「これ、サナエトンボの…?」をスゴイと褒められた悠仁さま スゴイのはむしろトンボ論文画像No.52だ!

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先にこちらで、『国際昆虫学会議ICE2024で清拓哉氏の指と指の間から見えた「大きな嘘」』という記事を書いた。

2022年4月に赤坂御用地で初めて悠仁さまと会い、パソコンでのプレゼンとデータの豊富さに感銘を受け、「論文にまとめてみてはと勧めました」などと説明してきた責任著者の清拓哉氏。ところがその際に悠仁さまから贈られたというヤゴ殻ケースを披露して、とんだ嘘が発覚してしまった。蓋に書かれた文字から、それらが「未来」であるはずの2022年6月や7月に採集されたヤゴ殻だったことがわかったのだ。

続く、国際昆虫学会議ICE2024での「サナエトンボ囁き劇場」も、あまりにも情けない。ヤゴの羽化殻を見て「これ、サナエトンボの…?」と尋ねたくらいでトンボの研究者さんから「すごい」などと褒められた悠仁さまだが、トンボに詳しい人からみると茶番でしかないとのこと。『赤坂御用地のトンボ相』論文の疑わしい点を複数挙げてこられたおひとりである「うのきぬこ」さんも、このたびX(Twitter)に「何も信用できない」とポストされている。一体どういうことかというと…。



 

◆美しいサナエトンボ:タイワンウチワヤンマ

悠仁さまがご名答を褒められたサナエトンボ(正確にはサナエトンボ科)。『赤坂御用地のトンボ相』論文には3種(ウチワヤンマ,タイワンウチワヤンマ、オナガサナエ)が登場するが、そのうちタイワンウチワヤンマは2002年から2004年の前回調査では未記録だったそうだ。

ところが上述の「ケース」の蓋に日付が書かれているように、悠仁さまは2022年7月2日にタイワンウチワヤンマの羽化殻を確認し、その後には数個体の成虫をも観察できたと論文に記している。

一方、国立科学博物館が行った皇居の生物相調査・第Ⅲ期でトンボ相調査に当たった研究者の喜多英人氏と須田真一は、J-GLOBAL から2023年05月15日付の共著『東京都千代田区のタイワンウチワヤンマIctinogomphus pertinax (Hagen in Selys,1854) 』を発表している。

その「抄録/ポイント」にはこう書かれていた。

 

「著者らは2022年に東京都千代田区の3か所でタイワンウチワヤンマを確認した。東京では初めてとなる幼虫の採集であり,本種では初めてと思われる雄単独移精行動も確認できた」

 

実は、この皇居の生物相調査第Ⅲ期はなぜか従来とは異なり、調査範囲に赤坂御用地も含めていた。かつて赤坂御用地のトンボ相調査のメッカは秋篠宮家の周辺であったが、その期間は総額60億円超ともいわれる増改築工事が行われていたはずだ。なぜ、そんな状況にある赤坂御用地も調査の対象となったのかが不思議でならない。

 

◆タイワンウチワヤンマを本当に? 

悠仁さまのおかげで、最高に美しいトンボであるタイワンウチワヤンマが赤坂御用地でも発見された! 

2022年には赤坂御用地の大池で羽化殻が複数得られ、赤坂御用地内に定着している可能性が高い!

これらがもしも本当のことだとしたら、驚くべき快挙であり、存分に悠仁さまを褒めたたえるべきだ。だが、論文の発表からもう9ヶ月が過ぎているにもかかわらず、本物の昆虫学者たちからあの論文を絶賛するコメントがまったく見つからない。むしろ皆さん、頑なに口を閉ざし沈黙を続けているのだ。

なぜなら、悠仁さまが論文に添えた写真があまりにも酷かったから。まずは、健康なタイワンウチワヤンマがどんな感じか、『おおさか環農水研』というウェブサイトの写真をご覧いただきたい。

 

リアルなタイワンウチワヤンマの写真(画像は『おおさか環農水研』のスクリーンショット)-eye
グリップもしっかりとした「脚」をご確認いただきたい(画像は『おおさか環農水研』のスクリーンショット)



 

◆悠仁さまの画像No.52には奇妙な脚と関節が

「目撃したけど場所は覚えてない」「目撃したけど日時は忘れた」といったトンボまで登場し、学名、オスメス、植物の誤認、誤記は8か所もある『赤坂御用地のトンボ相』論文。くわえて写真の撮影者は無記名で、画像には捏造疑惑が多々浮上している。

清氏はおそらく、共著者としての名義と、長く使用してきた論文のフォーマットを貸してあげただけで、執筆には殆ど関与していないのだろう。関与していれば、こんなウチワヤンマの写真は登場しなかったはずだ。

 

画像No.52「タイワンウチワヤンマ」の脚はいったいどうなっているんだろう(画像は『J-stage』のスクリーンショット)
画像No.52「タイワンウチワヤンマ」の脚はいったいどうなっているんだろう(画像は『J-stage』のスクリーンショット)

 

拡大してみると奇妙な関節から人工であろう脚が生えていることがわかる(画像は『J-stage』のスクリーンショット)
拡大すると、奇妙な関節から人工の脚が生えていることがわかる。それで草に固定されているのだろうか(画像は『J-stage』のスクリーンショット)

 

なお、あの論文について「これで査読が通ったとは呆れる。いったい誰なんだ!?」といった声がヤフコメなどでよくあがるが、査読者(レフェリーとも)の名前は開示されない仕組みになっているそう。「誰が?」もだが、「本当に行われたのか」も疑うべきなのかもしれない。

ところでうのさんは、科博は論文を2023年3月に受領したとしていることも、もはや信じられないという。最後の補遺の部分にあるが、実はカトリヤンマやネアカヨシヤンマが2023年の7月と8月に記録されていた。それを含めてから8月末に提出し、形だけであろう査読を通し、9月20日に受理した可能性も考えられるとしている。



(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

画像および参考:
『おおさか環農水研』トンボ タイワンウチワヤンマ

『J-GLOBAL』東京都千代田区のタイワンウチワヤンマIctinogomphus pertinax (Hagen in Selys,1854)

『エトセトラ・ジャパン』国際昆虫学会議ICE2024で清拓哉氏の指と指の間から見えた「大きな嘘」

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『エトセトラ・ジャパン』悠仁さま論文の裏にある不自然さとフライング疑惑 皇居生物相調査(第Ⅲ期)になぜ宮邸大工事中の赤坂御用地が加わるのか

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