【皇室、徒然なるままに】第35話:人造人間が天皇になれば皇室をぶっ壊す  西村 泰一

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昔から、恐怖の「人造人間」といえば…(画像は『●』のスクリーンショット)
フランケンシュタインは心を持った「人造人間」だったが、人々から愛されることはなかった(画像は『The Telegraph』のスクリーンショット)
フランケンシュタインは科学者を志し、故郷を離れてドイツ・バイエルンの名門のインゴルシュタット大学で自然科学を学んでいた。だが、ある時を境にフランケンシュタインは、生命の謎を解き明かし自在に操ろうという野心にとりつかれる。そして、狂気をはらんだ研究の末、「理想の人間」の設計図を完成させ、それが神に背く行為であると自覚しながらも計画を実行に移す。
 ーWikipedia『フランケンシュタイン』ストーリーより

 

◆ホムンクルスー錬金術師が作った人造人間

ホムンクルス( Homunculus)とはラテン語で「小人」のこと。ヨーロッパの錬金術師が作り出す人造人間、あるいはそれを作り出す技術のことである。

ルネサンス期の錬金術師であったパラケルスス(1493―1541)の著作 『ものの本性について(原題:De Rerum Natura)』によれば、蒸留器に人間の精液を入れて40日密閉し、腐敗させるとヒトの形をした透明なモノが現れる。さらに、数種類のハーブと糞を入れるといった説もあるようだ。

それを馬の胎内と同じ温度で保温しつつ、人間の血液を毎日与えると40週間で人間の子供になるそうだが、体躯は人間よりかなり小さいという。

ホムンクルスは、生まれながらにしてあらゆる知識を身に付けていたが、一説によるとフラスコ内でしか生存できないとも。パラケルススはホムンクルスの生成に成功したとされているが、彼の死後、再びその製法で成功した者はいないようだ。

 

◆西行法師も人造人間を

西行法師(1118-1190)は平安時代末期から鎌倉時代初期にかけての有名な歌人で、約2,300首が現在に伝わっている。その西行が「人造人間を作ろうとしていた」という意外な記述が『撰集抄』にあるので、ここではそれを紹介したい。

西行は死体を野原に並べて骨に砒霜(ひそう)という薬をぬり、反魂の術をおこなって「人」を作ろうとした。なんとか成功し、見た目は人であるモノを作ったけれど、血相は悪いし声もか細く、魂も入っていなかったという。

ただ、これを壊しては自分が「人殺し」になる気がする。とはいえ魂もないのだから、これは草木と同じではないか…? いや、外見は人間に見えるから、処分するのはやはり…。

困り果てた西行であったが、結局は高野山の奥に捨ててしまった。このあと西行が再びヒューマノイドを作ることはなかったという。

 

◆フランケンシュタイン

フランケンシュタイン(Frankenstein)は、イギリスの小説家メアリー・シェリーが、1818年3月11日に匿名で出版したゴシック小説。原題は『フランケンシュタイン、あるいは現代のプロメテウス』である。Wikipediaにはストーリーがこう紹介されている。

スイスの名家出身でナポリ生まれの青年フランケンシュタインは、父母と弟ウィリアムとジュネーヴに住んでいた。両親はイタリア旅行中に貧しい家で養女のエリザベスを見て、自分たちの養女にし、ヴィクターたちと一緒に育てる。フランケンシュタインは科学者を志し、故郷を離れてドイツ・バイエルンの名門のインゴルシュタット大学で自然科学を学んでいた。

 

だが、ある時を境にフランケンシュタインは、生命の謎を解き明かし自在に操ろうという野心にとりつかれる。そして、狂気をはらんだ研究の末、「理想の人間」の設計図を完成させ、それが神に背く行為であると自覚しながらも計画を実行に移す。自ら墓を暴き人間の死体を手に入れ、それをつなぎ合わせることで11月のわびしい夜に怪物の創造に成功した。

 

