トンボ論文写真No.22にも画像合成疑惑 瞳に宝石を埋め込んだ『幸せな王子』風アオイトトンボ
先日こちらで公開した『トンボ論文写真No.66アキアカネのヤゴは全くの別物~』という記事は、特に大きな反響をいただいていた。トンボの腹の先端に開いた丸い穴は、標本作りで内臓を取り出した跡である可能性が高く、神奈川県在住のHさんの目の付け所の鋭さには、いつも驚かされてしまう。
そのHさんが、秋篠宮家の長男・悠仁さまによる論文『赤坂御用地のトンボ相 ―多様な環境と人の手による維持管理―』のなかで、新たに写真No.22の「アオイトトンボ」に奇妙な点を発見したとご連絡をくださった。22番といえば今からちょうど1ヶ月前、元学芸員のKさんという方も「画像そのものがどうにも奇妙だ」と指摘されていた。
以下、Hさんからのメールを、ほぼ原文のままご紹介させていただきたいと思う。
••┈┈┈┈••✼✼✼••┈┈┈┈••
写真22番「アオイトトンボ♂」でおかしな点を見つけました。複眼の「前側」が濃くなっているんです。
トンボの複眼は、上(背側)と下(腹側)で色が分かれるのが普通だと思います。論文の写真を拡大してみると、ホント絵みたいですね。
複眼の上下で色が違うのは、こういう理由によるものだそうです。
●トンボは異なる光環境ごとに光センサーを使い分けている
アキアカネの複眼は、背側と腹側が構造的に異なり、背側では1つ1つの個眼が大きく、細胞内に橙色の色素が蓄積しているのに対して、腹側では個眼は小さく、細胞内に濃紫色の色素が蓄積している。
成虫では、複眼の背側では主に空を背景に物体を認識し、複眼の腹側では主に地表の環境、繁殖相手や餌などを認識する。
引用元:『産総研』トンボは異なる光環境ごとに光センサーを使い分けている
●上方部(背側)、下方部(腹側)それぞれの小眼が光の吸収を調節する
上方部の眼では微細な影像を結ぶことが出来ず、おおざっぱに大きな像をつかむだけで、これに反して下方部の目は細かい像を写し取ることができるので、小さい虫などの餌をとるのに都合がよいのだろうと推論している。
引用元:『蜻蛉浪漫器』トンボは四つ目
そもそも22番のトンボは、翅を含めて全身が薄群青色ベースの異常な体色で掲載されています。本物のアオイトトンボの体色は、隣の23番にある連結産卵参加中のオスで確認できますが、両者の色の違いは一目瞭然です。
••┈┈┈┈••✼✼✼••┈┈┈┈••
以上が、Kさんが新たに気づいた写真No.22の疑問点だという。
筆者もあちこちからアオイトトンボを捉えた写真を拝借してみた。本物かつ生きているアオイトトンボの美しいことよ…。
ちなみにトンボの「単眼」は人間でいえば鼻の付け根あたりに存在する。
それにしても、22番のような奇をてらった美しい画像など、学術論文には必要ないだろう。もしや査読者をナメている? それともいずれ読むことになる国民を愚弄している…?
◆まとめ
まさかとは思うが、悠仁さまはトンボの「画像」の頭に、ブルートパーズかサファイアの粒の画像を重ねて「キレイだ…」と見とれておられたとか?
であれば…。
今からでも遅すぎるということはあるまい。悠仁さまには、国民を平民などと呼ぶことなく、貧しい人たちへの博愛の気持ちを持ち続けた『幸せな王子/The happy prince』の物語を、ぜひともお読み頂きければと思う。
••┈┈┈┈••✼✼✼••┈┈┈┈••
皆さんは、下のいずれかの論文にある実際の写真No.22を拡大してご確認頂きたいと思う。
■『J-Stage』赤坂御用地のトンボ相 ―多様な環境と人の手による維持管理―
■『国立科学博物館』赤坂御用地のトンボ相 ―多様な環境と人の手による維持管理―
••┈┈┈┈••✼✼✼••┈┈┈┈••
(朝比奈ゆかり/エトセトラ)
画像および参考:
・『産総研』トンボは異なる光環境ごとに光センサーを使い分けている
・『蜻蛉浪漫器』トンボは四つ目
・『SATOMORI』生物図鑑 ― アオイトトンボ
・『モトの山歩き』オオアオイトトンボ
・『GANREF』hanana ― アオイトトンボは風と共に
・『昆虫写真図鑑』アオイトトンボ
・『エトセトラ・ジャパン』トンボ論文・写真22番にとんでもない加工! 画像処理ソフトを使いこなす元学芸員さんから驚きのご報告
・『エトセトラ・ジャパン』トンボ論文写真No.66アキアカネのヤゴは全くの別物 腹の先端の穴は内臓を取り出した跡か
・『ダ・ヴィンチ』オスカー・ワイルド『幸福な王子』あらすじ紹介。