宮内庁優位の記者会見を変えられるのは、フリーのジャーナリストしかいない 皇室の正常化を願うなら宮内庁は今こそ改革を!

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横田由美子さんが立ち上げた署名活動に、どうかご協力を(画像は『Change.org』のスクリーンショット)
横田由美子さんが立ち上げた署名活動に、どうかご協力を(画像は『Change.org』のスクリーンショット)

官界を中心に活動しておられるジャーナリストの横田由美子さんが、ついに宮内庁の改革を強く求める動きに出て話題を呼んでいる。「あづみん」こと安積明子さんの賛同を得て、署名サイトの「Change.org」で『宮内庁改革を断行し、国民に正しい情報が伝わるよう宮内記者会開放を求めます!』というキャンペーンをスタートさせた横田さん。微力ながら弊ブログでも応援させていただきたく、この記事を書いてみた。



 

■横田さんが訴えていること 

そのキャンペーンの中で、横田さんは「皇室の危機を感じ、皇室典範改正を目指して活動しています」として、西村泰彦宮内庁長官、および森田祐司会計検査院院長に宛てて、特にこれらの実施を求めている。

宮内記者会をフリーランス記者及び雑誌記者への開放

 

女性皇族の記者会見の機会を増やす

 

秋篠宮家「外戚」の再調査

 

2017年以降の宮廷費の細目と科目、会計検査院の検査頻度についての説明

 

皇室に対するパブリックコメントの実行

 

■宮内記者会(記者クラブ)とは

Wikipediaによれば、宮内記者会(宮内庁の中にある記者クラブ)に加盟しているのは現在15社で、登録済の記者約250名は「通行許可証」を皇宮警察に提示して出入りしているという。

読売新聞社、朝日新聞社、毎日新聞社、産経新聞社、日本経済新聞社、東京新聞社(中日新聞社)、北海道新聞社、共同通信社、時事通信社、日本放送協会、日本テレビ放送網、TBSテレビ、フジテレビジョン、テレビ朝日、テレビ東京

なお、宮内記者会は週刊誌などの雑誌メディアを認めておらず、彼らには電話かメールで質問するしか取材の方法はないそうだ。(※)

 

■今こそフリーのジャーナリストを記者会見の場に 

宮内庁長官による定例記者会見はとにかく一方的で、宮内庁担当記者たちが揉み手をしながら遠慮がちに質問する様子にも「聞いてほしいのはそんなコトじゃないのに」とイライラする。しかし彼らは宮内庁の庁舎内にデスクを持ち、皇族のご公務やご旅行にも取材で同行する立場だ。そもそも手厳しい質問などするわけがない。

洋の東西を問わず、国民が知りたがっている核心を突いた質問を投げかけられるのは、やはりフリーのジャーナリストだ。あいまいな返答なら「お聞きしたいのはそういうことではありません」とハッキリと言うため、主催者側は「やりにくい」と感じるだろうが、課題がシリアスなほど手厳しい質問が解決のキーとなることは多い。

 

■幹部を警察出身者で揃えたがるのはなぜ…?

元警視総監の西村泰彦宮内庁長官に加え、昨年7月には、やはり警視総監だった吉田尚正氏が「宮内庁御用掛」に着任した。高齢の加地隆治氏の後を継ぐ形で、いずれ吉田氏は秋篠宮家に仕える皇嗣職のトップになることが予想されるという。

秋篠宮家を支える皇嗣職に就く幹部たち(画像は『宮内庁』HPのスクリーンショット)
秋篠宮家を支える皇嗣職に就く幹部たち(画像は『宮内庁』HPのスクリーンショット)

吉田氏はハイレベルな警備や警護の知恵をお持ちだろうが、秋篠宮家にすればもう1つ、ジャーナリストに圧力を感じさせる存在としても期待しているのかもしれない。海外でも警察とフリーのジャーナリストはとにかく仲が悪く、警察の記者会見から締め出されることもしばしば起きているのだ。以下、イギリスと香港の2つの事例を紹介してみたい。

 

■取材で重要な情報を入手していた実力派ジャーナリストを締め出す

イギリスの「Press Gazette」は2007 年 6 月 8 日、ブリストルの介護施設で高齢者が不審死した事件に関し、エイボン・サマセット警察が記者会見からフリーのジャーナリストだけを締め出したことを伝えた。会見室に入れたのは警察となじみの高級紙、テレビ、ラジオ局に所属する記者だけだったという。

締め出された1人であるサイモン・トランプさんは、「メール・オン・サンデー」「サンデータイムズ」や「トゥデイ」に12年にわたり寄稿。その事件でも個人的な取材で重要な情報を入手しており、真実を知りたい国民は「公共の利益を優先し、フリーのジャーナリストも呼ぶべきだ」と批判した。

 

■香港警察はコントロールしやすいマスコミの記者を偏重

2020年5月から始まり数千人の市民が参加した、香港の「国家安全法」や「国歌条例案」に抗議するデモ。400名近い逮捕者を出したが、同年9月、香港のジャーナリスト8団体が警察による取材資格のはく奪に猛烈な抗議を行った。

香港警察は、自分たちがコントロールしやすいマスコミと国際的に評価されている海外メディアのみを偏重。香港記者協会(HKJA)、香港香港撮影記者協会(HKPPA)に登録するフリーのジャーナリストやカメラマンは、そろって会見の場から締め出され、取材も拒否された。

デモの様子を撮影しようとしたフリーのカメラマンに催涙スプレーを放つなど、警察は不要な武力の行使に出て強く非難されていた。



こうしたことは日本でも、警察ならぬ自民党で起きていた。フリーのジャーナリストに対してあからさまに嫌悪感を示し、逆に国民から批判を浴びていたのだ。

 

