「天皇家は2600年以上も男系男子」に騙されないで 知っておきたい5つの事実《その1》 この有名人も騙された…?

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秋篠宮家の長男・悠仁さまが、成績不振と言われるなかで、まさかの東京大学に推薦で進学しようとしていらっしゃるという話題。それは、これまで皇室の話に特に関心がなかったという層にも「秋篠宮家はけしからん」という印象を与え、ますます多くの国民が「次の天皇は?」と皇位継承順位の話題に関心を寄せるようになったことだろう。

しかし、中には「天皇家は2600年以上も男系男子が継いで来た。それを崩すと日本は終わりになってしまうという話が気になる」とおっしゃる方も。そこで、そういった男系男子論に動揺してしまわないために、是非とも押さえておいていただきたい事柄をいくつか綴ってみたいと思う。

《その1》この有名人も騙されていた…?
《その2》神武天皇から2,600年以上も…には無理がある
《その3》女性天皇が過去に計10代8人いた
《その4》「男系男子が継ぐ」はなんと明治時代から
《その5》Y染色体そのものの脆さ

 

今回のその1は、「この有名人も騙されていた…?」。お茶の間の人気者であった気象予報士さんの、なかなか残念なご意見を紹介してみたい。


 

◆NHKのお天気お姉さんだった半井小絵さんが…

最近こちらで『あの有識者会議でかき消された真実 ヒアリングでは過半数が「女性天皇容認も検討する時期では?」と』という記事を書いた。NHKのお天気お姉さんだった気象予報士の半井小絵(なからいさえ)氏が男系男子派であることを知って驚いた、という方も多いのではないだろうか。

内閣府が公開していた『「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議」に関する有識者会議/第6回 令和3年6月7日』の6、7ページを元に、半井氏のご意見を所々抜粋してみるとーー。

 

今上陛下は 126 代目で、これまでのどの天皇も父方をたどると神武天皇につながるということに大きな意味がある女性皇族が婚姻に伴い皇族の身分を離れる現行制度は、女性皇族と婚姻関係にある民間の男性との皇位継承争いを引き起こさないためにも、意義あるものであると思っている。」

 

「皇位継承は従来の伝統を崩してはならないと思っている。こうしたことから、今後の変更で女性皇族も皇位継承資格を持つようになられたとしても、内親王・女王が結婚された場合は、従来どおり皇籍を離脱するべきで (略) 元女性皇族が皇室の活動を支援することについては、大使的な役割として、皇室の公務を担っていただくことには賛成である。」

 

「① 現行の皇室典範により皇族には認められていない養子縁組を可能とすること、②皇統に属する男系の男子を現在の皇族と別に新たに皇族とすることは、①・②共に賛成である。 (略) 民間人として生まれた元皇族が皇籍に復帰し、天皇となられた醍醐天皇の例もある。旧宮家の男系男子の皇統復帰は、皇統の安定継承のためにも今すぐにでも実現する動きに入らなければならないと思う。」

 

「今のこの時代に 2,000 年以上大切にしてきた先人からの習わしを崩していいものかと思っている。男系男子の伝統を崩すことは、126 代続いた皇室とは違う王朝になることである。つまり、日本では無くなるということである。」

 

◆半井氏に影響を与えたのは櫻井よし子氏?

この令和3年の有識者会議でヒアリングに協力した21名の方々のなかで、男系男子派はたったの7名。女性は櫻井よしこ氏、半井 氏、曽根香奈子氏の3名であった。

そして、この3名は赤の他人ではなかった。曽根香奈子氏は日本青年会議所の監事であったが、「グローバルリーダー育成塾」という1つの事業において、2014年あたりから塾頭は櫻井氏であった。

また月刊『Hanada』のX(Twitter)によると、2017年9月、櫻井氏が主宰する「言論テレビ」放送5周年記念の感謝の集いに “言論さくら組” として半井氏が参加。2018年の正月には【櫻LIVE】第272回『新春特番:安倍首相に華やかさくら組が迫る!』にも登場。櫻井氏による『憲法を国民の手に! 言論人フォーラム』の結成会見で司会を務めたのは半井氏であった。

