【YOUR VOICE】明治での天皇制の変化を調べてみました

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Wikipediaの 『明治天皇』から抜き出して考えてみると、以下のことが言えそうです。

 

「薩長を中心とした明治政府が権威付けをするために天皇を利用した。江戸時代以前の状況を調べて、平和を目指す国に見合った規模(海外への権威付けは不要)に縮小すべき。平成の初め(バブル崩壊前)と比べて、現在の国力は下がっている。個人的には、明治天皇、徳川家康のように神として神社に埋葬するのでなく、江戸時代までの皇室の菩提所(泉涌寺)への埋葬で良いのではと思います。」

「明治神宮・靖国神社は、明治以降なので日本の長い伝統と言われても違和感があります。 自民党、日本会議(日本会議国会議員懇談会)、神道政治連盟は、江戸時代以前の平和な時代を学んでほしい。また、豊臣秀吉みたいな人がいると、朝鮮出兵もしています。」



 

ちょっと長くなりますが、Wikipediaの『明治天皇』を要約します。

【即位の礼】

岩倉具視は維新後最初の即位の礼は将来の雛形となるような、中国の制度の模倣ではない日本古来式に更改されるのが望ましいと考え、5月にも亀井に古来式の考証勘案するよう命じ、日本古来の典拠に則る「皇国神裔継承」の規範を裁定させた。

 

(略)

 

第三は、天皇の命令である宣命を宣命使が小声から大声で読むようにし、万民に告知することを明示するとともに「万民奉賀」の寿詞を奏上したこと、公家だけでなく功臣である武士の参列を認めたことである。

 

(略)

 

なお宣命は、桓武天皇が即位した際に、天智天皇の定めた法に従って即位するという文言が用いられ、以後それが踏襲されてきた。明治天皇の即位礼でも従来の宣命が使われたが、加えて神武天皇への復古も唱えられた。「神武創業」への復古、「万世一系」の強調による変化である。

(小生追記)当時、神武天皇を知る人が少なかった。お蔭参り(おかげまいり)やお伊勢参りで江戸時代の庶民が知るアマテラスに重きを置くようになった。(『アマテラスと天皇』千葉 慶

 

【大嘗祭】

大嘗祭とは天皇の即位に際して行われる儀式で、天皇が新穀を天照大御神や天神地祇にお供えして
自らも召し上がって世の安泰や五穀豊穣をお祈りする儀式である。毎年行われる新嘗祭と異なり、
天皇一代で一回のみ行われる。

(小生追記)政教分離の原則から、規模を縮小して天皇家の予算で実施するのが望ましい。

 

【明治宮殿の完成と憲法発布式】

明治21年10月に皇居内の旧西ノ丸の跡地およびその周辺にまたがる敷地に明治宮殿が完成。明治22年(1889年)1月11日に天皇皇后は、赤坂仮御所から新宮殿に移った。

 

(略)

 

新宮殿の造営をめぐっては天皇の浪費嫌いのために当初は造営さえ危ぶまれたが、君主の宮殿がみすぼらしいのは日本の国威に関わると説得されて、ついに天皇も巨額を投じた宮殿の造営を承認したという経緯があった。

 

【教育勅語】

日本の道徳の基礎は、皇祖皇宗が国づくりをしていく長い歴史の中にあることを説き起こし、特に忠孝を大切にしてきた国民性こそが、最も純美な所であり、国民教育の根本とすべきはここにあることを説き、父母孝行、兄弟愛、夫婦愛、友人間の人倫、謙遜、博愛、修学、憲法や法律の遵奉、有事の際の義勇奉公などをその具体的な道徳として例示し、これらは皇祖皇宗の遺訓であり、代々の国民が守ってきた道であり、外国において実行しても道理に背くことのない道であると説き、天皇自ら国民と共に謹んでこれらの道徳を身につけたいと思うので、皆でこの道徳心を一つにすることを願うという祈願で結んだものである。

(小生追記)皇祖皇宗すなわち国家神道*が異常な精神論を作り出し、うぬぼれ・軍事暴走から破局につながった。

 

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Wikipedia 『国家神道』より

研究者における「国家神道」の定義に関しては、いわゆる「広義の国家神道」と「狭義の国家神道」という2種類の定義に分かれる。「広義の国家神道」は、広く皇室神道と神社神道が合体した「国教」的地位にあった神道であるとか、「明治維新から第二次世界大戦の敗戦に至るまで、国家のイデオロギー的基礎となった事実上の日本の国教」といった概念規定を指す。一方で「狭義の国家神道」は「戦前の国家によって管理され、国家の法令によって行政の対象となった神社神道」とする限定的な定義を指す。

