皇室もスペインをみならい資産や会計を公開してみては? 国民の信頼を取り戻すことに必死なスペイン王室
11日、「PRESIDENT Online」さんが掲載した、『また不合格なら批判は皇室全体に広がる恐れ…秋篠宮家は小室さん夫妻への支援の実状を公表するべきだ』という記事。あと1点、どうしても触れてみたいことがある。ジャーナリストの元木昌彦氏と同様に、国民の多くが皇族関連の会計や秋篠宮家の資産公開を求めている中、海外の王室では大きな動きがあったからだ。
国民がどんなに不満をあらわにし、批判しても「誹謗中傷」と受け止めるだけで、何としてでも秋篠宮家を守ろうとする日本政府。そこにきて海外の人々は、不都合なことが起きてしまった王室に対し、実に手厳しい。最近の大きな出来事として、ここからはイギリスのアンドリュー王子と、スペインの国王フェリペ6世の2例を挙げてみたい。
■称号や名誉職を失った英アンドリュー王子
2001年にアメリカで当時17歳だった女性に性的暴行をした罪に問われ、ほぼすべての名誉を失ったエリザベス女王(96)の次男アンドリュー王子。昨年2月、多額の和解金を支払うことで被害者側と合意したが、それだけで済むわけがなかった。
今年1月中旬、王子は長年にわたり就いていた英国軍の名誉職を返上した。王族ならではの敬称「His Royal Highness(殿下)」もはく奪され、慈善活動団体などのパトロン職も返上を余儀なくされた。
息子が起こしたとされる性暴行事件に心を痛め、国民の信頼を取り戻したいと願っていたエリザベス女王は、現実を冷静に受け止め、心を鬼にし、わが子への愛より「しっかり処罰を」「返上は当然」といった世論の声に応えたのだ。
アンドリュー王子の、この称号返上や名誉職のはく奪があったからこそ、エリザベス女王の即位70周年を祝う6月2日からの式典「プラチナジュビリー」の準備は円滑に進められている。「自分の落ち度で王室を批判にさらすわけにはいかない」と考えたアンドリュー王子は、潔くてご立派だ。
■スペインの王室は国王の資産を公表
そして先月下旬、スペインでは2014年に即位した国王フェリペ6世の個人資産について、王室が「預金などが約260万ユーロ(約3億5千万円)ある」と発表した。野党が議会で王室関連の会計の透明性、説明責任を強く求めたことに応えた形だ。
スペインのニュースを英語で届ける「THE LOCAL es」の、4月26 日付の『Spain’s king unveils personal assets of €2.6 million』という記事では、フェリペ6世が保有する有価証券や銀行の預金は230万ユーロ。残りは芸術作品、骨董品、宝飾品などだという。
ちなみに、フェリペ6世の父親で1975年から2014年まで国王だったフアン・カルロス1世は、恋愛スキャンダルや不正金銭授受の嫌疑が原因で失脚。王室はフェリペ6世の支持率を高め、国民の信頼を挽回しようと必死だ。
■スペイン前国王の不正行為とは
2017年、サウジアラビアのメッカとメディナの二聖都を時速300kmの最高速度で結ぶ「ハラマイン高速鉄道」が、ついに完成した。着工にあたったのは、予想されていたフランスの企業ではなくスペインの企業。67億ユーロ(約8400億円)で受注に成功していた。
フアン・カルロス前国王は、その契約にあたり日本円にして約118億円のキックバックを受け取っていた疑いがもたれており、スイスの銀行に隠し持っていた口座に116億円が移されたとの情報も流れた。
前国王は絶体絶命のなかで2020年、82歳にしてアラブ首長国連邦のアブダビへ逃亡。そしてスペインの検事当局は、なぜか「嫌疑不十分」を理由にすべての起訴を取り下げ、それも国民の猛反発を買った。
スペイン王室は、このたびの資産公表に「フェリペ6世は国王に即位して以来、王室が国民の尊敬と信頼に値するよう努めてきた。すべての人の模範となる言動を心掛け、透明性や公正さを大切に、風通しのよい王室を目指ししている」といった説明を添えている。
日本の秋篠宮家の現状も、どこか彼らと似ているところがある。今こそ、風通しのよい、会計に透明性を持たせた宮家を目指していく必要がありそうだ。
とはいえ、現在の秋篠宮家に関して資産や会計の情報を公開したところで、国民はどれほどその金額を信用するだろうか。こういうのはすべてタイミングが大事。遅れてしまっては元も子もないのだが…。
※ 文章中、元木昌彦氏を誤って正彦氏としておりましたので、訂正いたしました。大変申し訳ございませんでした。
画像および参考:
『THE LOCAL es』 Spain’s king unveils personal assets of €2.6 million
『Daily Mail』Andrew’s sex case surrender has saved Queen’s Platinum Jubilee… but the exile to Siberia will remain permanent for the Duke of York, writes ROBERT HARDMAN
『BBC』スペイン前国王、国外へ サウジの鉄道めぐる汚職疑惑受け
(朝比奈ゆかり/エトセトラ)
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