もしもこの国会で皇室典範が改正され、女性宮家創設が決まったとしても私はあきらめない

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皇室のことにあまり詳しくない友人が、現在進められている「安定的な皇位継承のための女性宮家創設案」なるものを、簡単に「え、それでいいんじゃないの?」と言った。「そうなれば愛子様に皇室にとどまってもらえるんだし、性差別の解消にも」という話だった。



今以上に余計な国費が秋篠宮家に投じられることになりそうな、皇族の「数」の確保をという改正案。「秋篠宮家に皇統が移ってしまい、小室圭さん・眞子さん夫妻に子供が恵まれ、もしも悠仁さまにお子さまができなければ、それこそ小室さん夫妻の子が天皇になるかもしれないよ」と説明すると、友人は「それはちょっと嫌だな」とも。

 

皇室は今、税金の無駄遣いを避け、かつ帝王学に基づいた高い質を維持することを求められているのではないのか。愛子様に皇室に残っていただきたいという意味では、女性宮家創設ではなく、女性天皇容認に向けた改正案を議論してもらう方が重要であろうに、多くの国民がまだ「女性宮家創設案だけを議論することの落とし穴」に気づいていらっしゃらないようだ。

とは言っても、一介の国民でしかない筆者の言葉では説得力に欠ける。そこで「天皇陛下のご予定のほとんどが祭祀と年中行事で埋まり、御多忙なのは宮内庁に責任がある。女性皇族の人数云々とは関係がない」という竹田恒泰氏の主張をご紹介してみたいと思う。

(正直、こんな時が来るとは思ってもみなかったが…)

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大国魂神・大那牟遅神・少彦名神・明治天皇を祀っている北海道神宮のホームページ内に、『天皇弥栄(すめらぎ いやさか)』という連載記事を執筆しておられる竹田氏。その第11回、第12回に注目してみた。オレンジ色の網掛けの部分が、竹田氏の文章となる。



 

◆読売新聞が女性宮家創設案を?

御不例により東大付属病院にご入院中であられた天皇陛下が御退院あそばした翌日の十一月二十五日、読売新聞は一面トップに「『女性宮家』の創設検討」という見出しを掲げた。

 

(略)

 

この読売新聞のスクープ記事が切っ掛けとなり、メディアで女性宮家創設がしきりに取り上げられるようになり、秋篠宮妃殿下のご懐妊で中断していた、皇室制度の議論が再び蒸し返されることになった。

 

女性宮家創設というのは一般人の耳に優しく響くだろう。しかし、女系天皇を容認する国民的合意なくして、女性宮家について論じるのは適切ではない。

 

◆女性宮家創設では陛下の御公務軽減に繋がらない

野田総理が、女性宮家創設は「天皇陛下の御公務削減のため」であると繰り返して述べた。政府側が示す女性宮家創設の唯一のメリットは「御公務削減」である。

 

しかし、そこには大きな嘘が隠されている。女性皇族方は、天皇の御公務を担う立場にない。昨年と今年の陛下の御入院で、その御公務を担われたのは主に皇太子殿下で、ごく一部を秋篠宮殿下がお担いになった程度である

 

(略)

 

したがって、女性宮家を創設すれば陛下の御公務軽減に繋がるというのは、全くの間違いであることが分かるだろう。

 

◆条件を「旧皇族の男系男子を婿にするなら」と竹田氏

女性皇族が女性宮家を創設させられる条件として、婿を旧皇族の男系男子に限定することである。新しく創設される宮家の当主には、血統が要求されて当然であり、この方法によれば、男系継承の原則は確実に守られる。

 

(略)

 

皇室に入り込んだ男性が、どこかの国のスパイだったら取り返しがつかない。イギリス国王エドワード八世が、王位を辞してまで結婚したシンプソン夫人は、ナチスドイツのスパイだった教訓を忘れてはいけない。

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「女系天皇を容認する国民的合意なくして、女性宮家について論じるのは適切ではない」と竹田氏。そう、宮家を作ればそれだけお金もかかるというのに、一体何を焦って女性宮家創設を議論しなければならないというのだろう。

