【YOUR VOICE】七世紀の三女帝

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日本国民の中の特定の一族が、法律で衣食住の心配ない生活を保障されていることに疑問があります。この一族の一部が、品性は高からず、徳性を具備していないことを見聞きさせられています。

すなわち、我々と全く同じ凡人でありながら国民の税金に支えられて自由気まま、快適な生活を享受できていることは愉快ではありません。我ら凡人は憲法一条の「象徴」なる文言を「天皇とその一家に高い徳性と高潔な品性を課している」と読み替えることで以って、上述の「不公正」を許容し自らを納得させているのです。



国家機関たる宮内庁は、この国民の「不承不承の納得」を肝に銘じて、天皇とその一家にご進講をし、必要に応じて諫言をする役割を期待されているはずです。しかし現実は政府省庁内部での天下り先、役人生活の終着場所としてのみ存在しています。

女性天皇誕生の是非に関する論議にあっても、宮内庁はしかるべき見識を有し、頑冥固陋の人士が少なくないとされる「(天皇制に関する)有識者」への適切な「道案内」が期待されているはずです(こうしたことは他省庁の数多い「審議会」ではごく当たり前のことです)。

しかし、警察庁高級幹部の天下り先の一つと成り下がった宮内庁にそれは期待できません。

 

私自身は皇統の維持に強い関心があるわけではありませんが、女性天皇の誕生の主張については民主主義思考からして首肯できます。

「反女性天皇」を主張する論者・有識者の議論の論拠は、2600年続いた「万世一系なる伝統」、「Y遺伝子堅持」など、私には荒唐無稽としか思えません。

さりとて、「女性天皇誕生」を擁護する側の有識者の論拠も危ういものがあるようです。六世紀末から七世紀末までに四代三名の女性天皇の存在を挙げ、女性天皇の天皇たるにふさわしい事跡を強調します。

しかし、隋書倭国伝が倭国(当時の日本列島西半分)王を明記しているにもかかわらず、日本書紀はそれには一切触れない。それどころか、その史実を隠蔽するべく推古なる「女帝の存在」と補佐役の聖徳太子を書き記します。

乙巳の変(西暦645年)にあっては、首謀者は中大兄とその謀議仲間の中臣鎌子です。中大兄について日本書紀の原文では22回登場するが、この人物には「一貫して」皇子なる尊称は付されていません(呼び捨て)。

しかし、歴史家のほとんどは不用意にもこの人物を「中大兄皇子」と尊称をつけて語ります。尊称をはずすことにこめた藤原不比等の思惑は定かでないが、明らかにこの謎の人物の正体を隠蔽したいとの思惑が透けて見えるのです。

かくして日本書紀で表舞台に立たされたのがその母である斉明(皇極)女帝です。常陸国風土記は冒頭の新治郡を語るに当たり、美麻貴天皇(崇神天皇)が、息子である比奈良珠(ひならす)命を派遣し、まずは井戸を掘らせたと書きます。

 

ところで、続日本紀はその冒頭で、天武天皇と持統女帝の嫡男である草壁皇子の別名が「日並知皇子(ひなめし:現代文訳者が付する振り仮名)」とかきます。「並」を「なめ」ではなく「ならぶ」と訓すれば(この方が尤もらしい)、崇神天皇は紀元前100年ほど大昔の人物ではなく、天武天皇と重なってくるのです。この謎(からくり)を隠蔽するために持ち出されたのが、持統女帝の登場です。

つまり、七世紀に登場する女帝は、藤原不比等が統括する正史編纂が抱え込む”史実との間の矛盾”を隠蔽するための道具立てであったと理解することが、古代史の真っ当な把握と思っています。

藤原不比等がこうした道具立てを思いついたのが、大陸唐王朝での則天武后の皇帝即位であったろうと想像しています。それは西暦690年とされ、持統女帝は、まさに同じ年に天皇位に就いたと日本書紀は書きます。

 

長々と古代の三女帝を論じたのには、「反女性天皇」、「女性天皇」のどちらの論陣も、日本書紀のあいまいな理解に基づいた立論であることを指摘することにあります。こうした乱暴な議論がまかり通る背景には、「日本列島古代政治史」の研究者・専門家群の怠慢があると思っています。

かくして私の結論は以下です。

女性天皇の擁立は、現代の「民主主義」思考に則ってその論陣を張るべきと考えています。さすれば、おおかたの国民の納得を獲得できると思います。

(茨城県在住:じゃまださんより)




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