絶滅危惧種のトンボが撮影された赤坂御用地「菖蒲池」なぜ改修? 論文の疑惑との関連性を探る<その2>

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昨年11月に秋篠宮家の長男・悠仁さまが筆頭著者となって発表した『赤坂御用地のトンボ相 ―多様な環境と人の手による維持管理―』。ここで菖蒲池は、東京都のレッドデータブックでは絶滅危惧種に指定されている2種類を含むトンボの目撃・撮影のメッカであった。ところが今月中旬、その池で改修工事が行われることが報じられた。

誰からともなく上がった「なぜそんな重要な環境を破壊する?」「あのトンボ論文を実地で検証されたら困るから、証拠隠滅でも?」の声。そこでこちらでは、悠仁さまの論文のうち、この池で撮影されたトンボたちにどのような疑義の声があがったのか、改めてお伝えすることにした。

今回のその2は、2022年6月1日に菖蒲池で撮影されたNo.74コシアキトンボの「羽化」についてとなる。

<その1>画像No.85ヨツボシトンボは腹に丸い穴。枝の影の色と背景の倒木にもご注目を



 

◆画像に寄せられた疑義

悠仁さまのトンボ論文に登場する「コシアキトンボの羽化」は、その3つの特徴である「早朝」「倒垂型」「ヤゴ殻にずっとぶら下がる」をまるで無視したものであった

 

トンボ論文写真No.74コシアキトンボ「羽化」の表示は正しいのか(画像は『J-Stage』のスクリーンショットを重ね合わせたもの)
いったいどなたがこの写真を?そしてキャプションを?(画像は『J-Stage』のスクリーンショット)

 

この画像に対しては、以下のような疑義の声が寄せられた。

「左後ろの翅の濃い紋様が確認できない。形がオカシイ」
 

 

 

「全ての翅が開いていないうちに、ヤゴ(右翅の下の黒い塊)から離れるものだろうか」

 

「早朝に羽化し、どこかに飛んで行く。なぜこんな日中に羽化を撮影できたの?」

 

「コシアキトンボは『倒垂型』。ヤゴ殻にぶら下がっていないのはなぜ?」

 

「『倒垂型』なのに腹が地に接触している」

いかがであろうか。メールに「この程度のことは、昆虫に詳しい小学生はみんな理解していますよ」と添えて下さる方もあった。

 

◆倒垂型とは

このNo.74の画像に関しては、在米漫画家でブロガーのAkiko HSさんが、『神戸のトンボ』さんという有名なウェブサイトを元に、以下のように詳しく解説してくださった。

トンボの羽化には「倒垂型」と「直立型」があり、コシアキトンボは倒垂型。倒垂型は水から上がったヤゴが何かにぶら下がり、やがて背中が割れてトンボが胸や頭を出す。ぶらさがることで生じる重力により4枚の翅も伸び、広がっていくそうだ。

ヤゴ~羽化が倒垂型のトンボ(画像は『新・神戸の自然シリーズ』のスクリーンショット)
ヤゴ~羽化が倒垂型のトンボ(画像は『新・神戸の自然シリーズ』のスクリーンショット)

 

4枚の翅がしっかりと開き、飛べるようになるまでヤゴ殻にしっかりしがみついているのが倒垂型だというが、画像No.74のコシアキトンボは、透き通った羽の様子から「羽化したばかり」と考えられるものの、どうしたことかヤゴ殻をつかんでいない。

ほかの個体も確認したい方は、ぜひ『KONASUKEの部屋』さんの「早起きは三文の徳⑭コシアキトンボ羽化&産卵20190614」でご確認を!



 

◆脇腹に虫ピン? ウッドパテの存在も?

羽化が「傾垂型」のトンボでは、翅や腹を壁などに触れさせず、重力にしたがって翅を下方に「そっと」垂らし、それにより翅全体が均一に展開していくそうだ。

トンボも、生きているからこそヤゴにしっかりとつかまり、ぶら下がっていられるのだ。万が一それが死骸なら、撮影が完了するまで風に吹かれて飛んでいかないよう、何かで接着あるいは固定しておくことが必要であろう。

筆者はコシアキトンボの腹の左側に、薄茶色のパテのようなものが塗られていることが気になる。さらには「腹の黄色い部分の右脇に、虫ピンのようなものが打ち込まれている」とメールを下さる方もあった。

 

腹の右脇に虫ピンのようなものが、また左下にはウッドパテのような接着剤が…(画像は『J-Stage』のスクリーンショット)
腹の右脇に虫ピンのようなものが、また左下にはウッドパテのような接着剤が…(画像は『J-Stage』のスクリーンショット)

 