しかも竹田氏も述べておられるように、改正には国民的合意が必要である。信頼を失ってしまっている政治家たちではなく、まずは「女性天皇容認、女系天皇容認、旧宮家の男子の皇籍復活、そのうち議論するべき喫緊の課題はどれか」についての国民投票でもあればと願う。

 

そして竹田氏は、「宮家の当主には、血統が要求される」と考えておられるという。おっしゃる通り! 現代において血統の確認はDNA鑑定が重要になる。宮家の当主、そして皇位を継承しようとする皇族にも当然求めるべきであろう。

また、イギリスで起きた「王位を辞してまで結婚した夫人が、ナチスドイツのスパイだった」とは、実に恐ろしい教訓である。皇室に入り込む男性については宮内庁が身辺調査を徹底させるべきだろうに、なんと秋篠宮家の場合はそれを嫌ってしまったそうだ。

秋篠宮さまは親しいジャーナリストの江森敬治氏に「身辺調査をしなかった」と(画像は『サイゾー・ウーマン』のスクリーンショット)
秋篠宮さまは親しいジャーナリストの江森敬治氏に「身辺調査をしなかった」と(画像は『サイゾー・ウーマン』のスクリーンショット)

姉・眞子さんのご結婚を応援していたという佳子さまだけに、一体どのような方とご結婚なさるものか、正直不安しかない。



◆たびたび「お相手候補」と報じられる旧宮家の男性たち

では、敬宮愛子さまが旧宮家を名乗る方とご結婚されるとしたら…? 確かに現在20代~30代の男性が複数名いらっしゃる。

■池坊青年部代表の池坊専宗さん
華道家元池坊の次期家元・池坊専好(池坊由紀)さんのご子息で、慶應大学理工学部を経て、東京大学法学部をご卒業。写真家でもある。母方の曾祖母・夏子さんは香淳皇后の従妹で、久邇宮家の流れを汲む。ただし同祖母・保子さんは41歳の時にセミヌード写真を発表し、娘の家庭教師との浮気を週刊誌にすっぱ抜かれるなど、スキャンダラスな一面もあったようだ。

 

■茶道裏千家・千宗之の第3子である千宗史さん
立命館大法学部を卒業され、裏千家茶道の普及に取り組む一般財団法人・今日庵の理事に就任し、「若宗匠」の格式を継承。母は三笠宮崇仁親王と同妃百合子の第2女子・容子内親王で、彬子女王、瑶子女王、高円宮家の承子女王、千家典子さん、守谷絢子さんは従姉妹になる。

 

■賀陽家のご子息2名
伏見宮邦家親王男系5世孫、北朝第3代崇光天皇のまさに男系。1996年生まれ、および1998年生まれのお二人のご子息がいらっしゃる。氏名などは公表されていない。父親の賀陽正憲氏は今上陛下の長きにわたるご友人でいらっしゃる。この賀陽家は、旧皇族のなかでも嫡流として最も皇籍復帰の可能性が望まれているという。

 

◆仮にこの国会で「女性宮家創設」が決まったとしても

皇室典範改正に関しては、あくまでも「女性天皇容認を議論するべき」と訴えているが、仮にこの国会で女性宮家創設案が通ってしまったとしても、筆者は諦めない。

なぜなら、悠仁さまがどなたと結婚されても、また佳子さまが宮家を創設され、いずれもお子様に恵まれたとしても、ご本人もお子様も必要不可欠であろう「帝王学」が備わっていないからだ。

 

また、敬宮愛子さまと賀陽家のご子息が結ばれてくだされば…という思いは強くあるのだが、それが叶わなくても仕方がないと思っている。敬宮さまを大切にし、心から愛し、両陛下が「きっと幸せに」とお認めになった男性と結ばれるのが一番だからだ。

そして何より、今上陛下はまだまだご健康でいらっしゃる。皇室において本当の意味の世代交代が実現し、政情が変化する日をじっと待ちたい。そこできっと「女性天皇容認」の改正案が議論されると信じている。

(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

画像および参考:
『北海道神宮』天皇弥栄/第11回 女性宮家創設は「禁じ手」

『北海道神宮』天皇弥栄/第12回 女性宮家創設にメリットはあるか

『サイゾー・ウーマン』秋篠宮さまが、小室圭さんの「年収300万円」と「身辺」を問題視しなかった真意