これらのことから、半井氏も曽根氏も櫻井氏との交流のなかで男系男子論に傾倒していった、と見ることができるのかもしれない。男系男子派に属していれば、安倍氏ら自民党の幹部との接点が増えるというメリットもあっただろう。


 

◆天皇への敬愛・尊崇の念は強い

ただし半井氏は、「天皇を戴く国家」の重要性や有難みについては正しく認識していらっしゃる。

「自分の先祖がお仕えした皇室について知るために、皇居の勤労奉仕にも参加させていただいた。そのときに天皇陛下、つまり現在の上皇陛下、そして上皇后陛下、その当時の皇太子殿下、現在の今上陛下に御会釈を賜り、そのときの光景がとても心に残っている。私が参加した奉仕団は、平均年齢が 30 代くらいの若い奉仕団だった。国民の幸せと世界の平和を祈ってくださっている天皇陛下のいらっしゃる、この国に生まれた幸せというのを実感し、失礼なことかもしれないが、お父上、お母上と思ってしまうような親しみも湧いてきた。」

 

「天皇陛下は常に我が国と国民の安寧を祈ってくださる有り難い存在である。そして、天皇陛下は日本の長い歴史の中で育んできた伝統・文化を全て背負ってくださっている存在である。つまり、歴代の天皇陛下は『日本そのもの』であり、現代に生きる我々とその先祖の生きてきた証であると考えている。」

 

半井氏のこういった考え方は、私たち今上派とまったく同じなのである。ところが、「どの天皇も父方をたどると神武天皇につながるということに大きな意味が」とおっしゃる割に、敬宮愛子さまが男系であることは尊重できないもようだ。

おそらく彼女は、最初に櫻井氏から「天皇家は2600年以上も男系男子で継いで来た。それを崩すと日本の皇室は終わってしまう」などと力説され、納得してしまったのだろう。もしも、君塚直隆氏や小田部雄次氏といった日本の歴史学者さんから最初にお話を聞いておられたら、考え方は違っていたのかもしれない。そう思うと、何かとても残念なものを感じてしまう。

(朝比奈ゆかり/エトセトラ)



画像および参考:
『内閣府』「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議」に関する有識者会議(第6回)議事の記録

『エトセトラ・ジャパン』あの有識者会議でかき消された真実 ヒアリングでは過半数が「女性天皇容認も検討する時期では?」と

5件のコメント

  • 男系男子派を分類してみました。

    その1)皇室破壊派
    日本弱体化工作の一環や天皇を貶めるために男系ノ宮に皇統を移そうとしている。皇室を破壊する、もしくはコントロール下に取り込む狙い。

    その2)利権派
    皇族を絡めて利権を構築している。皇統を奪い利権拡大を狙う。

    その3)戦前回帰派
    戦前の思想を日本の伝統と位置付ける右派政治団体。現人神を敬い男性優位家父長制社会を復活させたい。

    1と2は外国やカルト、2はアキシン、3は日本カイギのお爺さまをイメージ。外からの攻撃、内部の腐敗、進歩の否定など問題山積みですが、
    未来に向けて頑張りましょう。

  • 天皇が世界から一目置かれているのは、オトコで継いできたからではなく、「天皇」という存在が一度も絶えることなく連綿と受け継がれてきたことにあると思われます。

    ダンケーカルトの常套句、「男系が絶えれば日本でなくなる」ですが、ではつい最近女系継承となった英国、デンマークは「英国・デンマークではなくなった」のでしょうか。英国はチャールズ新国王即位をもって「新英国1年目」と世界から認識されていますか? されていませんね。「〇〇年続く英王室」のままです。

    「〇〇が絶える!」と騒げば、「えっ…本当に絶やしていいの?」と感じる方はいるでしょう。くだらない言葉遊びでカルトの力を維持したいのでしょうが、ならば王朝交代の定義を述べよと言いたい。継体天皇は武烈天皇と離れすぎていて、あの継承は地域によっては王朝交代と見なされる可能性もあるそうです。

