本『秋篠宮』不満の理由を考察 もっと聞くべきことがあったのに、なぜ語らせない…!?
ジャーナリストの江森敬治氏による秋篠宮文仁親王のインタビュー本『秋篠宮』が、どうにもこうにも不評だ。Amazonに寄せられたレビューの、現在の星は1.6/5ポイント。だが「星を1つでもあげたくない」というコメントもあるため、「星ゼロ」が選べるなら1.0を切っていたのかもしれない。江森氏も、国民が真に知りたがっている大事なことを尋ね、言葉を引き出すことができていたら、少なくとも3.0はもらえたであろうにと思う。
そもそも、民意に関するリサーチがしっかり行われたのかが気になるこの『秋篠宮』。これだけのトラブルや疑惑が世間に知れ渡っているなかで、「秋篠宮さまの知られざる素顔」「等身大の秋篠宮さま」などというキレイごとの本を読んでみたいと思う人は、どれほどいるのだろう。
江森氏が秋篠宮さまと非常に懇意で、国民に宮さまをもっと理解してもらいたいと思って執筆されたのなら、なぜ国民との間にできてしまった距離や溝を少しでも縮められるよう、国民が真に知りたがっている大事なことを尋ねなかったのだろうか。
しかも、皇族へのインタビュー本の出版など、10年に1度許されるかどうかの貴重な機会だ。5年で37回も自宅に通してもらい、その機会を独り占めしたのなら、36回目までは追い出されないよう気をつけるにせよ、せめて37回目にはコトの真相にぐっと迫っていただきたかったとつくづく思う。
■国民が本当に知りたいのは…
眞子さんとの結婚や小室圭さんの周辺人物に関して、秋篠宮さまが「結婚を反対する理由はない」「知らなかった」「小室家のやったこと」「パラリーガルでもいいですよ」などとおっしゃったようだが、驚くのは「知らなかった」で済むと思っておられる点だ。
たとえば、ある病院で医療過誤が起きて記者会見が開かれれば、病院長は「知らなかった」と発言するわけにはいかない。「いついつ誰から報告を受け、私は事実を知りました。その後、患者様やご家族さまへの対応を、このように進めております」と、きちんと状況を説明するものだ。
秋篠宮さまの、そうした物足りない返事を受け止めて終わりというのでは、あまりにももったい話だ。国民はもっとつっこんだ部分を知りたがっている。
小室さんの三菱UFJ銀行就職、一橋大学・大学院夜間コース受講、奥野総合法律事務所就職、ニューヨークへの留学、そういったもののお膳立てを誰かに指示し、口利きを依頼し、資金援助をしたのではないのか。フォーダム大学・ロースクール留学でのメリット奨学金受給や、コースの編入プロセスは正規の手順を踏んだのか。外交機密費からの経費捻出など芳しくない噂もあり、国民の疑惑はそうとう根深くなっている。
答えは「ハイ・イイエ」で済むものもあれば、説明ができるものもあれば、わからないものもあるだろう。秋篠宮さまがどう答えるかも興味深いではないか。
■憲法第24条を引き合いに出すくらいなら
長女・眞子さんと圭さんの結婚を認めたことに関して、「婚姻は両性の合意のみに基いて成立」なる憲法第24条を引き合いに出したという秋篠宮さま。法律に詳しいのであれば、「憲法第8条」と「皇室経済法」についても尋ねてみてほしかった。
「皇室に財産を譲り渡し、又は皇室が、財産を譲り受け、若しくは賜与することは、国会の議決に基かなければならない」というのが憲法第8条。そして、皇室財政(内廷費・宮廷費・皇族費)の基本法ともいえるのが皇室経済法。皇室に財産が蓄積されたり、特定者と皇室が経済的に結合することを防止するために、憲法第8条は皇室の財産授受を国会の統制下におき、詳細について皇室経済法が規定しているそうだ。
つまり、憲法と皇室経済法は、戦前のある時期のように皇室に財産が集中して莫大なお金が動く組織にしてはならないと考えており、皇室における財産の出入りに関しては国会の承認を得よ、としている。
8名のメンバーからなる皇室経済会議が、皇室経済を具体的にチェックする体制をとっているとはいうものの、多くの国民が不信感を抱き、「小室さんを支えてきたお金の出元は?」「会計を明らかにし、監査も必要なのでは」と訴えているのだ。それを払拭するべく、もっと秋篠宮さまに説明を求めていただきたかった。
■税金を湯水のように使っていると言われることについて
邸宅の増改築費用が33億円、プラス仮住まいの改築費用に10億円。どこの誰よりも時間とお金をかけ、超ぜいたくな豪邸を目指し、内部は金づくしとの噂もある新・秋篠宮邸。上記にある皇室経済会議が機能していないのか、それこそ「財産がやけに秋篠宮家に集中している」という印象がある。
江森氏は秋篠宮さまに、ぜひとも「コロナで大変なときに、お住まいにこんなにお金をかけたのはなぜですか」と聞いてみていただきたかった。
また、何ら成績が明かされないなか、悠仁さまがこの春に超難関校の筑波大附属高等学校に入学したこと、佳作受賞作文の剽窃行為があったこと、そして近年、同校が驚くような額の寄付金を得ていたことについても、国民は驚いている。こうしたことについての説明の欠如が読み手の物足りなさにつながり、星の数にも反映されたのだろうと推察する。
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秋篠宮家と国民の間に生まれた距離、溝を埋めるには、やはり丁寧で誠実な説明しかないだろう。もしも江森氏が続編の出版を狙っているのであれば、今度こそ国民の期待を裏切らない、内容の濃いインタビュー本をとお願いしたいものだ。
画像:『Amazon』秋篠宮 単行本 – 2022/5/11
(朝比奈ゆかり/エトセトラ)
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