軍事大国化が不安視される今の日本こそ人々の心をつなぐ皇室、天皇が必要 YouTuberもぐぞうさんと少し語り合う

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先日、【YOUR VOICE】のコーナーに、ある読者さまよりメールで『組織はやはり「人材こそ最大の財産」 宮内庁長官も人を束ねる難しさに苦しまれただろう』というお声を頂戴した。

ご寄稿くださったのは、関東在住のCFさん。松下幸之助の経営哲学は「企業は人なり」「人材こそ最大の財産」だった、宮内庁という組織も人の集まりで西村長官も人を束ねる難しさにそれは苦しまれただろうと思うという内容で、ビジネスの世界の名著2冊を紹介してくださった。

CFさんはその最後に、皇室系チャンネル『もぐぞうの「皇室トリビア探訪」』さんの『隠すほど、見えてくる──“演出”が映した本当のこと』という動画を「よく真理を突いています。納得のいく動画です」と称賛されていた。

『YouTube』隠すほど、見えてくる──“演出”が映した本当のこともぐぞうの「皇室トリビア探訪」

弊ブログの記事拡散に力を貸してくださっているYouTuberのもぐぞうさんは、ご自身のお仕事の傍ら、「皇室かわら版」のほかに「トリビア探訪」シリーズのチャンネルを持ち、そこでは現在の皇室に感じる問題をご自身で丁寧に紐解き、深く考えながら皆さまに語りかけていらっしゃる。

もぐぞうさんにCFさんからのお褒めの言葉を伝えしたところ、とても喜んでくださったので、皇室トリビア探訪を制作した動機や、言葉に託した思いなどを少し伺ってみた。もぐぞうさんの承諾を得て、少しばかり紹介させていただきたいと思う。



CFさん、ありがとうございます。今回の動画は、園遊会やお茶会での様子、SNSでの反応を見て、「なぜこうなるのだろう」と疑問に感じたことが出発点です。特別な思想から作ったわけではなく、目に映ったことを一つずつ確かめていっただけなのです。最近は、あえて敬宮さまと佳子さんを「並べて見せる」場面が続いていますが、結果としては両者の違いが際立ってしまっているように見えます。

 

国民の側にある「確かめていく」という視点。それに宮内庁が気づいていないとは思えないのに、なぜかやり方が変わらない。そこに時代感覚のずれや、組織内部の力学を感じますが、結論を断じるつもりはありません。「隠そうとするほど、かえって見えてくるもの」。今回の動画には、ただその感覚だけを込めました。

 

今、もぐぞうさんが懸念しているのは、高市内閣が力を入れ始めた旧宮家の皇籍を復活させる養子案の、その先に見据えられているものが何であるのかということ。さらに、本当に多くの国民が感じ、訴えていることが、今上陛下に正しく伝わっているのだろうかということにも不安を感じてしまうという。

さも国民の代弁者のようなフリをした利権勢力が、陛下に国民の考えや声を適当にすり替えて伝えたり、「秋篠宮家を批判するやつらはみんな反日工作員だそうです」などと伝えたりしているなら、これほど恐ろしいシナリオもない。

 

ここに政治の問題が直結します。高市総理は「日本を強くする」と言っていますが、皇位継承問題を票田として扱う以上、その言葉は自家撞着です。

 

象徴を “政治の道具” にした瞬間、日本はもう強くはなれない。むしろ、国内的にも国際的にも存在感は薄れていく。私が『政治家は馬鹿なのかね』というショート動画を出した意図は、まさにそこにあります。

https://youtube.com/shorts/xgVKusGh1RA?si=eOp3u4krz1BozJ3L

 

美智子さまの動向も含め、そろそろ日本に大きな転換点が来ることは間違いありません。そのときに「国民の声がどこにあるか」をはっきり示せるように、微力ながら、今は記録し、考え、語ることを続けていきたいと思っています。

 

エトセトラ・ジャパンさんのブログにおいても、【YOUR VOICE】には国民の真剣な声が寄せられ、その蓄積と広がりは、国民の声の「実体」を残す上で非常に大きな力になると思います。

 

象徴は、“権力が据えるもの”にしてはならない。“国民が心で選ぶもの” です。そのために、「皇室トリビア探訪」は方向性を整え、「皇室かわら版」はよりストレートに問題を突いていく形にしていきます。

 



よく「秋篠宮家に皇統が移るくらいなら、もう皇室は要らない」と言う方がいらっしゃる。それだけは何としても回避したい、というのがもぐぞうさんと筆者の共通の思いである。そのあたりを、もぐぞうさんはこんな風に語ってくださった。

 

皇室を失ったら、日本という “国” は自分が何者かを語れなくなる。その危機感だけは、共有したいと思っています。

 