誕生した怪物は、優れた体力と人間の心、そして知性を持ち合わせていたが、細部までには再生できておらずに、筆舌に尽くしがたいほど容貌が醜いものとなった。そのあまりのおぞましさにフランケンシュタインは絶望し、怪物を残したまま故郷のジュネーヴへと逃亡する。しかし、怪物は強靭な肉体のために生き延び、野山を越え、途中「神の業(Godlike science)」 である言語も習得して雄弁になる。やがて遠く離れたフランケンシュタインの元へたどり着くが、自分の醜さゆえ人間たちからは忌み嫌われ迫害されたので、ついに弟のウィリアムを怪物が殺し、その殺人犯として家政婦のジュスティーヌも絞首刑になる。

 

孤独のなか自己の存在に悩む怪物は、フランケンシュタインに対して、自分の伴侶となり得る異性の怪物を一人造るように要求する。怪物はこの願いを叶えてくれれば二度と人前に現れないと約束する。フランケンシュタインはストラスブルクやマインツを経て、友人のクラーヴァルに付き添われてイギリスを旅行し、ロンドンを経てスコットランドのオークニー諸島の人里離れた小屋で、もうひとりの人造人間を作る機器を備えて作り出す作業に取りかかる。

 

しかし、さらなる怪物の増加を恐れたフランケンシュタインはもう一人を作るのを止め、怪物の要求を拒否し(フランケンシュタイン・コンプレックス)、機器を海へ投げ捨てる。クラーヴァルは怪物に殺され、フランケンシュタインは海からアイルランド人の村に漂着し、クラーヴァルを殺した犯人と間違えられ、牢獄に入れられる。

 

この疑いが晴れて、彼は故郷のジュネーヴに戻り、父の配慮で、養女として一緒に育てられたエリザベスと結婚するが、その夜、怪物が現れて彼女は殺される。創造主たる人間に絶望した怪物は、復讐のためフランケンシュタインの友人や妻を次々と殺害したということになる。憎悪に駆られたフランケンシュタインは怪物を追跡し、北極海までたどり着くが途中で倒れ、ウォルトンの船に拾われたのだった。

 

全てを語り終えたフランケンシュタインは、怪物を殺すようにとウォルトンに頼み、船上で息を引き取る。また、ウォルトンは船員たちの安全を考慮し、北極点到達を諦め、帰路につく。そして、創造主から名も与えられなかった怪物は、創造主の遺体の前に現れ、その死を嘆く。そこに現れたウォルトンに自分の心情を語った後、北極点で自ら焼け死ぬために北極海へと消える。怪物のその後は誰も知らない。

 

◆スターリンの「半人半猿兵士」養成計画

旧ソ連のかの独裁者ヨシフ・スターリンが、1920年代中頃に「半人半猿の兵士」を作ろうとしていたことが、公開された機密文書により明らかになっている。

モスクワに保存されていたこの機密文書には、当時のロシアきっての動物学者であったイリヤ・イワノフ博士に、彼の技術を応用して人間と猿を掛け合わせ、あるいは馬や動物を使って超兵士を作るべしという命令が下されていた事が記録されているという。

この”半人半獣兵士”計画を委任されたイワノフ博士は、1901年に時のツァー(ロマノフ2世)の後押しを受け、世界初の人工受精競走馬研究所を設立した功績で知られた人物だった。

 

モスクワの新聞によれば、当時スターリンは科学者らに次のように語ったという。

「私が求めているのは新しい無敵の人間である。痛みに対して不屈であり、食事をさして必要とせず、その質に不平を言わない者だ。」

ロシア革命を経て誕生したソ連は、社会主義化と工業化を同時に推し進め、新たな国家の姿を世界に喧伝し始めていた。長く続いた内戦を終結するべく、ソ連当局は更に赤軍を強化しなければならなかったうえ、経済政策の中心に据えた過酷な五カ年計画に耐えうる、新たな労働階級の兵士を必要としていた時期だったのである。

 

こうして1926年、モスクワ共産党政治局は科学院に対し、”人間戦争マシン”の育成を依頼。当局にいたく気に入られたイワノフは、20万ドルの資金と共に西アフリカに赴いた。