■フリーランスの記者を締め出した前回の自民党総裁選挙

『週刊金曜日オンライン』は2021年10月、フリーランスライターの畠山理仁氏による『自民党総裁選、コロナ対策理由にフリー記者の取材締め出し』という興味深い記事を掲載していた。

同年9月に行われた次期首相を決めるに等しい自民党総裁選挙。畠山氏をはじめフリーランスの記者は、そろって「コロナ」を理由に断られたが、なぜか自民党の記者クラブ「平河クラブ」の記者と、外国プレスの代表らは共同記者会見の会場に入ることが許された。

これに腹を立てた日本ジャーナリスト協会は、投開票日の前日にカメラマンや記者による取材の権利を求めて自民党に要望書を送ったが、無責任きわまりない非常に失礼な対応だったという。

「要望書をファクスで送信後、自民党本部に3回電話をしました。ところが協会の名前を告げた途端、こちらが用件を言う前に『知りません』『わかりません』と言われて何度も電話を保留されました。担当者が戻ると言われた時間にかけ直しても不在。最後にかけた時は『担当者は帰りました』という返事でした」(同協会事務局)

 

■自民党の今村雅弘氏は「出て行きなさい!」と怒鳴りつけ謝罪

2016年8月、復興大臣と福島原発事故再生総括担当大臣を兼務していた自民党の今村雅弘氏。自主避難者への住宅無償提供が同年3月末で打ち切られたことについて、ある記者会見でフリーの男性ジャーナリストから「福島県に帰るに帰れない人がいる実情を、大臣はご存じないのでは」「国はもっと責任を持つべき」と追及されると…

「君はなんて無礼なことを言うんだ。撤回しなさい!」

 

「(会見室から)出て行きなさい!」

今村氏はこう感情を爆発させた。その後に謝罪したが、7ヶ月ほど後の2017年4には二階派のパーティーで、「(東日本大震災の被害は)東北のあっちの方だったからまだ良かった」と驚きの失言を放ち、大臣を辞任している。

ここまで、どの事例をとってもフリーのジャーナリストを記者会見や取材の場から除外しようとすればするほど、国民は批判する。「隠しておきたい、暴かれたくないことがあるのだろう」と受け止めるだけだ。

 

■問題山積でも宮内庁には説明責任が 

国民が非情な増税や物価高にあえぐなかでも、皇室を運営するためには毎年膨大な予算が組まれている。こちらは令和5年(2023年)度予算の概算要求額で、皇室費はおよそ65億円、宮内庁を運営する宮内庁費はおよそ116億円と示されている。

とにかく高額なのが宮廷費と宮内庁費だ(画像は『宮内庁』PDFのスクリーンショット)
とにかく高額なのが宮廷費と宮内庁費だ(画像は『宮内庁』PDFのスクリーンショット)

各種の儀式、国賓・公賓等の接遇、外国訪問などの公的活動の経費、施設の整備や修理などに当てられる「宮廷費」について、過去5年の概算要求額と調整後の予算額に注目すると、その差には特にびっくりさせられる。

平成3年まで概算要求額はかなりのものになっており、しかも調整後の予算額はさらに20~30%ほどアップ。疑問や批判の声が国民から高まるまでは、毎年なんと110億円を超す予算が組まれていた

令和元年 約82億円

調整後の予算額:約111億円

 

令和2年 約86億円

調整後の予算額:約110億円

 

令和3年 約79億円

調整後の予算額:約118億円

 

令和4年 約60億円

調整後の予算額:約67億円

 

令和5年 約60億円

調整後の予算額:約61億円

そして、秋篠宮家とその外戚に関する芳しくない報道についても説明責任があるだろう。

金箔やイタリア製大理石をふんだんに使用したという44億円の宮邸改修工事、小室圭さん眞子さんの贅沢なニューヨーク生活、謎も多い圭さんのロースクール留学、紀子さまの実弟に複数あがっている皇室利用の噂、悠仁さまの筑波大附属高等学校入学と本当の学力、作文の剽窃騒動、そしてカピバラBBQ騒動…。

「菊のカーテン」も正直もうボロボロで機能しなくなってきているとみられる中、近いうちに宮内庁はSNSでの情報発信を始めるという。国民から鋭い質問が寄せられたとき、きちんと答えていただけるならよいが、もしも誠実さが感じられない回答なら炎上は必至。そこに何万という批判コメントが付くことを、覚悟しておいていただきたいと思う。

 

■まとめ 

皇室を大切に感じているからこそ、ここできちんと正常化を図ってほしいとして立ち上がった横田さん。記者会見の場で歯切れのよい質問をされる横田さんや安積さんのお姿を想像すると、とにかくワクワクしてくる。

皇室が再び穏やかさを取り戻すために、今どうしても手術が必要になっているという事実から、宮内庁もどうか目を背けないでいただきたい。一部の宮家によどんでいる危険な「膿」のせいで、皇室全体が多臓器不全を起こすことだけは避けてほしいと筆者も思っている。

(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

※ 当初、「メールで質問するしか取材の方法はない」としておりましたが、横田由美子さんより正しいご説明があり、修正させていただきました。大変失礼いたしました。



参考および画像:
『Change.org』美しい日本を守るため、宮内庁改革を断行し、国民に正しい情報が伝わるよう宮内記者会開放 を求めます! #宮内記者会 #宮内庁

『YouTube』横田由美子チャンネル ― 外戚特権〜排除への扉は開かれた

『宮内庁』PDF令和5年度概算要求について

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『週刊金曜日オンライン』自民党総裁選、コロナ対策理由にフリー記者の取材締め出し

『HONG KONG FREE PRESS』Hong Kong press groups criticise police decision to only recognise journalists registered with gov’t

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