今、日本の政治は世論の調査を無視して、皇統の継承に関して議論している。将来の日本を左右しかねない重要な課題が、片手落ちのまま恣意的に結論づけられようとしている。

皇嗣家のふりかざす権力の横暴・天皇としての資質の低さなど、雑誌などでは語り尽くされているにも拘わらず、政治も大手メディアも、何故にそれを取り上げて真実を晒そうとしないのか！

権力におもね、忖度がまかり通ってしまう社会構造には、やがて戦争に突き進んだ戦前の体制、果ては日本の北朝鮮化へと突き進む危険を想像してしまう。そう危惧するのは、わたしだけであろうか？

こうした矛盾に敢然と立ち向かったのは、かつては学生たちだった。

世界では、学生たちがイスラエルのガザ攻撃に反対し、立ち上がり始めた。日本の学生はどうなのか。ゲーム社会に飼いならされ、お笑い社会に牙を抜かれ、自分たちが生きる社会の「矛盾」に鈍感になってはいないだろうか。

皇統の継承の矛盾については、立ち上がる大義名分がないと感じるというのであれば、立派な大義名分があるではないか。

継続的に行われている先般の共同通信の調査では、実に９割が女性天皇を望んでいる。まず、それが無視され、素通りされようとしている。

さらに、皇族が、国立大学附属の教育機関や国立科学博物館など国の機関にまで手を出し、恣にしようとするなど思いもよらぬことだ。腑に落ちぬ司法においても、忖度がなされているのかもしれない。

これらは、国民の総意に基づく天皇、象徴たる天皇（制）を謳う憲法「違反」であり、立派な大義名分ではないか。おまけに政府は憲法改正草案にシレっと「天皇を元首に」を盛り込んでいる。これは天皇に責任を持たせたうえで、戦争を起こしやすくするためであろうか。

次代を担う純粋な若者たちには、きちんと皇位継承の問題に関心を持ち、しっかりと声を上げていただくよう期待したい。

「いいや、既に胎動しています」とおっしゃるのであれば、わたしの老婆心もこの檄文も要なしで安心である。

ともあれ、国民の総意を無視し、行き過ぎたロイヤルパワーをまかり通そうとしている一部の宮家を認める社会となるならば、ただ危険をふりまく天皇制になるだけ。その時には「皇室など不要なもの」と論じられるだろう。

(愛知県在住：喜寿生さんより)

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