ヤフコメ「 英リチャード三世の遺骨DNAは姉を介した女系子孫でやっと一致」に感動 返信欄に科学的な根拠も

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ヤフーニュースで9日、文春オンラインによる『安倍氏は「愛子さまと旧皇族の男子が結婚するのが一番いいよね」と…筑波大ご進学の悠仁さまと愛子さま“それぞれの岐路”』という記事が気になった、という方は多いのではないだろうか。



今は亡き安倍晋三元首相が「秋篠宮家に皇統を移して本当に大丈夫なのか?」と何らかの懸念、疑問を抱いておられたという記事を目にしたことがあったが、なにより、今上陛下の帝王学を間近で学ばれた直系長子の立太子および天皇即位が適切であることや、そう望む大変多くの国民の声をも理解してくださっていたのだろうと思う。

それでも、皇統は男系男子で継いでこそと強く主張する保守派を思い、安倍氏にとってのベストな方向性は「子どもにY染色体を継承させられる皇族の男系男子とご結婚していただくこと」だったようだ。これにはヤフコメで、天皇とは、そんなことよりお人柄や帝王学など国民が信頼できることが何より大切、といった意見が続出した。そしてご結婚相手は、敬宮さまを一生大切にしてくださる男性であってほしいと思う。

そんななか、500年ほど前に戦死したイギリスのある国王の遺骨に関する、とても重要な事実をご存じだった方がそのことを書き込むと、多くの方がそれに共感し、返信欄には、科学的にみてもすでにここまで「血が薄まっている」ということを、数字で示そうとする方が二人もおられた。

 

こういうお話を出してくださる方がいらっしゃるのは本当に嬉しいこと(画像は『ヤフーニュース』のスクリーンショット)
こういうお話を出してくださる方がいらっしゃるのは本当に嬉しいこと(画像は『ヤフーニュース』のスクリーンショット)

 

科学的にみても「血はここまで薄められてしまっている」ということらしい(画像は『ヤフーニュース』のスクリーンショット)
科学的にみても「血はここまで薄められてしまっている」ということらしい(画像は『ヤフーニュース』のスクリーンショット)

 

そのリチャード三世の遺骨DNAの件について、実はこちらでもちょうど1年前に記事を書いていた。

だが「たまたま、そういうことが起きてしまっただけなのでは?」と言われたら返す言葉がなかった。そのため、このような科学的な根拠があることを教えていただき、とてもありがたい気持ちに。自信をもって、改めてこの記事を出させていただきたいと思う。



(以下は、2024年5月9日に書いた『「女系」子孫に感謝! 男系まるで不一致も姉つながりの末裔でDNAが合致した英リチャード3世の遺骨』という記事です)

 

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唐突だが、イングランドで1485年に亡くなったリチャード三世について、遺骨とみられるものが発見されるも、その後DNA鑑定に手こずったという話をご存知であろうか。この件は、皇統はY染色体を持つ男系男子で継いでこそ、などと主張する方にこそ知っておいて頂きたい話である。

 

◆姉つながりの末裔から

イギリス中部のレスターで今から10年ほど前、ある駐車場から頭部をめった刺しにされたとみられる人の遺骨が発掘され、その状況と歴史を照らし合わせ、1485年8月22日に32歳で戦死したリチャード3世の骨ではないかと騒がれた。

リチャード3世は王位に就いてわずか2年後の「ボズワースの戦い」で惨殺され、遺体は行方不明に。レスター大学考古学チームがその遺骨について調査を始めた。

実子は11歳で他界したが、エドワード4世ほか12人もきょうだいがいてその子孫も多く、530年ほど前の骨であればDNA鑑定は容易であろうと思われた。だが、そうは行かなかった。

リチャード3世のY染色体のDNAが、曾祖父の兄ジョン・オブ・ゴーントから続く同家系の男系5人の子孫のDNAと一致せず、ついに確認できたのは「母方の祖先がリチャード3世の姉」というカナダ在住の男性のサンプルだった

そしてリチャード3世のための立派な墓が建てられ、レスター大聖堂では厳かなセレモニーが執り行われた。やっと安らかな眠りにつくことができたのも、「姉」として「母」として女系の子孫がしっかりと血を継承してくれていたからであろう。



 

◆Y染色体は小さく脆弱に 

Y染色体にこだわることには、科学的に見てどれほどの意味があるのだろう。
日経ビジネスの『Y染色体がどんどん減少 やがて男は消える運命?』という記事で、専門家は「退化も淘汰もどちらも進化です」と前置きした上で、男性が持っているY染色体は、2000個ぐらいあった数が50個ぐらいに減って小さくなっているため、「いずれなくなるかもしれない」と説明している。

ヒトをはじめ哺乳類のY染色体は、かつてはX染色体と同じサイズで同じ遺伝子を持っていたが、進化のなかで退化し、長さも短くなり遺伝子の数も減少したという。ネットの検索で「Y染色体」と入力すると、候補に「Y染色体 消滅」とあり大変驚かされる。

(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

画像および参考:

『National Geographic』リチャード3世の遺骨発見、熱狂の理由

『世界史の窓』リチャード3世

『日経ビジネス』Y染色体がどんどん減少 やがて「男」は消える運命?

『エトセトラ・ジャパン』「女系」子孫に感謝! 男系まるで不一致も姉つながりの末裔でDNAが合致した英リチャード3世の遺骨

 

 

2件のコメント

  • 男系をいう人々は、側室をもつための大義名分が欲しいからではないか。或いは、正室に娘しかできず、側室を寵愛しているときに、側室にだけ男子がいれば、そちらを跡継ぎにしたいとか、庶民の間でも、富豪の家庭ではよく起きていることです。

    猫のように、母系家族をつくることが多い動物の場合は、牡は精子をもらうためだけの一時的関係です。そうなれば、男は本当にY染色体のサイズのように、小さい存在となってしまい、女性に奉仕するだけ、生殖の用が済めば、ポイ捨てされる孤独な生き物となってしまうから、必死で男系妄想を作り上げ、男性しか価値がないように、王朝を築こうとするのでしょう。

  • いやー、すっきりしました。ありがとうございます。
    碌な生物学の知識もないくせに、血統が~染色体が~と騒いでますが、実際に検証してみた結果がこれですか。
    これでは、若い人から皇室が不要だとの声が上がりかねない。
    男系男子カルト=家長(年長男性)制度の継続=男尊女卑ということが良く分かりました。
    あんまり、取り上げられないんですけど夫婦別姓は家長制度を解体してしまいますからね。
    そんなもんがなくても、敬愛されることが国民の象徴に最も必要な資質だと思うんですがね。

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