「No.19 オツネントンボ」の画像を解析 これ、ひょっとして標本作りに使用する材料では…?
秋篠宮家の長男・悠仁さまによるトンボ論文『赤坂御用地のトンボ相 ―多様な環境と人の手による維持管理―』に関し、少し前、弊ブログに『「中間テストの最中にまで調査をするでしょうか」悠仁さまトンボ論文の調査日程にふとわいた疑問』という鋭い視点での考察を寄せてくださった神奈川県在住のHさんが、再びメールを下さった。
今や、多くの方が疑問視している論文中の「オツネントンボ」の写真(No.19)に注目したHさんは、画像を詳しく解析し、奇妙なモノが写っていることを発見したそうだ。
以下、Hさんから寄せられたメールを、ほぼ原文のままご紹介させていただきたいと思う。
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この作業では、論文PDFのp.137に埋め込まれた画像(解像度301ppi)をパソコンに保存し、Photoshopを使って調べました。さらに画像にはシャープネスを軽くかけて輪郭を強調させました。
奇妙なモノが写っていたのは、この画像の赤枠で囲ったAとBの部分です。
まずはAの部分について。拡大すると白い端子のようなものが2つ見えます。
これは脱臼した脚の関節ですか? しかも脚が左右クロスして芝の穂に接触しています。
一方、インターネット上の他のオツネントンボの写真には、体のこの箇所に「白い端子状」の構造は見当たりません。脚がクロスしているような個体も見つかりません。
ということは、元々の右後ろ脚を関節から外して左側に接着し、鋏のようにクロスさせることで、芝の穂の太さに合わせて脚の開きを調整したのでしょうか。脚の接着には昆虫標本修理用の糊を使えばできそうです。
同様に、右中脚も外して左側に接着したように見えます。実際、首の向こう側にはこのような端子は写っていません。(想像しながら書いてて気持ち悪くなりました…)
また、悠仁さまのトンボ論文に登場する19番のオツネントンボ(写真右)は、翅の付け根や首が黒く変色している点も生きている感じがしないです。
次にBの部分について。草に紛れて棒状の物体が写っています。
周囲に生える葉の緑色や枯れた葉の色とも異なり、金属的な質感を持っており、先端に丸いヘッドが付いているように見えます。昆虫針にソックリな形状です。
この物体の大きさは、画像上での幅が大体5〜6pxです。実際の寸法を推定するため、オツネントンボの大きさをもとに換算してみます。
『ZUKAN/オツネントンボ』の情報によると、オツネントンボ(オス)の大きさは全長37~41 mm、腹長26~31mmとありますので、頭から胴までを約10mmとみなしましょう。
そして、被写体のトンボの頭から胴までの長さを画像上で測ると、約120pxありました。真横からの撮影ではないため誤差もあるでしょうが、この謎の物体の太さは 約0.4 〜 0.5mmと推定されます。
『昆虫販売館』によると、有頭志賀昆虫針1号の太さは約0.4mm、3号針が約0.5mmだそうですから、昆虫針の特徴と矛盾しません。
問題の物体Bは少々しなっているような感じですが、細いステンレス製の針は曲がりやすいそうなのでそのせいかもしれません。トンボが向こう側に倒れるのを防ぐための支えとして、そこに昆虫針を立てたということはないでしょうか。
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以上が、Hさんから寄せられた考察の内容である。
生きている昆虫には、その証ともいうべきビビッド感が艶や色味となって現れるもの。そして、デリケートな羽や腹をあらゆる異物から守り、何にも触れさせまいとするものである。
赤坂御用地の菖蒲池で2022年5月3日に撮影されたというオツネントンボのオス。この個体を「生きているように見える」とおっしゃる方は、是非とも弊ブログの【YOUR VOICE】までご意見をお寄せいただければと思う。
(朝比奈ゆかり/エトセトラ)
画像および参考:
・『J-Stage』赤坂御用地のトンボ相 ―多様な環境と人の手による維持管理―
・『ZUKAN』オツネントンボ
・『Picture Insect』オツネントンボ
・『MONSTER』昆虫針 (有頭針|志賀針)
・『昆虫販売館』有頭志賀昆虫針1号
・『りかなび』コン虫標本製作用 展しテープと止針
・『エトセトラ・ジャパン』「中間テストの最中にまで調査をするでしょうか」 悠仁さまトンボ論文の調査日程にふとわいた疑問
・『エトセトラ・ジャパン』「オツネントンボのみなさん、ちゃんと掴まってますか~??」 あれれ、中脚を交差させてるちょっと危なっかしい子が…!