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Wikipediaの『明治天皇』に戻ります。

【世界の列強へ】

日本が初めて直面した外国との近代戦争である日清戦争と日露戦争では、明治天皇は大本営で直接戦争指導に当たった。

 

(略)

 

「万一、事につまずきでもできようものなら、なんといって先祖にわびよう、どうして国民に顔向けできよう」

(小生コメント)昭和天皇のように軍事教育されていないので慎重だったのでは。

 

【崩御後】

明治天皇の柩は遺言に従い御霊柩列車に乗せられ、東海道本線等を経由して伏見桃山陵(この決定の根拠は天皇の遺志であることが公にされた)に移動、9月14日に埋葬された。阪谷らは御陵に替わるものとして、天皇の遺徳をしのぶものを東京に構えることを模索し、大正9年(1920年)、明治神宮が東京に鎮座した。

 

また、神宮外苑には聖徳記念絵画館(葬場殿の址地)をはじめ、各種の文化・体育施設が建てられ、神社のほかに立案されていた記念事業の少なくない部分を引き継いでいた。

(小生追記)泉涌寺。皇室の菩提所として、また諸宗兼学の道場として、壮麗な堂宇が甍を連ね、幽閑脱俗の仙境、清浄無垢の法城となっている。

 

『御寺 泉岳寺 概略』より

 

大師入滅後も皇室の当寺に対する御帰依は篤く、仁治3年(1242)正月、四条天皇崩御の際は、当山で御葬儀が営まれ、山陵が当寺に造営された。その後、南北朝~安土桃山時代の諸天皇の、続いて江戸時代に後陽成天皇から孝明天皇に至る歴代天皇・皇后の御葬儀は当山で執り行われ、山陵境内に設けられて「月輪陵(つきのわのみさぎ)」と名づけられた。こうして当山は皇室の御香華院として、長く篤い信仰を集めることとなる。泉涌寺が「御寺(みてら)」と呼ばれる所以である。

以上です。

(愛知県在住: AMさんより)

参考:
『Wikipedia』明治天皇

『Amazon』アマテラスと天皇-〈政治シンボル〉の近代史-歴史文化ライブラリー-千葉-慶

『Wikipedia』国家神道

『御寺 泉岳寺』泉岳寺について 概略



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2件のコメント

  • 新政府を徳川幕府以上の権威だと国民にプロパガンダするために岩倉卿が神武以来の「万世一系の男系継承」を唱え、また天皇を軍の大元帥に祭り上げるために「男子限定」にしたのです。

    「万世一系」が史実かどうかは横に置いても、性差別、女性蔑視、軍国主義の時代のやり方である事は全く否定出来ません。

    これは子胤のみを尊び「女の腹は借物」と言わんばかりの完全な性差別継承なのです。

    憲法第一条は天皇に
    >この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く。

    とありますが、当然のことながら国民の総意で次の天皇を決めると言う意味ではありません。

    国民の総意によって規定されるのは「この地位」です。「国民統合の象徴」とか「政治権力を持たない」とか、、、

    しかしどうでしょう?「この地位」を規定する「要素」には継承者となる資格、継承ルールについても含まれるのではないでしょうか?

    国民の大半が現行の性差別的継承ルールに反対しているならば、国民の総意に基づいた「地位」になっていないと言う事です。

    これは違憲状態ではありませんか?

  • AI による概要

    >現在の日本に皇室は不要か否かは、さまざまな観点から検討する必要があります。
    天皇は、日本国の象徴であり、国民統合の象徴として、憲法に定められた国事行為を行います。また、国民の幸せと世界の平和を常に願い、国民に寄り添う役割も果たしています。
    一方、社会の皇室への関心は薄れており、退位や結婚など特別なタイミングを除いて日常的な活動まで知っている国民は少ないと言われています。
    皇室に関するさまざまな観点や立場から天皇制を考察し、問題点を浮き彫りにした論考集も出版されています。
    また、世論調査では、国民の大多数が女性天皇を容認しており、「愛子さまに天皇になって欲しい」という「愛子天皇熱望論」も高まっています。

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