◆まとめ:清拓哉氏は本当に関わったのか

オーバーハングな場所で羽化し、翅が広がるまでヤゴ殻にぶら下がり続けるというコシアキトンボ ― トンボ好きの子供なら誰でも知っているような基本が完全に狂ってしまっているNo.74の画像を、科博のトンボ研究者である清拓哉氏はなぜ認めてしまったのだろうか。

この「No.74 コシアキトンボの羽化」が査読まで通ったとなると、これからコシアキトンボを学ぶ人たちに誤った知識を与えかねない。このことをAkiko HSさんも筆者も強く懸念している。

と同時に、筆者の中にくすぶっていた「清氏は、ご自身がそれまで使っていた論文のフォーマットと名義を貸しただけなのでは」という疑惑が、このNo.74の件で一層強まってしまった。

では一体、どなたがこうした写真を撮影してキャプションを添え、論文を完成して行ったのだろうか。剽窃行為が大きな話題になった、アノ小笠原諸島作文の顛末とどこか似ている気がする。

(朝比奈ゆかり/エトセトラ)



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信じられない、信じたくないとおっしゃる方も、どうか下のいずれかの論文にある実際の写真No.74を拡大してご確認頂きたいと思う。

『J-Stage』赤坂御用地のトンボ相 ―多様な環境と人の手による維持管理―

『国立科学博物館』赤坂御用地のトンボ相 ―多様な環境と人の手による維持管理―

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(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

画像および参考:
『新・神戸の自然シリーズ』トンボ羽化を観察しよう

『東京大学』研究倫理

『ameblo』4コマ漫画「アメリカは今日もアレだった」

『note』AkikoHS

『神戸のトンボ』4.羽化-2通りの羽化の形式

『ヤゴペディア』コシアキトンボ

『KONASUKEの部屋』早起きは三文の徳⑭コシアキトンボ羽化&産卵20190614

『宮内庁』皇室費 ― 令和6年度歳出概算要求書

『エトセトラ・ジャパン』絶滅危惧種すら撮影した赤坂御用地の「菖蒲池」なぜ改修 トンボ論文のココを探られては困るから?<その1>

『エトセトラ・ジャパン』トンボ論文写真No.74コシアキトンボ羽化 「早朝」「倒垂型」「ヤゴ殻にずっとぶら下がる」3つの特徴まるで無視

2件のコメント

  • 専門家はじめ、昆虫特にトンボを愛する皆様の鋭い指摘にはいつも感服しています。知識のない者にとっては、難しいお話やわかりにくい画像を追っていくのは正直大変です。そんな折、もぐぞうさんがあちこち見返さなくても良いようにまとめてくださったのはとても感謝しています。
    こんな私でも、23日に投稿された1枚目のコシアキトンボの黄色い部分、穴空いてる?、なんか変?ってわかりました。ご自分たちの研究に水をさすような噂が出たらまずは反論し、言い掛かり的なものであるとわかればほっておいても差し支えないと判断すると思いますが、数々の指摘は一片たりとも存在していないかのようです。
    8月のプレゼンも清氏となると、悠仁さまはご自分のお住まいを貸しただけの存在に思えてしまいます。紀子妃殿下の考えでいけば、職員は使用人、私たちの手足となって動くのは当たり前=悠仁さまの手足となりトンボの写真や捕獲も職員がやって何が悪い!ともなります。
    本当に悠仁さまがご自分で書いていたなら、お小さい頃からトンボ愛一筋なら、自分なりの言葉でプレゼンし、清氏以外のトンボ専門家や愛好家と意見を交わしてみたくなるのでは⁈ 英語ができると触れ回っちゃったから8月は親から出るな!と止められてるのかも…
    幼い頃から実体のない悠仁さまばかり見せつけられている私たちはどうやってご成長を喜び、親しみを感じれば良いのでしょう。

  • 清拓哉氏は本当に関わったのか❓️謎ですね。

    個人的には、この↓報道が気になります。
    “昨年令和6年 2024年2月15日付の官報 本紙 第1162号 8頁には、人事異動
    〇官吏死亡 管理部庭園課長 田邉仁は、2月12日死亡
    庭園課長は嵐山の鵜小屋にも関係する部門であり、入札に関わっていたようです。
    すでに、取り壊しが行われている鵜小屋に関しては、「1億円の建設費用はオカシイ」「水増しがなされているのではないか?」といった噂がなされているようですから、田邉仁氏は、もしかすると、この建設費用の水増し問題に関する口封じがなされたのかも”

    庭園課長田邉氏は、赤坂御所のビオトープを管理し、長男の蜻蛉研究にも関わりがあったそうですし。

    今日は「現代ビジネス」「日刊現代」から、悠仁様の国際学術会議に出席、東大進学に関するYahooNewsが出ました。
    興味深いヤフコメがたくさんあったのですが、気になったのは
    ❮❮来年から推薦に共テなしになったって本当でしょうか? 急なんですが…❯❯

    また、違例特例が出来たのでしょうか❓️

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