【YOUR VOICE】陛下と最高裁職員と宮中午餐会 元最高裁判所判事がしたためた記事に大きなヒントが
※ こちらは12月4日付の【YOUR VOICE】「皇居で最高裁長官らと午餐の会」に寄せられたさまざまな感想 東大病院医師逮捕と嵐山裁判との関係は?に対し、読者さまから寄せられたコメントです。
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宮中午餐会について、こちらの記事が参考になるかもしれません。
■「最高裁判所での3年6カ月を振り返って」 2023年6月15日
元最高裁判所判事 宮川光治(20期)
https://kiseikai.jp/2023/06/15/120727miyakawakaiin/
宮中、そして宮内庁との関係についても実情を知りたいということですので、少し、お話しします。藤田元裁判官の最近の『回想録』に、実に詳しく書かれています。一言で言うと、関係は深くて密であるということです。これは、私にとって驚いたことの1つです。宮内庁長官のお話では、現陛下は、三権の中で司法との関係を最も重きにしておられるということで、体調を崩すほどの超多忙の中でも、最高裁との関係での行事は、減らさないようにされていることが分かります。
いったい1年間でどのような行事があるかというと、まず、新年の1月1日には妻同伴で新年のご挨拶に伺います。これは全国八高裁長官も一緒に行きます。1月には講書始(の儀)、これは陛下が3人の学者たちから年初の講義を受けられるのに順番に立ち会います。さらに歌会始(の儀)、1月の終わりにはカモ猟のご招待があります。
5月には春の園遊会、春季皇霊祭に立ち会います。秋になると秋季皇霊祭、秋の園遊会があり、新嘗祭があります。そして、午餐会と言って、最高裁判事と高裁長官だけを特別に招待され、フランス料理と素晴らしいワインを、見事な給仕を受けてごちそうになり、懇談をして下さるという会があります。天皇誕生日、それ以外に、長官と代行は晩餐会やお見送りなどがあります。
そして、年1回、宮内庁の長官以下十数人の方々を、最高裁長官の公邸、あるいは最高裁の特別会議室という名前のパーティーホールに招待して接待します。そのときは、最高裁判事全員が接待役を務めます。
このように強い関係があり、最高裁判事はまさにエスタブリッシュメント、つまり、権威の中に一員として組み込まれているのであり、一般の判事とは別次元の存在であるということが分かります。そのことが、最高裁判事の心情や意識に影響しないことはないでしょう。
私自身のことを述懐すると、私は、最高裁入りするまでは、天皇家のことには特段の関心はありませんでした。しかし、天皇と皇后両陛下を、深く尊敬するようになりました。尋常ではないお仕事ぶりであり、特に「3・11」直後の行動を見ると、わが国の国民の統合としての象徴である存在として、見事に務められていると感服します。
園部逸夫元最高裁判事の『皇室制度を考える』という著書を買い求め、読むということなど、最高裁入りがなければあり得なかったでしょう。私以外の方々についても、心情を揺さぶられるものが、裁判官生活の中であるのではないかと思います。
■実際に、宮内庁の記録に秋篠宮さまが参加された「午餐会」の記録があります。「秋篠宮家のご日程」より:平成22年11月25日(木)
文仁親王殿下 宮中午餐(最高裁判所長官始め最高裁判所判事,高等裁判所長官等)ご陪席(宮殿)
https://www.kunaicho.go.jp/page/gonittei/show/3?quarter=201004
(コメント欄:きさらぎさんより)
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