悠仁さまトンボ論文、「人間の目には見えないけれど写真55番、73番には…」と画像加工・編集に詳しい方から

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秋篠宮家の長男・悠仁さまによる話題の論文『赤坂御用地のトンボ相 ―多様な環境と人の手による維持管理―』。さまざまな物議をかもしているが、このたび愛知県在住のMさんという方から「合成された写真が存在するように思う」とのメールを頂戴した。



画像加工・編集に関して学ばれた経験をお持ちのMさんは、構図がとても似ている73番、56番、55番という3枚の写真をピックアップしたうえで、「このうちの2枚は背景が加工されている可能性が高いと感じます」と説明してくださった。筆者は「ずいぶんきれいに撮れている写真だな」と思う1枚があるものの、何がなんだかさっぱりわからなかった。

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まずは写真3枚と、それぞれの説明文をご覧いただきたい。

73:コシアキトンボ/オス(大池,2020/06/07)

「前回調査では表町池,中の池,菖蒲池で記録されている.本調査では,表町池,大池,中の池,菖蒲池,心字池,大土橋池で確認した.それぞれの池における個体数は多く,木陰でよく見られた.そのうち,表町池,大池,中の池,菖蒲池,大土橋池で産卵を,表町池と大池で交尾を確認した.また,幼虫,羽化殻は表町池,大池,中の池,菖蒲池,心字池,大土橋池で確認した.」

55:オニヤンマ未成熟/オス(御膳水跡,2021/07/25)

「本調査では,2015年に御膳水跡で本種の飛翔を目視で確認しているが,正確な日付を確認していなかった.日付まで含めた正式な記録としては,2021年7月25日夕方に御膳水跡の上空で飛翔する未成熟♂を確認したのが最初である.御膳水跡と中の池南側で成虫が確認されている.2022年には,中の池二の橋付近で黄昏時に数回本種を観察した.」

56:オオヤマトンボ/オス(中の池,2020/05/24)

「前回調査では大池で1 ♂が確認されている.本調査では,大池,中の池,菖蒲池,心字池で記録された.大池,中の池でよく見られるが,日によって個体数に差がある.菖蒲池と心字池では,時々見つかる程度である.大池と菖蒲池では♀の産卵を,菖蒲池では幼虫と羽化殻を確認している.黄昏時には,表町池,中の池と菖蒲池で飛翔を確認した.」



以下、Mさんからのご説明の内容をほぼ原文のまま、ご紹介させていただきたいと思う。

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写真73番は背景を加工されていると感じます。その理由として、画像編集(上から下へ)により、コントラスト・明るさ・彩度を調節してみた際、全体的な背景に「彩度」が一切無かったこと、そしてトンボの周囲(境目)にのみ彩度が現れたことが挙げられます。また、トンボのハネの周囲だけ暗部が明るくなっており、背景の影のつき方がカメラで撮影した自然のものとは言い難いです。

※編集内容(コントラスト:上限値、明るさ:下限値、彩度:上限値、自然な彩度:上限値/iPhone13デフォルトアルバムの編集機能にて調節)

 

編集の詳細として、まず、コントラストと明るさを調節し、明暗の差をはっきりとさせることで、背景の影の付き方を分かりやすくしたり、大まかな色相を目視したりすることができます。さらに彩度を限界まで上げると、ぼやけていた背景でも元々の色相がはっきりと判別できます。

 

これらは論文のオリジナル画像を入手できれば、Photoshop、画像編集ツール、そしてスマホなどで誰でも確認は可能だと思います。

 

続いて、55番のオニヤンマの写真。上記と同じ加工をしても背景の空に一切影・模様が現れません。こちらにも背景加工の可能性があります。

 

そして56番についてです。上の73番と同じように背景が灰色一色に見える56番ですが、こちらに同様の編集をしてみると、背景の影が分かりやすく現れました。背景全体が青みを帯び、元々青みのある場所をバックに撮影したことが分かります。

 

コントラスト・明るさ・彩度を調整すれば、このように元の色相や微細な影・模様が現れます。55番に関しては、背景に自然的な影が一切確認されず、73番に関しては、全体的な背景に彩度が確認されませんでした。

論文の中には42番、43番、54番など、他にも空が背景と思われる画像が多数ありますが、編集するとそのどれもに影が確認できます。肉眼では一色に見える空にも影があるからです。

なお、別の研究者さんたちが手掛けられたという前回の論文『赤坂御用地のトンボ類』の写真も、全て画像編集でチェックしてみました。こちらには怪しい点が一切ありませんでした。

