国民の願い「女性天皇期待論」を徹底無視 自民党の皇位継承問題会議のメンバーを紹介

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昨年11月から開かれるようになった「安定的な皇位継承の確保に関する懇談会」(画像は『自民党』のスクリーンショット)
昨年11月に開かれた初回の「安定的な皇位継承の確保に関する懇談会」(画像は『自民党』のスクリーンショット)

麻生太郎氏を座長に昨年の11月から始まった、岸田首相直属の『安定的な皇位継承の確保に関する懇談会』。女性宮家創設、および旧宮家の男子の養子縁組による皇籍復活などが議論され、ゴールデンウイーク開けにも与野党協議が始まり、女性宮家の創設は「本決まり」となると考えられる。

会議のメンバーに関して目立つのは、「旧統一教会ベッタリ」とすっぱ抜かれて話題になった議員が大変多いこと。そして、極右勢力として知られる「日本会議(日本会議国会議員懇談会)」と「神道政治連盟(神道政治連盟国会議員懇談会)」に所属していることだ。これではまさに結論ありき、最初から女性天皇・女系天皇いずれにも反対であろう。

裏金問題のせいか途中でメンバーの入れ替えもあったが、憲法に「天皇は国民の総意による…」とあるにもかかわらず、多くの国民が願っている「女性天皇容認論」を無視した会議の流れは変わらなかった。改めて、この会議のメンバーをご紹介してみたいと思う。

 

◆初回の懇談会には15名が

2023年11月24日付で自民党がその懇談会について公開したトップの写真を左右に分け、15名のメンバーについて出身地および所属団体を調べてみた。

※日本会議:NK 神道政治連盟:SS

 

1 木原 誠二(東京都 NK)
2 石田真敏(和歌山県 SS)
3 梶山 弘志(茨城県 NK/SS)
4 小渕 優子・副会長(群馬県 SS)
5 萩生田 光一・事務総長(東京都 NK/SS)
6 森山 裕・副会長(鹿児島 NK/SS)
7 茂木 敏充・会長代理 (栃木県 NK/SS)

8 麻生太郎・会長・座長(福岡県 NK/SS)
9 関口 昌一(埼玉県 SS)
10 世耕 弘成(和歌山県 SS)
11 中曽根 弘文(群馬県 NK/SS)
12 衛藤 晟一(大分県 NK/SS)
13 有村 治子氏(石川県 NK/SS)
14 山谷 えり子(東京都武蔵野市 NK/SS)
15 福岡 資麿(佐賀県 SS)

 

「日本会議(日本会議国会議員懇談会)」に10名が、「神道政治連盟(神道政治連盟国会議員懇談会)」に14名が所属していることがわかった。

 

◆過去には統一教会とベッタリじゃないか!

1 木原誠二氏

左一番手前の木原誠二氏は、向いのどなたかをにらんでいる??(画像は『時事通信社』のスクリーンショット)
左一番手前の木原誠二氏は、とにかく目つきが険しくなった。向いのどなたかをにらんでいる?(画像は『時事通信社』のスクリーンショット)

 

こう報じられた木原氏が懇談会に出席。なるほど…(画像は『日本経済新聞』のスクリーンショット)
こう報じられた木原氏が懇談会に出席。なるほど…(画像は『日本経済新聞』のスクリーンショット)

 

4 小渕 優子・副会長

こう報じられた小渕氏が懇談会に出席。なるほど…(画像は『東京新聞』のスクリーンショット)
こう報じられた小渕氏が懇談会に出席。なるほど…(画像は『東京新聞』のスクリーンショット)

 

5 萩生田 光一・事務総長

萩生田氏には、積極的に皇室典範をどうこうしようという思いはないのかもしれない(画像は『自民党』のスクリーンショット)
萩生田氏は、小泉政権下でまとめられた皇室典範改正案をかつては高く評価していたのに…(画像は『自民党』のスクリーンショット)

 

7 茂木 敏充・会長代理

こう報じられた茂木氏が懇談会に出席。なるほど…(画像は『東京新聞』のスクリーンショット)
こう報じられた茂木氏が懇談会に出席。なるほど…(画像は『東京新聞』のスクリーンショット)

 

8 麻生太郎会長・座長

こう報じられた麻生氏が懇談会に出席。なるほど…(画像は『東京新聞』のスクリーンショット)
こう報じられた麻生氏が懇談会に出席。なるほど…(画像は『東京新聞』のスクリーンショット)
日韓トンネルの件まで報じられた麻生氏が懇談会に出席。なるほど…(画像は『東京新聞』のスクリーンショット)
日韓トンネル計画では顧問だったと報じられた麻生氏が懇談会に出席。なるほど…(画像は『東京新聞』のスクリーンショット)

 

10 世耕 弘成氏

こう報じられた世耕氏が懇談会に出席。なるほど…(画像は『日刊ゲンダイ』のスクリーンショット)
こう報じられた世耕氏が懇談会に出席。なるほど…(画像は『日刊ゲンダイ』のスクリーンショット)

 

11 中曽根 弘文氏

こう報じられた中曾根氏が懇談会に出席。なるほど…(画像は『東京新聞』のスクリーンショット)
こう報じられた中曾根氏が懇談会に出席。なるほど…(画像は『東京新聞』のスクリーンショット)

 

12 衛藤 晟一氏

こう報じられた衛藤氏が懇談会に出席。なるほど…(画像は『Wikipedia』のスクリーンショット)3
こう報じられた衛藤氏が懇談会に出席。なるほど…(画像は『Wikipedia』のスクリーンショット)3

 

