悠仁さまのトンボ論文お次はコシアキトンボの写真74番 後ろの翅の画像を合成した疑いが

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トンボ論文74番は後ろの翅にご注目を(画像は『J-Stage』のスクリーンショット)
トンボ論文の写真No.74、腰のズレと後ろの翅にご注目を(画像は『J-Stage』のスクリーンショット)

 

このところ大変お世話になっている「アラ還ぎゃる」さんから、「悠仁さまのトンボ論文にある写真No.74コシアキトンボの、後ろの翅や胴部がズレているのが気になる」とのご連絡を頂戴した。そこで、他のコシアキトンボの写真をあれこれ見ていたところ…。



 

◆まずは腰のズレに注目

確かにトンボ論文の74番の写真は、妙に腰から下がズレて見える。そこで類似の写真があるかどうか探してみたところ、『いきものラビリンス』さんの「昆虫図鑑」というコーナーに、コシアキトンボのこんな画像を見つけた。

猫背なのか、角度によっては腰が大きくズレているように見えることも(画像は『いきものラビリンス』のスクリーンショット)
腰が大きくズレているように見えるコシアキトンボの写真が(画像は『いきものラビリンス』のスクリーンショット)

猫背なのか、撮影の角度でこんな風に見えるトンボもいることがわかり、腰のズレに関する疑問は解決した。続いては後ろの翅がおかしいという点について。こちらこそ、よほど怪しいことがわかった。



 

◆コシアキトンボの特徴は後ろの翅にあり

先月26日、こちらで『トンボ論文写真No.73、それ本当にコシアキトンボの翅でしょうか、まさか翅を付け替えるお遊びでも…?』という記事を書いていたが、コシアキトンボの大きな特徴は、後ろ翅の付け根に黒い紋様があることと、翅の幅が付け根に近づくと2倍ほど広くなることだ。

(画像は『横須賀市自然・人文博物館』のスクリーンショット)
(画像は『横須賀市自然・人文博物館』のスクリーンショット)

 

注目していただきたいのは、後ろの翅の赤い三角で囲んだ部分である。並べて比較してみると、悠仁さまが撮影されたであろう写真No.74(左)のコシアキトンボは、それが右側にはあっても左側には見つからない。

左が悠仁さまが撮影したのであろうコシアキトンボの写真、左側の後ろの翅にご注目を
左が悠仁さまが撮影したのであろうコシアキトンボの写真、左側の後ろの翅にご注目を

 

長崎県西方沖の五島列島のひとつ、福江島の美しい生き物たちの写真を多数紹介している、『五島列島・福江島の博物誌~福江島の虫たち』さんというウェブサイトに、羽化後に飛び立ち、少し経ったコシアキトンボの生態を捉えたページがあった。

そちらに、問題の写真と似た角度で撮影された「羽化したコシアキトンボ」という写真を発見した。

後ろの翅が、付け根に近いほどかなり大きいことがコシアキトンボの特徴(画像は『●』のスクリーンショット)
後ろの翅の幅が、付け根近くで2倍ほど広くなるのも特徴(画像は『五島列島・福江島の博物誌~福江島の虫たち』のスクリーンショット)

 

ふたつの写真を比較してみると、悠仁さまが撮影されたであろうコシアキトンボ(左)は、後ろの左側の翅の付け根付近を大きく失っているように見える。羽化に成功し、飛び回ってからそこに着地したのではないのか…?

 

怪しいと思われる写真に限って、画像が鮮明ではない ― これも悠仁さまのトンボ論文の特徴である。

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そして筆者からもおひとつ。コシアキトンボが風で飛ばされないよう、まさか木用の補修材「ウッドパテ」を使用してそこに固定した、なんてことも…?

 

 

◆まとめ:ホンモノの研究者魂をお持ちなら…

「PDFに解像度の高い重いファイルを多数載せるものではない。この程度の画像のオカシサは許容範囲。批判しても意味がない」という方もいらっしゃると思うが、筆者はそうは思わない。

生物学の学術論文である以上、読み手が『この画像おかしくないか?』と疑問を感じるような写真は、やはり掲載には相応しくないと感じるからだ。

ネット上で世界じゅうの万人が閲覧できるPDFのファイルが公開されたら、著者は真っ先にそれを開き、グラフ、図表や画像が正しく表示されているか、じっくりと確認するのではないだろうか。

手元には解像度の高いオリジナルの画像が多数保存されている(これは論文提出者に課される義務のひとつ)だろうから、おかしな点があれば一旦論文を取り下げ、画像の差し替えを行い、その旨文章を添えれば解決する。

それをせず、問題を放置すればするほど世間は「オリジナルの画像の所有者が違う?」「著作権ほかデータを開示せよと言われると困るのでは?」などと想像したくなるのだ。

(朝比奈ゆかり/エトセトラ)



画像および参考:
『J-Stage』赤坂御用地のトンボ相 ―多様な環境と人の手による維持管理―

『国立科学博物館』赤坂御用地のトンボ相 ―多様な環境と人の手による維持管理―

『横須賀市自然・人文博物館』コシアキトンボ

『いきものラビリンス』昆虫エクスプローラ 昆虫図鑑 コシアキトンボ

『五島列島・福江島の博物誌~福江島の虫たち』コシアキトンボ

『エトセトラ・ジャパン』トンボ論文写真No.22のphotoshopで再現された青い翅 多くの学術誌が認めていない「不必要な画像加工」に該当では?

『エトセトラ・ジャパン』トンボ論文写真No.73、それ本当にコシアキトンボの翅でしょうか、まさか翅を付け替えるお遊びでも…?