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ここからは個人的な推測も交えた話になります。

論文の内容からしても、掲載されている写真は当然屋外(太陽光の下、日陰など)で撮影されているはずですが、そんな写真に全く彩度が無いということは、ほぼ有り得ないと思っています。

試しにiPhone13デフォルトカメラを用いて、やや曇りの日や日陰の場所で、コンクリート・タイル・砂利・コピー用紙など、人間の目には無彩色(彩度無し)に見える物を撮影してみました。そして、いずれの写真にも彩度は必ず現れました。

以上のことから、このような構図・場所で撮影された写真が無彩色になる場合は、加工して彩度を無くした画像、あるいは、写真ではなくデータとして作成された画像であることが想像されます。

 

なお、カメラによっては、背景を無彩色にするフィルター機能や、シャッタースピード/絞りの関係でぼやけた箇所を無彩色にするといった機能があるのかもしれません。どなたか画像解析やカメラでの写真撮影についてより詳しい方がいらっしゃったら、どんどん解説を寄せて下さればと思います。

 

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以上が、Mさんからメールで寄せられた考察の内容である。

 

筆者はその後、インターネットで「合成写真の作りかた」と「合成写真の見抜き方」という両極端なキーワードで検索し、複数のウェブサイトをじっくりと読んでみた。

『ORANGE BLOG』フェイク画像を見破る!

『日本医療研究開発機構』適正な画像処理方法 ~雑誌の投稿規定の解説~

『Coliss』写真画像がPhotoshopなどで加工されているかすぐ分かる!デジタル画像を法医学分析できる無料ツール

 

合成写真が氾濫という事実と並行して、「見抜かれないための技術」がかなり進んでいることにも驚いた。ただ、生物や医学の論文で「それ」をやったら一発でアウト。真剣な研究者さんは画像加工や編集などに縁がないため、突然それを試してみたりすると、あっという間にプロに見抜かれてしまうのだろう。



◆写真を加工するのはどんな時? なぜ?

「写真を加工しなければならなくなる理由はさまざまですが、この論文においては『背景に不要なものが写り込んでいて削除したかった』もしくは『必要なのに撮影できなかったトンボの写真がほしくなった(写真の合成)』などが思い浮かびました」とMさん。

このような論文であれば、読んだ者は当然、全ての写真が自然のままに撮影されていると思うものである。残念ながら、人間の目で彩度までは見極められないそうだ。であれば、なぜ55番や73番の背景は無彩色なのだろう、疑問は増すばかりだ。

 

◆そこまでする必要はどこに?

無彩色であることがわかった73番や55番の写真。これらがもしも本当に合成されたものだとしたら、それは「熱心でご優秀なトンボ研究者でいらっしゃる悠仁さま」を思い切りアピールするための演出だったと考えるのが妥当であろうか。

ただし、前回のトンボ調査で「ここがメイン」と称賛されていた宮邸周辺で、大工事が延々と行われていたことについて、もしも悠仁さまが「前回のトンボ調査に比べ、状況がずいぶんと悪化した。池の浚渫と大がかりな建設工事のせいである」といった正直な論文を書いておられたら、国民からも高く評価されたように思う。もう遅いとは思うが…。

 

◆まとめ:疑惑に関するご連絡がいまだ続いている

筆頭著者である悠仁さまが「論文を取り下げてください」とおっしゃらない限り、この状況はまだまだ続きそうだ。

少し経てば、国民も静かになるだろう、論文のことなど忘れ去られるだろう…? とんでもない。このとおり、全国各地の方から様々な「気づき」とそれに関する考察が、ブログのメールにはいまだ連日のように寄せられている。

ところで、国立科学博物館と同じものをPDFで公開している『J-Stage』では、悠仁さまのトンボ論文のランキングが第1~2位あたりをウロウロしているとのこと。筆者が「画像はこちらを参照してください」と、いちいちリンクを貼ってしまうことも一因なのかもしれない。

秋篠宮家では「ヒサ君の論文がすごい話題になっている!」と単純にお喜びでいらっしゃるのかもしれないが、おそらくは、あまり芳しくない理由で注目を集めているからではないかと思う。

(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

画像および参考:
『ORANGE BLOG』フェイク画像を見破る!

『日本医療研究開発機構』適正な画像処理方法 ~雑誌の投稿規定の解説~

『J-Stage』赤坂御用地のトンボ相 ―多様な環境と人の手による維持管理―

『国立科学博物館』赤坂御用地のトンボ類