    歴史を重んじることが大切であるという主張に関しては同意しますが、守るべき歴史はダンケーダンシではなく、国民から慕われ愛される「天皇」という存在を続けていくことです。
    ダンケーダンシを重んじた結果、そこらから拾ってきた旧宮家が次代のテンノーです、となればどうなるか。誰もテンノーを慕い敬うことのない、ハリボテテンノー制のスタートです。それはもう「二千年以上続く伝統ある皇室」ではない。

    オトコオトコと叫び、日本人が守り続けてきた真の「天皇」が失われることはあってはなりません。

  • 2600年の男系による継承というのは、それを信じるか信じないかだけ、それに対して価値を見出すかどうかだけの話だと思います。私は、歴史上の話は、より太古になればなるほど信じませんので、男系で2600年継承という話も基本、信じておりません。そして、男系継承に価値を見出すかというと、全く価値を見出せません。単に長く続いた(?)ものが良いとは別に思えません。どうでも良いです。しかし、昭和天皇の時代に生きた人間の一人として、そのご子孫であり、かつとても聡明な敬宮様の皇位継承にはとても意義を感じます。個々の国民の価値観だけの話だと私には思えます。

  • 2019.12.02 文春オンラインからご紹介します。

    【”愛子天皇”は是か非か】「悠仁さまを”差し置く”ことで起こる順位逆転の危険性」櫻井よしこ氏インタビュー

    最近の各メディアの世論調査では、「愛子天皇」を可能とする「女性」天皇について、賛成意見が大勢を占めている。一方、伝統を重視する保守派はこれまで通りの「男系男子」による皇位継承を主張し、母方から天皇の血筋を引く前例のない「女系」天皇容認論に警戒感を強めている。あくまで”応急処置”的だが、皇族数の減少を食い止める策として、女性皇族が結婚後も皇族にとどまる「女性宮家」も検討課題に上がっている。

     この皇位継承の問題をどのように捉えていけばよいのか。政府や与野党幹部からの発言も続く中、「週刊文春デジタル」では、各界の識者に連続インタビューを行った。今回は、ジャーナリスト・櫻井よしこ氏に聞いた。(略)

    櫻井よしこ氏のインタビューを少し読んだだけでも、こんな疑問が湧いてきました。

    >皇室や天皇陛下は、なぜ尊敬や憧憬の対象となっているのでしょうか。見た目がよいからでもなく、スポーツなどの一芸に秀でているからでもなく、ノーベル賞を取るような才能をおもちだからでもありません。個人の個性や能力を超えた次元で、お血筋を継いでいらっしゃるためでしょう。
       ↑
    櫻井よしこ氏は最初からおかしいね。
    秋篠宮は安西文仁で民間人、、と噂され、一番大切なお血筋に疑問符が付いているのに。

    >16代の仁徳天皇は、民のかまどから炊煙が上がらないのに気づいて、3年間の無税と労役免除をお命じになった。お住まいの屋根が壊れても、修理をなさらなかった。さらに3年待って、民のかまどから煙が立ち上るのを見て、「民の豊かさは朕の豊かさ、民の貧しさは朕の貧しさ」とおっしゃったといいます。
        ↑
    櫻井よしこ氏は知らないのかしら?
    秋篠宮が数十億円かけて、自分達だけの豪華宮殿建てたり、この上ない贅沢三昧、したい放題なのを、、
    秋篠宮一家を清貧で品行方正、、とでもお考えなのかしら、、

    とてもとても信じられません!

  • 今後も天皇制が存続するかは男系、女系、男子、女子の問題ではなくて、国民統合の象徴に相応しい方が即位するかどうかにかかっているのでは?

    典範改正すれば次代は敬宮様で安泰ですが、その先も国民統合の象徴に相応しい方が続くかどうかはまだわかりません、、、

    つまり、教育が生命線と言う事になるでしょう。

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