【YOUR VOICE】最高裁判所長官らとの午餐会、平成時代はほぼ毎年11月下旬に実施され令和では今回が初めてです

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※ こちらは12月4日付の【YOUR VOICE】「皇居で最高裁長官らと午餐の会」に寄せられたさまざまな感想 東大病院医師逮捕と嵐山裁判との関係は?に対し、読者さまから寄せられたコメントです。

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11/27の午餐について問題提起されたむささびX様は「恒例行事なのでしょうか? そんな話は記憶にある限り聞いたことがない」と書かれていますが、この午餐は毎年の恒例行事です。宮内庁のサイトで確認できます。コメントされた方々も、どなたもそのような事実確認をしていません。そこを私は危惧します。

なお、私は宮内庁サイトの「天皇皇后両陛下の主な拝謁・お茶・ご会釈など」で、「最高裁判所長官、午餐」をキーワードに検索して調べました。
https://www.kunaicho.go.jp/joko/pages/about/gokomu/kyuchu/haietsu/haietsu01.html

その結果、平成の天皇時代はほぼ毎年実施されていることが確認できました。この午餐は「天皇陛下 午餐(最高裁判所長官始め最高裁判所判事,高等裁判所長官等)(宮殿)」という風に記されています。平成の初期の頃は「天皇陛下 お話・午餐(最高裁判所長官始め)」という風に書かれています。天皇陛下が主催される行事です。

いま、恒例行事と言いましたが、今上陛下の時代になってからは初めてのようです。

平成時代は基本的に11月20~30日の間頃に開催され、3月に開催されている例もあります。11月は新嘗祭があり、年末年始も神事が続きます。12月には皇族のお誕生日も多いです。たぶん、他の行事や予定があるので、時間の取れる年度末に延期したのかと思います。また、平成24年は6/13に延期されていますが、[陛下のご不例により延期になっていたもの]と説明がついています。

調べてみると、前年11月(当初の予定月)と3月(延期予定月)に天皇陛下が検査や入院のためご不例が続いているので、年度をまたいでの延期になったと思われます。今上陛下の場合令和元年は即位で忙しく、2~4年はコロナで対面活動ができず、続いて様々多忙であったのでしょう。また昨年は三笠宮百合子様のお葬式もありました。

また、以下のリンクに元最高裁判所判事の講演録(2012年)があるのですが、その「2 最高裁判事とは  スタートの頃・日常・経済生活もろもろ」の最後の項に宮内庁との関係について書かれています。その部分を抜粋します。
https://kiseikai.jp/blog/

抜粋ここから———–

宮中、そして宮内庁との関係についても実情を知りたいということですので、少し、お話しします。藤田元裁判官の最近の『回想録』に、実に詳しく書かれています。一言で言うと、関係は深くて密であるということです。これは、私にとって驚いたことの1つです。宮内庁長官のお話では、現陛下は、三権の中で司法との関係を最も重きにしておられるということで、体調を崩すほどの超多忙の中でも、最高裁との関係での行事は、減らさないようにされていることが分かります。

いったい1年間でどのような行事があるかというと、まず、新年の1月1日には妻同伴で新年のご挨拶に伺います。これは全国八高裁長官も一緒に行きます。1月には講書始(の儀)、これは陛下が3人の学者たちから年初の講義を受けられるのに順番に立ち会います。さらに歌会始(の儀)、1月の終わりにはカモ猟のご招待があります。

 

5月には春の園遊会、春季皇霊祭に立ち会います。秋になると秋季皇霊祭、秋の園遊会があり、新嘗祭があります。そして、午餐会と言って、最高裁判事と高裁長官だけを特別に招待され、フランス料理と素晴らしいワインを、見事な給仕を受けてごちそうになり、懇談をして下さるという会があります。天皇誕生日、それ以外に、長官と代行は晩餐会やお見送りなどがあります。

 

そして、年1回、宮内庁の長官以下十数人の方々を、最高裁長官の公邸、あるいは最高裁の特別会議室という名前のパーティーホールに招待して接待します。そのときは、最高裁判事全員が接待役を務めます。

 

このように強い関係があり、最高裁判事はまさにエスタブリッシュメント、つまり、権威の中に一員として組み込まれているのであり、一般の判事とは別次元の存在であるということが分かります。そのことが、最高裁判事の心情や意識に影響しないことはないでしょう。

 

————–抜粋ここまで

というわけで、結論は、「天皇陛下が最高裁判所長官始め最高裁判所判事,高等裁判所長官等を招待して午餐を主催するのは恒例行事である」、「その時期は基本的に11月下旬である」です。さらに、「この最高裁トップの方々と一般判事とは隔絶している」ということも言えます。嵐山通船事件や医療機器メーカー贈収賄事件とは関係ないと思います。

今回なぜ秋篠宮が陪席したのかについては、考察する余地があると思います。それで、過去にも他の方が陪席した事例があるかどうか調べたところ、平成24年11月22日に「文仁親王殿下 宮中午餐(最高裁判所長官始め最高裁判所判事,高等裁判所長官等)ご陪席(宮殿)」という記録がありました。

この平成24年ですが、6月には上で書いたように天皇陛下のご不例によって前年から持ち越された午餐が行われており、この日はこの年度分の午餐だったと考えられます。この時になぜ秋篠宮が陪席したのかが分かれば今回の件と比較できるかなと思いますが、それについてはまだできていません。

(コメント欄:奈良県 mさんより)



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1件のコメント

  • 令和になってからは初の午餐会ですよね。平成時代には気にも留めていなかったのです。ですので「恒例行事なのかな?」とまずは疑問に思ってしまう、これは自然なことであるように思います。昭和時代はどうだったのでしょうね。

    元最高裁判事の記事「一般の判事とは別次元の存在である」というくだりの捉え方ですが、コメ主様はこう書かれています。

    「この最高裁トップの方々と一般判事とは隔絶しているということも言えます。嵐山通船事件や医療機器メーカー贈収賄事件とは関係ないと思います」

    ところが私には、文の流れの締めくくりで元最高裁判事が「一般の判事とは別次元の存在であるということ=そのことが、最高裁判事の心情や意識に影響しないことはないでしょう」という箇所が、元最高裁判事の懸念の穏便な吐露のように思えました。

    影響しないことはない ― 二重否定ですね。

    「最高裁」判事は別次元の方々で、忖度とか迎合とか便宜とかそのような世俗とは超越していて…、別次元?というなら、それはちょっと一般の判事に失礼なような気がします。

    皇居の森に面する絶景の部屋で傅かれ、宮中に招かれたり、豪華な「大会議室という名のパーティーホール」にお招き返したり、園遊会にも招かれ新年を迎える度、会同の度に拝謁し、もうすぐ確実に勲章を授かるとわかっている。

    そんな身分になってしまえば、たとえば国や皇族が当事者の裁判で不利な判決を出せるものでしょうか。大変な勇気がいることだと思います。コメ主様の解釈のとおりなら、それがいいです。安心できます。そう思いたい。

    しかし、元最高裁判事の言葉にある「権威の中に一員として組み込まれている」最高裁判事が、裁判の独立性を本当に保てるのか、とは思います。

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