条 不正行為の告発に係る調査に当たっては、次により取り扱うものとする。

 

一  科学博物館に所属(どの機関にも所属していないが専ら科学博物館の施設及び設備を使用して研究する場合を含む。以下同じ。)する研究者を被告発者とした不正行為の告発を受理した場合は、原則として科学博物館が告発された事案の調査を行う。

 

二  被告発者が科学博物館以外の機関にも所属する場合は、原則として被告発者が告発された事案に係る研究を主に行っていた機関が中心となり、所属する複数の機関が合同で調査を行うものとする。ただし、中心となる機関や調査に参加する機関については、関係機関間において、事案の内容等を考慮して対応する。

 

三  現に科学博物館に所属する被告発者が、科学博物館と異なる機関で行った研究に係る告発があった場合には、科学博物館と当該研究が行われた機関とが合同で告発された事案の調査を行う

 

ここで忘れてならないのが共著者の1名、飯島 健氏の肩書である。

 

◆飯島 健氏の所属が宮内庁であること

飯島 健氏は農研機構に所属する研究者さんであろうに、なぜか「宮内庁職員」という肩書でトンボ論文の執筆に加わっていた。

当初は「イネの研究も面倒を見てもらえるだろうと引き抜かれ、家庭教師にでもなったのだろう」と思っていたが、上の「二」「三」を読んで、飯島氏の所属が宮内庁であることの重要な意味に気がついた。

告発が受理されたら、科博(清氏)・宮内庁(飯島氏)・生き物文化誌学会(悠仁さま)という3つの機関が合同で不正行為の調査を行うことになるが、悠仁さまを守る宮内庁の体制が特殊すぎて、力関係のバランスがまったく取れていない。生き物文化誌学会と秋篠宮さまはガッチリとタッグを組んでいるだろう。これでは合同調査などうまく行くわけがない。

そして、あの論文は「科学博物館と異なる機関で行った研究」に該当する。赤坂御用地が調査の舞台である以上、宮内庁が首を縦に振らない限り調査を行うことなど不可能である。

 

◆悠仁さまに「PCを見せて」と言えるのか

●第12条 本調査は次に掲げる事項について行う。

この際、被告発者に弁明の聴取を行うものとする。

 

一  告発のあった研究活動に係る論文、実験又は観察ノート、生データ等の各種資料の精査

 

二  研究費の不正使用に関わると判断された場合は、各種伝票、証拠書類、申請書等の精査

 

三  関係者のヒアリング

 

四  再実験の要請

 

五 その他委員長が必要と認めた調査

 

「論文、実験または観察ノート、生データ等の精査」はかなり踏み込んだ調査であり、画像データを詳細まで精査されたら「当時は高校の授業中では?」「その日は~~をご旅行中だったのでは」と色々なことがバレる。おまけに、もしも画像ファイルに元の所有者がいたなんてことでもあれば…!?

被告発者が自身の疑惑を晴らそうとする場合、求められた証拠をいちいち提示し、関係書類等を以て自身の潔白を説明しなければならないとあった。疑われるような論文を出した以上、これをするのは当然のことである。

 

◆証拠の提示がなければ不正と認められる

調査委員会は、被告発者が自らの不正を認めるだけでなく、このような場合にも「不正行為があった」と認定するそうだ。

被告発者が前条の説明において、被告発者が生データ、実験又は観察ノート、実験試料・試薬等の不存在、勤務時間を確認する資料、支払関係書類等、本来存在するべき基本的な要素の不足により証拠を示せない場合

 

そう、例えば19番の画像ひとつ取っても、もっと鮮明な写真を出してほしい、連写データを全て明かし、生きている様子を見せてほしいと国民は訴えているのだ。提示してくれるだけでよいのに頑なに拒むようなら、それも「不正認定」となるそうだ。



◆まとめ:解決の鍵を握るのはツクフかも

ご存じの通り、世界最強といわれる不正論文分析スペシャリストのエリザベス・ビクさんが、最近になって、X(Twitter)やご自身の有名ブログ『PUBPEER』でこの騒動を紹介してくださり、それによって情報は世界中の研究者、研究機関、学術誌および編集者たちの間に広まっていった。

東大の研究者さんたちも、ビクさんのことはご存じであろう。あのような杜撰な論文でも悠仁さまを受け入れてよいものか、と躊躇し始めていらっしゃるなら何よりである。

そしてツクフ内では、他の在校生さんやその保護者さんも黙ってはいないだろう。論文で東大の推薦を狙うという方法は、もう諦めていただいた方が無難ではないだろうか。

••┈┈┈┈••✼✼✼••┈┈┈┈••

 

これまでも何度か書いてきたが、是非とも東大に検討していただきたいのが「皇室特別枠でのご入学」である。名誉入学~名誉卒業。通学せず、試験もゼミ参加も卒論もすべて不要で、最終的には「名誉学士号」を授与される。

紀子さまの強引な要求を叶え、悠仁さまに無理をさせず、恥もかかせない。何も知らない国民は「なんとご立派な」と東大ご入学を褒めたたえてくれることだろう。これが一番の解決策ではないだろうか。

(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

画像および参考:
『J-Stage』赤坂御用地のトンボ相 ―多様な環境と人の手による維持管理―

『国立科学博物館』研究活動における不正防止対応マニュアル

『国立科学博物館』学術出版物

『国立科学博物館』 Instructions for Authors

『国立科学博物館』独立行政法人国立科学博物館における研究活動上の不正行為に関する取扱規程 令和5年3月28日最終改正

『エトセトラ・ジャパン』トンボ論文今度は写真No.18  オスをメスと、芝の紫色の穂をショウブと誤認で完全アウトか

『エトセトラ・ジャパン』トンボ論文に「取り下げ再審査を」と申し入れたSさんに科博からお返事 悠仁さまご趣味のヤゴ飼育はトンボ相調査に

『エトセトラ・ジャパン』在米ブロガーさんから新事実! 悠仁さまが狙うかもと噂の『国際昆虫学会議』議長は筑波大、農研機構と深いご縁

『エトセトラ・ジャパン』悠仁さまが筆頭著者となった研究論文 S田氏が含まれていないのは「ズル」に厳しい研究者さんだから…?

『エトセトラ・ジャパン』悠仁さまトンボ論文疑惑 ついに世界が恐れる「不正論文分析スペシャリスト」の下へ