イワノフはそこでチンパンジーの人工受精実験研究所を設立し、チンパンジーのメスに人間の精子を受精させる実験を行った。これは「現地人は人間よりも猿に近い」という植民地時代のとんだ迷信に基づいたものだったという説もあるようだ。

一方、スターリンの誕生地であるグルジアには猿を育成する研究所が設立されたが、イワノフの実験は 凡そ全てが失敗に終わった。その研究所では、やはり猿の精子を人間に掛け合わせるという実験が行われたが、それらが如何なる結果であったかは言うまでもない。

 

さらにイワノフは、最後の頼みであるキューバ人の資産家ロサリア・アブレウに実験の協力を依頼した。アブレウは世界で初めてチンパンジーの人工育成に成功し、ハヴァナの側に巨大な動物園を所有していた。イワノフは彼女が所有するオスチンパンジーの精子を利用し、”G”と呼ばれるロシア人女性に人工受精を試みようとしたのであった。

アブレウは実験に快く同意し、当初は万事が順調に思えた。だがイワノフは再び不運な失敗を犯すことになる。実験資金を調達すべく、アメリカのある無神論者団体のチャールズ・スミスという人物から資金援助を受けていたが、このスミスが曲者だったのである。

スミスはいわゆる興行師で、イワノフの実験を知るなり、すぐに彼の話を新聞社(タイムズ誌)に売り込んでしまった。そしてこの研究は大々的に報じられ、一躍世間の衆目を集めるとイワノフは思わぬところから非難を浴びることとなった。クー・クラックス・クラン(KKK)である。

 

新聞を見たKKKはアブレウを脅迫した。「実験に協力することは創造主への冒涜であると見なし、報復を行う」といったメッセージが届き、怯えたアブレウは結局イワノフへの資金援助を取り下げることとなってしまったのである。

こうしてイワノフの計画はその全てが無惨に潰えた。彼はその後もめげず新たな協力者を捜し続けたが、やがてスターリンが独裁権を強め、後の大粛正時代へと向かい始める頃、失敗を重ねた彼もまた例に漏れず、1931年にカザフスタンへと追放された。そして翌年の年3月、彼の地で失意の内に没したという。

ソビエト連邦が今なお続いていれば、この話も日の目を見ることはなかったのであろうが…。

 

◆秋篠宮夫妻の皇位簒奪計画

遺伝子を提唱し、遺伝の法則を取り纏めたのは生物学者のグレゴール・ヨハン・メンデルで、19世紀半ばの話であった。ただし、この話は誰にも認めてもらえず、メンデルは生涯を終えることになる。

メンデルが提唱した遺伝子は仮説上の存在であり、「これが遺伝子ですよ」と示すことができなかった点に彼の不幸があった。これは19世紀には、かなり確立しつつあったジョン・ダルトン提唱の原子についても同様である。

「これが原子ですよ」と示すことができない様子は、例えばエルンスト・マッハ(Ernst Waldfried Josef Wenzel Mach)のような実証主義的哲学者に言わせると、「こういう全く見ることができない原子のようなものについて語るのは、科学ではない」ということになってしまう。

 

ルートヴィッヒ・ボルツマン(Ludwig Eduard Boltzmann)は、温度のようなマクロな変数を原子や分子の運動というミクロなものから導き出そうとして、計力学を創始するのであるが、そのため彼も同様に実証主義者のマッハや、ヴィルヘルム・オストヴァルト(Friedrich Wilhelm Ostwald)らとの論争に苛まれた。

晩年は双極性障害に苦しみ、アドリア海に面した保養地ドゥイーノ(現在はイタリア・フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州)で静養中、家族が目を離したすきに自殺し、その生涯を終えることとなる。

 

遺伝子の担い手としてDNAが確立したのは20世紀半ばの話である。これには、19世紀の電磁気学の成立のお陰でX線で実際にDNAを見ることができた、という点が大きく寄与している。いわゆるDNAの二重螺旋モデルの確立である。

