皇室2024年版カレンダーまた春に「枯れススキ」 国民を愚弄する最悪のセンスに購買者も我慢の限界
先日こちらで、『秋篠宮夫妻ベトナム訪問で宮内庁に苦情の電話を入れた方からのご報告 職員さん時には本音もチラリ…?』という記事を執筆したところ、大きな反響を頂いていた。情報を下さった福島県在住のSさんは、続いて皇室のカレンダーの件でも宮内庁に質問の電話をされたといい、その内容について新たなご報告を頂戴した。
◆「違う部署に」と電話を回される
「皇室の2024年のカレンダーの事でお聞きしたいことがあります」と宮内庁に電話したというSさん。するとその担当をしている部署につないでくれた。
名乗ってくれたわけではないが、質問に対して何でもはっきりと回答されるため、電話の相手はカレンダーを制作・発行している 菊葉文化協会(きくようぶんかきょうかい)の職員さんだった可能性が高いという。
皇室の文物の管理公開、調査研究を目的に、内閣府の傘下に2012年に設置された菊葉文化協会。事務所の所在地も東京都千代田区千代田1番1号と、確かに宮内庁の中にあることがわかる。
◆3月4月なのに枯れススキ
例年通り、1枚が2ヶ月分となる皇室のカレンダー。1月2月が上皇后夫妻、今上陛下ご一家、秋篠宮ご一家の写真だが、とにかく春がパッとしない。平成の頃は、当時の天皇皇后両陛下の写真が3月4月に使用されていたが、引退されてもなお上皇夫妻がそこに現れるのだ。
「3月4月は天皇陛下ご一家のお写真が来るはずではないんですか?」と質問されたSさん。あちらの答えは「そんな決まりはありません」だったという。
そこでSさんは「令和になってまでも、毎年3月4月は上皇夫妻の写真です。自分の誕生月でもあり、2ヶ月もこんなの飾りたくありません」と告げたそうだ。
3月4月の日本を考えてみて頂きたい。美しい梅や桜の花を愛でながら新たな年度に切り替わっていく日本は、何もかもがフレッシュに感じられる「春」という季節を大切に感じている。そこに完全に収穫が終わった畑、あるいはもはや「枯れ」がつくススキのような写真を使用する意義は何なのか。
◆特別に撮影の機会を設けたのでは?
Sさんは、とにかく「写真」に腹を立てていらっしゃる。
今上天皇ご一家の写真が、新聞、週刊誌、ネットメディアがさんざん紹介し、すでに「市中に出回っている」というべき写真の再利用である一方、上皇夫妻と秋篠宮家の写真は、新年のカレンダーのためにわざわざ新しく撮影されたものだからだ。
「天皇家だけ、そういう写真の使い回しをするのはなぜですか?」と尋ねたSさん。すると「天皇侍従職、上皇職、皇嗣職からそれぞれ写真をあげてもらい、そこから選んでいただき、了解も得ている」と返されたという。
そこでSさんは「例えば」として、こんなことを問いかけてみた。
「自分の子供(孫)の学校で写真カレンダーを作るとなった時、『この日にカレンダー用の写真撮影があります』という連絡が、よそのお宅には来たのに自分の家には来なかったとしたら、どう思いますか?」
当日、よそのお子さんは素敵な服を着てくるだろう。だが、何も知らない自分の子供(孫)は普段着で登校し、撮影が行われる場所にも行かない。そして、かつて参加した行事の簡単なスナップ写真か何かを使用されることになる。
「こういうの、頭に来ませんか?」と尋ねると、うまくはぐらかされてしまったそうだ。
◆今上陛下ご一家のみのカレンダーを
新年度のカレンダーのために自分たちの新しい写真を撮ってもらう、これは確かにワクワクすることだ。しかも100枚以上撮影し、迷いながら1枚を選んでおられるように想像する。であれば――。
「いっそのこと今上陛下御一家、上皇夫妻、秋篠宮家で、別々のカレンダーを作ればよいのではないでしょうか。なぜそうしないのですか?」とSさんが質問すると、「そのような意見があることは知っています」との答えが戻ってきた。
とはいえ、それが実現すれば売り上げに大差が生じるだろう。今上陛下ご一家のカレンダーばかり飛ぶように売れ、上皇后や紀子さまあたりがキーーッとなることが予想される。
さらにSさんは「国民の要望として、天皇ご一家だけのカレンダーが欲しいという方が大半を占めると思います。それはご存じでしょうか」と尋ねると、「知っています」と返ってきた。