私は、“皇室を護る国民運動” が必要なくらいの状況だと考えています。いまの日本社会で最も気をつけなければならないのは、“安全保障の議論” が “軍事国家への道” と混同されながら進んでしまうことだと思います。

 

高市総理の台湾有事に関する発言は、国民の生命を守るという視点で見れば、現実を直視したものとして一定の評価もできます。しかし同時に、こうした発言が政治の思惑と結びついた瞬間、日本は簡単に“軍拡”へと転がっていく危うさを抱えています。

 

私は、日本が軍事国家へ傾くことには明確に反対です。脅威認識と軍事化は、絶対に同じではありません。必要なのは、力を誇示することではなく、外交力・対話力・民主主義の健全性を維持することです。

 

とりわけ、皇位継承問題が政治と結びついたとき、その危険性は一層大きくなります。象徴天皇制は、政治権力の上に立つものではなく、国民の心の中に存在するものだからです。

 

だからこそ私は、秋篠宮家への皇統移行が政治的思惑によって進められることに強い危機感を抱いています。そのプロセスに国民の納得が置き去りにされれば、象徴天皇制そのものが弱体化してしまう。

 

そして、象徴が弱った国は、外交的にも内政的にも不安定になります。国民の心がつながらなくなるからです。日本が本当に“強い国”であるためには、軍事力ではなく、国民の信頼・歴史の連続性・象徴への敬意、これらを損なわないことの方がよほど重要だと思います。

 

いま必要なのは、

 

“天皇を政治に利用しない”
“国民の声を正しく残す”
“未来世代に嘘のない記録を残す”

 

この三つの姿勢だと考えています。私は微力ながら、そのために記録し、考え、語り続けたいと思っています。

 

そして、皇室を失わないためにも、国民一人ひとりが声を上げ、静かな“国民運動”を育てていくことが、これからの日本にとって何より大切だと感じています。

 

今の日本の社会が抱える様々な問題、経済でも政治でも真剣に語ってくれるもぐぞうさんは、知識も豊富で本当に頼りがいがある。そして、私たちは右でも左でもないが、今の日本は黙っていられないような問題が多すぎる。いずれもぐぞうさんには、社会派のYouTuberさんどころか、議員さんとして活躍していただきたいくらいなのだ。

「最初はエトさんを応援したいという気持ちひとつでしたが、気が付いたらここまで広がっていました。今は夜中にもアイデアが湧いてきて、手も身体も時間も追いつかない」とのこと。もぐぞうさんは決してお体を壊さないよう、細く長く頑張っていただきたいといつも思う。



 

もぐぞうさんも筆者も、政治家が皇室をコントロールしようとすることに、強い不信感、危機感を持っている。この問題を語るとき、多くの方が「秋篠宮さまや悠仁さまでは、軽すぎる神輿となって良いように利用される」とおっしゃるが、まったく同感である。

現時点で皇位継承順位1位と2位のお二方は、なんと統帥権に関心を示されたことがある。象徴どころか元首、最高の立場となって軍を指揮する気がおありなのだろうか。

だからこそ、昭和天皇の精神そのままの今上陛下と皇室を護ることは、戦争に巻き込まれない平和な日本を護ることにつながると強く感じている。

 

そして、国家が軍国大国化していくことに関して。

日本を強くする!が、おそらく富国強兵を意味するのであろう高市首相は、このたび中国を強烈に刺激した。勝気さが前に出てしまうタイプの首相というのは「諸刃の剣」というか、舌禍が怖い。今や本当に多くの著名人が「戦争は外交政策の失敗で起きる」という言葉を口にするようになったというのに…。

一方で、小学生を含め今の若者たちは、学校で「非核三原則」を真剣に学んできた。唯一の核被爆国として、日本は世界から何を期待されているかを真剣に指導されている。

授業参観では保護者も一緒に平和について考えることになる。涙目になりながら「君たちは絶対に戦争に行って命を落としたりしてはいけないよ。お父さんも母さんもそんなつもりで君たちを産み育てたのではないからね」と訴えかける先生に、涙をこぼしながら頷く子もたくさんいて深く胸を打つものがあるのだ。

21世紀の日本を託す未来の宝物である子供たちの心、体、命を大切にしてくれる首相であっていただくためにも、高市首相には、指導する側も聞く側も本当に真剣そのものという戦争放棄と平和を考える授業の様子を、1度でよいからご参観いただきたいと思う。



(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

画像および参考:
『YouTube』隠すほど、見えてくる──“演出”が映した本当のこともぐぞうの「皇室トリビア探訪」

『エトセトラ・ジャパン』秋篠宮親子は軍隊の最高指揮権である「統帥権」に興味深々 自民党の憲法改悪で天皇が「元首」に変わる怖さここに

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