今上陛下27日にエリザベス女王が眠るウィンザー城・聖ジョージ礼拝堂で、ついに栄誉の「ガーター勲章」受勲へ!?
天皇皇后両陛下が6月22日から8日間のご日程で、いよいよ国賓として英国を訪問される。今回の渡英こそ、世界でも最高の栄誉といわれる「ガーター勲章(The Order of the Garter)」を英王室から授与されることが強く期待されるが、いかがであろうか。
英国のロイヤル系メディア『ROYAL LIFE』が伝えた両陛下のご滞在中のスケジュール、および受勲が期待されるガーター勲章の詳細を『Trooping the Colour』からご紹介してみたい。
◆ご滞在中のスケジュール
●6月22日(土)
6月22日土曜日午後、天皇皇后両陛下がロンドン・スタンステッド空港にご到着。林 肇駐英日本国大使や第3代ブルックバラ子爵アラン・ヘンリー・ブルック氏らがお出迎えの予定。
●6月23日(日)~24日(月)
両陛下は「ジャパン・ハウス」を訪問され、ロンドンを洪水から守る「テムズ・バリヤーを」を見学される予定。
●6月25日(火)
午前中、ウィリアム皇太子が両陛下をホテルにてお迎え。騎馬隊パレード(ホース・ガーズ・パレード)においてチャールズ国王夫妻による歓迎式典が行われ、日本の国歌も演奏される。
国王夫妻、ウィリアム皇太子らとともに馬車で大通り「ザ・マル」を走りバッキンガム宮殿へ。国王主催の昼食の後、ピクチャー・ギャラリーで開催されるロイヤル・コレクション特別展示品をご鑑賞の予定。
午後にはウェストミンスター寺院を訪問され、無名戦士の墓に供花の予定。夕方から国王夫妻主催の晩餐会がバッキンガム宮殿で開かれ、ロイヤル・メンバーらも出席。
●6月26日(水)
天皇陛下はイギリスの代表的な生物医学研究センターである「フランシス・クリック研究所」を訪問。同研究所は、がん、ワクチン、感染症における遺伝学の役割など、さまざまな公衆衛生問題をカバーする革新的な日英研究パートナーシップを支援している。
夕方、エディンバラ公爵夫妻とともにロンドン市が主催する晩餐会のためギルドホールへ。
●6月27日(木)
両陛下はバッキンガム宮殿にて国王夫妻にお別れを告げ、ヤングV&A(旧V&A子供博物館)を訪問し、「日本:神話からマンガへ/Japan:Myths to Manga」展をご鑑賞に。
ウィンザー城のセント・ジョージ礼拝堂では、国王ジョージ6世記念礼拝堂でエリザベス2世女王の墓に献花される。この礼拝堂では、平成の天皇も含めガーター勲章を授与された「ガーター勲爵士」たちの旗と紋章が左右の高い位置に掲げられている(※)。
夕方、ロンドン南西部のキューにある王立植物園「キュー植物園(Royal Botanic Gardens, Kew)へ。
●6月28日(金)
英国滞在の最終日、天皇皇后両陛下はオックスフォード大学への私的な訪問。帰路はロンドン西方のブライズ・ノートン空軍基地からの予定。
引用:『ROYAL LIFE』State Visit by The Emperor and Empress of Japan
◆ガーター勲章の受勲に高まる期待
ガーター勲章とは、1348年にエドワード3世によって創始された、イングランドの騎士道勲章における最高の勲章。ブルーの勲章の大綬には、現存最古の騎士団の一員となる者たちが強く意識していたモットーとして、“Honi soit qui mal y pense(悪意を抱く者に災いあれ)” と中世フランス語で書かれている。
その勲章を日本の天皇たちが授与されるというのは、とても異例なことだった。1906年に明治天皇が、1912年に大正天皇が、1929年に昭和天皇が、さらに1998年に平成の天皇が受勲している。本来、対象は原則キリスト教徒の君主や元首のみと定められていたが、日本の天皇たちはイギリス王室と特別な関係にあるという理由で、この勲章が贈られたそうだ。
毎年6月の後半にウィンザー城の聖ジョージ礼拝堂にて行われているガーター勲章の叙勲式。今上陛下にも贈られることがすでに決まっていたようだが、コロナ禍に続いて昨年の渡英はエリザベス女王のご葬儀に参列であった。
ただ、トップの画像にあるとおり今年その叙勲式は6月17日に予定されている。皇室では毎年 6月16日は香淳皇后例祭の儀が皇霊殿で行われており、陛下もその期間の海外渡航は難しいのであろう。
是非とも上記の(※)で受勲を叶えていただき、陛下も「新しい騎士」としての宣誓を行い、今年こそ立派な勲章とともに無事ご帰国を。そんなお写真のインスタグラムへの掲載も今から本当に楽しみである。
(朝比奈ゆかり/エトセトラ)
画像および参考:
・『ROYAL LIFE』State Visit by The Emperor and Empress of Japan
・『Wikipedia』ガーター勲章
・『Trooping the Colour』The Garter Ceremony
・『産経新聞』ガーター勲章 陛下も一員、現存最古の騎士団 関東学院大教授・君塚直隆