こうして確立したDNAは、19世紀に成立した電磁気学が20世紀になって様々な電気製品となって我々を取り囲んでいるのと同じく、DNA テクノロジーとでも呼ぶべき分野を生み出すことになる。

DNAナノテクノロジー:DNAの配列特異的な分子集合と周期的な構造を使い、ナノスケールの構造体を設計・作成する技術。ナノサイエンス応用を中心に、材料科学や医療、環境エネルギーと多方面に応用が図られている。

 

組み換えDNAテクノロジー:DNA分子を細かく切った組み換えDNAを試験管内に用意し、複数の有機体の断片を接合する技術。

 

DNAシークエンシング:DNAの塩基配列を決定する技術。

 

ポリメラーゼ連鎖反応:PCR(polymerase chain reaction)分析用の高機能機器やキットを開発・製造している。

 

DNAクローニング:DNAをクローン化する技術。

 

ゲル電気泳動:DNAを電気泳動させる技術。

 

特に性染色体のX・Yにおいて、Y染色体を持った子供を意図的に作り出すことは、着床前胚染色体異数性検査(Preimplantation genetic testing for aneuploidy 略称:PGT-A)さえ用いれば難しい話ではない。突拍子もないことをやる秋篠宮夫妻のような人達の手にかかれば、この方法を用いて皇位を簒奪するぐらい朝飯前という話になるだろう。

ことの詳細は、こちらをご覧いただければと思う。

『ResearchGate』Hirokazu Nishimura ― Is political exploitation of preimplantation genetic testing for aneuploidy (PGT-A) ethical ? — The conspiracy of Fumihito (the heir presumptive to the Japanese throne) and his wife Kiko in the realm of the imperial house of Japan(英文)

『エトセトラ・ジャパン』着床前診断(PGT-A)の政略的な利用は倫理としていかがなものか 理学博士が研究者向けSNSに論稿を執筆

 

◆世界中の物笑いの種に

「皇統は男系男子で」と伝統の重みを振りかざし、そこにPGT-Aのような最新技術を合体させるというのは、私にとっては唾棄すべき皮肉以外の何物でもない。

こんな人造人間が、しかも欠陥を持っているかもしれない人造人間が「皇位に着く」などという話は、日本国民には受け入れられない。ましてや世界中で物笑いの種になることであろう。

こんなことをするぐらいなら、AIに今上天皇をディープラーニングさせ、天皇になってもらったほうがよほどマシである。

昭和天皇も仰っているように、これだけ永く日本の皇統が続いたのは、人々が皇室に対して畏敬の念を持つことができたからである。あのアンポンタンが皇位についた途端に、すべては終わるであろう。

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 それでは第35話の締めくくりの1曲、『FingR86/Superstrobe – Humanoid (Original Mix)』をどうぞ!

(理学博士:西村泰一/画像など編集:エトセトラ)

【皇室、徒然なるままに】のバックナンバーはこちらから。
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【西村先生のご経歴】
1966年4月ー1972年3月  洛星中高等学校
1972年4月ー1976年3月  京都大学理学部
1976年4月ー1979年10月 京都大学大学院数理解析専攻
1979年11月ー1986年3月 京都大学附置数理解析研究所
1986年4月ー2019年3月  筑波大学(数学)

画像および参考:
『Wikipedia』フランケンシュタイン

『YouTube』 FingR86 ―  Superstrobe – Humanoid (Original Mix)

『The Telegraph』 Why Mary Shelley’s Frankenstein is more relevant now than ever

『ResearchGate』Hirokazu Nishimura ― Is political exploitation of preimplantation genetic testing for aneuploidy (PGT-A) ethical ? — The conspiracy of Fumihito (the heir presumptive to the Japanese throne) and his wife Kiko in the realm of the imperial house of Japan

『エトセトラ・ジャパン』着床前診断(PGT-A)の政略的な利用は倫理としていかがなものか 理学博士が研究者向けSNSに論稿を執筆