紀子さま実弟・川嶋舟氏が安倍昭恵夫人の25億円慈善財団の理事に コロナ禍でもすごい予算書
「皇室利用」という厄介な件に関して、2019年ごろからかなり噂になっていた紀子妃の実弟・川嶋舟氏。先日、弊ブログで舟氏と“統一教会ズブズブ”報道の山際大志郎氏が意外な関係だったことに触れてみたが、今回は安倍昭恵さんの主催する財団法人に舟氏がいつの間にか理事として加わっていた件となる。
川嶋舟氏が関係する団体で大きく報じられたものといえば、年会費が1口10万円という「特別賛助会員」がいる一般社団法人『日本食文化』、5千円ほどの出資金で幻の米でつくる限定酒がもらえる一般社団法人『おらがまち』、そして障害者の雇用促進にあたるNPO法人『ちいさなアリの手』あたりだろうか。
だが実は、故・安倍晋三氏の妻である昭恵さんが主宰する団体にも、昨年6月に新しく名を連ねていたようだ。その名称は『公益財団法人 社会貢献支援財団』。モーターボート競走法制定20周年を記念し、1971年に日本財団の傘下として設立された民間の公益財団法人で、社会貢献のあった個人や法人を表彰することが活動のメインであるようだ。
■財団の資金源は
財団の概要で何より目を引いたのは、「基本財産25億円」と示されていること。笹川陽平氏(父親はあの笹川良一氏)が会長を務める「公益財団法人・日本財団」から助成金の交付を受けているそうだ。
なおかつ公益財団法人に認定されているため、税制面の優遇も受けていることだろう。後ほど触れるが、ここ数年のコロナ禍にもかかわらず、この財団が発表している財務関係の数字は驚くべき額だ。
■年2回開催される表彰式典
この財団では、平成28年度より毎年夏と冬2回、自薦他薦を問わない約40の団体や個人を社会貢献があったとして表彰し、賞状と日本財団賞(副賞として50万円)を進呈してきた。
ところがコロナ禍で全国のイベントがことごとく中止となっていた中でも、予算消化のためなのか式典もしっかりと開催されている。帝国ホテルにて2020年は8月と11月に、そして2021年は7月と11月に開催されたとホームページにあるのだ。
こちらのYouTubeの動画は、2020年11月30日に行われた第55回表彰式の様子をアップしたもの。誰もがノーマスクで三密、しかし大盛況だ。
■理事に川嶋舟の名が
こちらは、この財団が2021年6月11日の時点で発表していた役員の一覧。「2020年9月30日現在」とある。
役員一覧
会長 安倍 昭恵
副会長 内館 牧子 脚本家
専務理事 天城 一 公益財団法人 社会貢献支援財団(常勤)
理事 浅野 加寿子 放送評論家 プロデューサー NHK会友
理事 犬丸 徹郎 ベルナルドジャパン株式会社 副会長
理事 増岡 聡一郎 株式会社鉄鋼ビルディング 専務取締役COO
理事 屋山 太郎 政治評論家
監事 篠原 由宏 篠原法律会計事務所 弁護士
監事 中村 元彦 中村公認会計士事務所 所長
その2ヶ月後となる2021年8月2日、役員一覧のページに川嶋舟氏の名が加わった。この顔ぶれは現在に至るまで変わっていないようだ。
役員一覧
会長 安倍 昭恵
副会長 内館 牧子 脚本家
専務理事 天城 一 公益財団法人 社会貢献支援財団(常勤)
理事 浅野 加寿子 放送評論家 プロデューサー NHK会友
理事 犬丸 徹郎 ベルナルドジャパン株式会社 副会長
理事 海原 純子 昭和女子大学 客員教授
理事 川嶋 舟 東京農業大学農学部 准教授
理事 近澤 守康 一般社団法人 共同通信社 編集局 次長
監事 中村 元彦 中村公認会計士事務所 所長
監事 三浦 雅生 五木田・三浦法律事務所 弁護士
あれだけ週刊誌に「皇室利用」と書かれながら、新たな肩書を次々と見つけてくる舟氏。ひょっとして、実は秋篠宮夫妻から「ここに名前を貸してあげて」などとお願いされているのだろうか。
あるいは舟氏の夫人・栗原菜緒さんの依頼か。実は、安倍昭恵さんが発起人となって2016年に発足した、被災地復興を支えようという慈善団体「TAKE Peace Project」の実行委員会に、その菜緒さんの名がある。
少し前には、このイベントで昭恵さんと菜緒さんが並んでいる写真がインターネットに出回り、匿名掲示板で話題になったことがある。
■コロナ禍でも派手な予算書
