【UPDATE】絶賛の東大理系教授も真っ青!? 悠仁さまトンボ論文に学名誤記4か所 なんと南国のトンボが赤坂御用地にいることに!

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上はハラボソトンボ、下はシオカラトンボ 同じシオカラトンボ属でも学名はまったく違う(画像は『Wikipedia』のスクリーンショット)
上はハラボソトンボ、下はシオカラトンボ 同じシオカラトンボ属でも学名はまったく違う(画像は『Wikipedia』のスクリーンショット)

秋篠宮家の長男・悠仁さまによるトンボ論文『赤坂御用地のトンボ相 ―多様な環境と人の手による維持管理―』。たとえ東大の理系教授が日刊ゲンダイに絶賛コメントを寄せようと、実はいよいよ致命的なミスの話題となる。

近世近代の文人画がご専門で、ある博物館に勤務されていた元学芸員のKさんの情報を元にした先の記事、『写真No.19の左肩に刺さった端子のようなモノ、写真No.33にも?』の最後に触れていたが、なんとKさんは、トンボの学名に誤りがあることに気付いたそうだ。



※ 当初2件としてお伝えしておりましたが、2件追加で計4件となりました。Kさんが作成された表も添えましたので、どうぞご確認下さい。

◆シオカラトンボの学名に誤り

まずは科博が示している論文投稿の規定に「図版や図表は後送可」とあることを指摘されたKさん。つまりテキストと画像を一緒に送らなくてよいことがわかっている。

なんとテキストと図や表は一緒に送らなくてよい。つまり画像は別送されたと考えて良さそうだ(画像は『国立科学博物館』PDFのスクリーンショット)
なんとテキストと図や表は一緒に送らなくてよい。つまり画像は別送されたと考えて良さそうだ(画像は『国立科学博物館』PDFのスクリーンショット)

 

だからこそ査読がきちんと行われ、種名と図版が一致しているか、図表の整合性はあるか程度の確認がなされる必要があるわけだが、そんななかでKさんは、悠仁さまの論文に学名の誤記(それとも知識に誤りが?)があると気づいたそうだ。

まずは、シオカラトンボの学名が論文では「Orthetrum sabina sabina (Drury, 1770) 」となっている。

シオカラトンボの学名が誤っている悠仁さまのトンボ論文(画像は『J-Stage』のスクリーンショットに加筆)
シオカラトンボの学名が誤っている悠仁さまのトンボ論文(画像は『J-Stage』のスクリーンショットに加筆)

 

ところがシオカラトンボは正しい学名を「Orthetrum albistylum speciosum (Uhler, 1858)」というそうだ。さっそくそのあたりを『Wikipedia』で調べてみた。

シオカラトンボ属のそれぞれのトンボの学名(画像は『Wikipedia』のスクリーンショットに加筆)
シオカラトンボ属のそれぞれのトンボの学名(画像は『Wikipedia』のスクリーンショットに加筆)

 

Orthetrum sabina sabinaは、シオカラトンボに比べやや大きくスリムな「ハラボソトンボ」のことだと判明したが、同じシオカラトンボ属とはいえ、九州~南西諸島でみられるトンボだという。

もしも赤坂御用地にそのハラボソトンボが生息しているなら、日本のトンボ研究者の知識、生息地の図などを大きく覆すことになるだろう。

 

◆タイワンウチワヤンマの学名にも誤り

また論文では、タイワンウチワヤンマの学名を「Ictinogomphus partinax」と示していた。

タイワンウチワヤンマの学名にも誤りが(画像は『J-Stage』のスクリーンショットを合成して加筆)
タイワンウチワヤンマの学名にも誤りが(画像は『J-Stage』のスクリーンショットを合成して加筆)

 

だが様々なウェブサイトで見てみると、正しくは「Ictinogomphus pertinax」であるもよう。「pert~」とすべきところ、悠仁さまは「part~」と誤って記されたのだ。

 

科博に勤務するトンボの専門家が関わった学術論文であるだけに、「これは深刻な問題です」とKさんは指摘しておられる。

それを読んだ人はタイワンウチワヤンマの学名を誤って覚え、引用し、研究者や教育関係者なら、その知識を先々に伝えてしまうことも。そしてGoogle検索にIctinogomphus partinaxと入力すれば、ヒットするのは『赤坂御用地のトンボ相』の論文である。人々は、まさかそこに過ちがあると思うだろうか。

 

「後々の影響を考えれば、ミスを指摘された事柄には真摯に向き合い、誤りを確認したなら即刻訂正すべきです」とKさん。もしも悠仁さまがこのままスルーするなら、研究者を目指しておられるのに何とチャランポランな…などと言われかねないだろう。

 

◆UPDATE:なんと計4件の誤記が判明

記事の公開後、実は他にも2件のトンボについて学名の誤記があることを、X(Twitter)のフォロワーさんの情報により知った。Kさんも実はご存じだったようで、さっと表にまとめたものを送ってくださった。

 

※ 2024年3月12日14時22分追記

悠仁さまのトンボ論文のうち、写真No.77(オス)、No.78(メス)のショウジョウトンボについても、なんと東京には生息していないトンボの学名が記されていた。

悠仁さまはその学名をCrocothemis servile mariannae (Dury, 1770)としているが、まずは “Dury” ではなく “Drury” であろう。そしてDrury, 1770が付くショウジョウトンボは、南西諸島以南に生息する原名亜種「タイリクショウジョウトンボ」のこと。どうやらそちらの “Crocothemis servilia servilia (Drury, 1770)” と混同されたのではなだろうか。

東京にいるショウジョウトンボの正しい学名は、Crocothemis servilia mariannae (Kiauta, 1983)だそうだ。

 

◆まとめ:本当に清拓哉氏は関わっていらっしゃるのか

京都大大学院で博士号を取得された清氏に関しては、今月6日の『悠仁さまトンボ論文の写真22、30、80番に超基本的なミス』という記事の最後に、科博のホームページにあった「研究者紹介」をちょっと紹介させていただいた。

「やりがいを感じるのはどのような時ですか?」と尋ねられて、「時間をかけて書いた論文が出版された時ですね」と答えた清氏。完璧主義者であろうと感じて以来、筆者はこの清氏が、論文作成に使うご自身のテンプレこそ貸してあげたかもしれないが、もしかするとその先の執筆にはまるで関わっておられないのかも…と思うようになっている。

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皆さんは下のいずれかの論文から、実際の記載内容をご確認頂きたいと思う。

『J-Stage』赤坂御用地のトンボ相 ―多様な環境と人の手による維持管理―

『国立科学博物館』赤坂御用地のトンボ相 ―多様な環境と人の手による維持管理―

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(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

画像および参考:
『Wikipedia』シオカラトンボ ― シオカラトンボ属

『Wikipedia』タイワンウチワヤンマ

『エトセトラ・ジャパン』写真No.19の左肩に刺さっていた「白くて丸い端子のようなモノ」が写真No.33にも

『エトセトラ・ジャパン』悠仁さまトンボ論文「取り下げ」がスンナリとはいかない理由 壮絶な責任のなすりつけ合いになる可能性も

『エトセトラ・ジャパン』悠仁さまトンボ論文の写真22、30、80番に超基本的なミス

『Wikipedia』ショウジョウトンボ

『SATOMORI』生物図鑑 ― ショウジョウトンボ