そしてSさんは「では、このご三家だけではなく常陸宮ご夫妻、高円宮家ご一家、百合子様や信子様たちのお写真も入れたらいかがでしょうか。令和6年のカレンダーなのに、ずっと平成のままのようなシステムはおかしいです」と話してみたそうだ。
◆もし天皇ご一家だけのカレンダーが実現するなら
例えば上皇夫妻が3枚にわたって登場した令和3年版では、どの本屋でも売れ残っていた印象だ。もしも宮内庁なりに「売り上げ」というものを考えるなら、従来の構成に加え、天皇ご一家「だけ」のカレンダーを作ることを早急に検討されたほうがよいと思う。
例えばSさんは、両陛下が地方公務にお出かけになられた際の写真や、敬宮さまがお誕生日の際に馬と一緒に撮影された写真などがお好きとのこと。わざわざカレンダーのためにプロの写真家が撮影を行わなくても、魅力的な写真はいくらでも見つかるのだろう。
筆者はというと、カメラの腕も相当だという陛下ご自身が撮影された風景写真、ご家族同士で撮影しあった陛下、皇后さま、敬宮さまのお写真でカレンダーが作られたら、どんなに素敵だろうと思う。
◆この組織の理事長に感じてきた疑問
宮内庁職員や長官の天下り先になっているとも言われる菊葉文化協会。現・理事長は元宮内庁長官の湯浅利夫氏である。Wikipediaでこの湯浅氏のあれこれを見てみたところ、とにかく雅子さま、紀子さまら妃殿下に「男児を産むべき」と強いプレッシャーを与えてきたことがわかる。
拡大すると、このように書かれている。
2003年(平成15年)6月10日、記者会見で皇太子夫妻の第2子への期待について「やはりもう一人ほしい」「多くの国民もそう考えているのではないか」と発言した。また同年12月に「秋篠宮様のお考えはあると思うが、皇室と秋篠宮一家の繁栄を考えると、三人目を強く希望したい」と発言した。
2004年(平成16年)5月10日、皇太子徳仁親王の定例記者会見において、いわゆる人格否定発言があったことを受け、「御発言の真意を直接殿下に伺いたい」との見解を発表、直接の面会を求めたが日程の調整がつかず持ち越された。
2005年(平成17年)4月付で宮内庁長官を依願退官。
おそらくこの長官は、今上陛下ご一家に寄り添うことがないまま、「不本意なのに依願退官」ということだったのではないだろうか。
◆女性セブンもかつての記事で「違和感」と
近年の皇室カレンダーに不満を感じているのは、何もSさんだけではない。2020年12月には、女性セブンも『美智子さまの次に雅子さま 皇室カレンダー”逆転”の違和感』という記事でまったく同じことを問いかけていた。
「前回の令和2年版でも、上皇ご夫妻の掲載順が両陛下より先。当時、それを疑問視する声もありました。前回は令和元年に製作されたので、御代がわりで多忙で調整が間に合わなかったのかもしれません。ですが、調整の時間が充分にあったはずの今回も、同様に上皇ご夫妻が先。疑問の声があっても掲載順を変えない協会の姿勢は、“確信的”にも感じます。関係者の間でも、驚きの声は少なくないと聞きます」(前出・皇室ジャーナリスト)
令和3年版の5・6月に掲載された両陛下の写真は、陛下が4月に行われた稲作行事「お手まき」、雅子さまが5月に行われた「ご給桑」の報道で使用されたもの。その時点で「見覚えがある」という人が殆どだった。しかも雅子さまだけ唯一マスク姿で、美しいお顔が隠れてしまっていたのだ。
Sさんはそのお電話で、「美智子さまの意に沿うようにということでしょうか、湯浅氏が長官時代に今上陛下ご一家、特に皇后雅子さまを苛めていたと世間には知れ渡っています。今も、カレンダーでそういうイジメを行っているんでしょうか」と聞いてみたそうだ。
誰もが予想することだが、返答はやはり「そのような事はありません」だったという。
(朝比奈ゆかり/エトセトラ)
画像および参考:
・『公益財団法人 菊葉文化協会』令和6年版皇室御一家(皇室カレンダー)の頒布を開始しました。
・『Wikipedia』湯浅利夫
・『Wikipedia』宮内庁
・『NEWSポストセブン』美智子さまの次に雅子さま 皇室カレンダー”逆転”の違和感(2020.12.12)