2020年の早い時期から日本全国、誰も新型コロナウイルスのパンデミックによる緊急事態宣言や、外出自粛に苦しんでいた。こうした慈善団体の殆どがテレワークの徹底で事務所の規模を縮小させ、ときには従業員を解雇し、出張(交通費・宿泊費)は激減し、イベントや会合の開催は見合わせていたはずだ。
だがこの財団のホームページに公開された過去数年分の「業務・財務等に関する資料財務報告書」を見ると「ステイホームも自粛もお構いなし。どんどん外かけて集まろう、泊まろう、イベントも開催しよう」という考え方で運営されていることがわかる。
また、会長以下10名の役員、7名の評議員は普段それぞれの自宅や事務所で仕事をしておられるだろうに、この財団の事務所(クロスオフィス内幸町の8階)の賃貸料や光熱費には驚くばかりだ。さらに、役員報酬も給与手当も大変な増額を見せている。
そこで、一般的にコロナの影響をかなり受ける(受けた)と考えられる項目の経費の変化を見てみることにした。なぜか決算報告書では把握できず、4月1日から翌年3月31日までの「正味財産予算書」に示された金額となる。ビフォーコロナとして2018年と2019年のデータも添えておいたので、比較してみていただきたい。(単位は円)
◎事務所費(賃貸料と光熱費について事業・管理の計)
2018年 17,842,000
2019年 19,282,000
2020年 20,160,000
2021年 19,980,000
2022年 20,705,000
◎行事開催費
2018年 91,732,000
2019年 96,800,000
2020年 102,100,000
2021年 110,660,000
2022年 137,620,000
◎出張費(旅費・交通費・日当・宿泊費の計)
2018年 3,390,000
2019年 2,640,000
2020年 26,308,000
2021年 16,668,000
2022年 26,562,000
◎役員報酬
2018年 10,628,000
2019年 9,902,000 ※1
2020年 10,202,000
2021年 9,378,000 ※2
2022年 14,378,000
◎給与手当
2018年 19,310,000 ※3
2019年 7,165,000 ※4
2020年 7,796,000
2021年 23,837,000 ※5
2022年 24,567,000
◎経常費用計
2018年 222,750,000
2019年 237,594,900 ※6
2020年 243,609,002
2021年 252,460,000
2022年 300,294,000
ただし、たとえば※1~6は示された「前年度」の金額に誤りがあり、決算報告書も非常にシンプルであいまいだ。ここは仮にも税制面の優遇を受けている財団だが、果たして第三者による適切な会計監査は行われているのだろうか。
■まとめ
舟氏はさまざまな団体に利用されている、寄付金を集めた後にトラブルになっている、といった話題は遅くとも2019年1月には報じられていた。また、100万円の値で一緒に記念撮影をしているというのも、もしも真実なら大きな問題だ。
皇嗣家になった秋篠宮家はぐんと格が上がったのであれば、その親族や結婚により新たに加わる親族の言動、そして彼らに近づいてくる人物による二次的な皇室利用に関しても、もっと宮内庁は憂慮したほうが良いように思う。「あくまでも民間人だ」では済まされない。そういう人々がかもす印象も含めて秋篠宮家のカラーが決まり、ひいては皇室全体に影響を及ぼすということを、もっと真剣に考えていただきたいのだ。
画像および参照:
『NEWSポストセブン』紀子さま実弟のNPO、「100万円で食事」は皇室の利用か?
『公益財団法人 社会貢献支援財団』役員・評議員一覧
『公益財団法人 社会貢献支援財団』』財団概要/決算報告書(貸借対照表)
『公益財団法人 社会貢献支援財団』第55回 社会貢献者表彰式典(2020年11月30日 於:帝国ホテル東京)
公益財団法人 社会貢献支援財団『YouTube』第55回 社会貢献者表彰式典
『TAKE Peace Project』パートナーシップ/実行委員会
(朝比奈ゆかり/エトセトラ)