もしもあの『希望の日・晩餐会』に出席していたのなら、文鮮明の皇室破壊願望を知らないということはないだろう。

 

14 山谷 えり子氏

こう報じられた山谷氏が懇談会に出席。なるほど…(画像は『日刊ゲンダイ』のスクリーンショット)
こう報じられた山谷氏が懇談会に出席。なるほど…(画像は『日刊ゲンダイ』のスクリーンショット)

 

◆ 表情がさえない福岡 資麿氏、写真掲載を拒んだか

2度落選しながら、2度目の当選で福島氏はその翌年、なんと30代にして「参議院行政監視委員長」に。驚きの抜擢ではないだろうか。

参議院行政監視委員長に選ばれた後は、あれよあれよと出世し安定の当選(画像は『Wikipedia』のスクリーンショット)
参議院行政監視委員長に選ばれた後は、あれよあれよと出世し安定の当選(画像は『Wikipedia』のスクリーンショット)

 

また、2013年には内閣府大臣政務官および復興大臣政務官に。2015年には内閣府副大臣(金融、国家戦略特区、地方創生等担当に。そして2023年9月からは、自由民主党参議院政策審議会長に。憲法改正、9条改憲などにかなり積極的な議員であるようだ。

これだけ「賛成」「賛成」と連呼していれば出世は当然か(画像は『Wikipedia』のスクリーンショット)
これだけ「賛成」「賛成」と連呼していれば出世は当然か(画像は『Wikipedia』のスクリーンショット)

 

しかし、この皇位継承に関する会議の福岡氏はどうも表情が硬く、3月および4月の会議では写真から自分の部分をカットしてもらったようだ。もしや、支持者に顔向けができないといった、何らかのジレンマを抱えながらの参加であったのだろうか。

 

◆旧統一教会が及ぼす悪い影響

この懇談会に臨んでいるメンバーが、もしも票田として頼りにしたばかりか、精神面でも旧統一教会の影響を受けているとしたら、皇室破壊論者である可能性が否めなくなる。亡き教祖・文鮮明とはこういうことを論じてきた人物なのだ。

旧統一教会の文鮮明は皇室破壊論者(画像はネットで拾ったもの)
旧統一教会の文鮮明は皇室破壊論者(画像はネットで拾ったもの)

 

◆会議のメンバーが交代し、かつ減っていく

今なおあれこれ問題を抱えている自民党。今年3月18日に開かれた会議では、こちらの会議もメンバーがかなり入れ替わっていた。

上記リスト「5」の萩生田 光一氏、「10」の世耕 弘成氏、「13」の有村 治子氏の参加がなかったようで、その代わり、自由民主党政務調査会長の渡海 紀三朗氏と自由民主党参議院幹事長の松山政司氏が参加するようになった。

 

さらに4月15日の最新の会議には、「皇族数確保策の取りまとめに向けて論点整理」を行うにもかかわらず、上記リスト「2」の石田真敏氏、「11」の中曽根 弘文氏が参加せず、メンバーの数は11人に減っていた。出席者は以下の画像の通りである。

自民党の「安定的な皇位継承の確保に関する懇談会」。あれこれあって4月の会議ではメンバーが11名に(画像は『自民党』のスクリーンショット)
自民党の「安定的な皇位継承の確保に関する懇談会」。あれこれあって4月の会議ではメンバーが11名に(画像は『自民党』のスクリーンショット)

 

※日本会議:NK 神道政治連盟:SS

 

1 木原 誠二(東京都 NK)
2 小渕 優子・副会長(群馬県 SS)
3 梶山 弘志(茨城県 NK/SS)
4 渡海 紀三朗(兵庫県 NK/SS)
5 茂木 敏充・会長代理 (栃木県 NK/SS)
6 麻生太郎・会長・座長(福岡県 NK/SS)
7 関口 昌一(埼玉県 SS)
8 松山政司(福岡県 NK/SS)
9 衛藤 晟一(大分県 NK/SS)
10 山谷 えり子(東京都武蔵野市 NK/SS)
11 福岡 資麿(佐賀県 SS)



◆消えた有村 治子氏について

有村氏は、初回の懇談会でもユニークな存在であった。女性宮家創設に反対する見解を示していたからだ。Wikipediaによれば、そのため党内では浮いてしまうこともあるようだ。

【女性宮家について】

女性宮家の創設に反対しており、第193回国会において天皇の退位等に関する皇室典範特例法案が審議される過程で、2017年6月1日に衆議院議院運営委員会にて女性宮家創設などを政府に求める付帯決議が採択されたことで、参議院天皇の退位等に関する皇室典範特例法案特別委員会の理事を辞任。皇位継承の伝統を守る立場から女性宮家創設に反対する見解を示した。

 

6月7日の参議院特別委員会における同様の決議案の採択でも、採決に参加した委員のなかでただ一人反対し、吉田博美党参院幹事長より厳重注意を受けている。

 

【政治家の二重国籍について】

2016年の参議院予算委員会で、重国籍問題および国籍法について、外務公務員が重国籍を禁じられている一方で、総理大臣や外務大臣をはじめとする閣僚、自衛隊・防衛省職員、皇宮警察を含む警察官、皇族や閣僚を警護するSP等に対し、重国籍を禁じる法律がない現状を指摘し、法的脆弱性や機密保全上の問題がないのか、政府を質している。

 

この際、上海総領事館員自殺事件やボガチョンコフ事件の例を挙げ、政治や行政の中枢に携わる者が重国籍であることの危険性を示し、「国家機密を扱う国会議員が、日本国籍のみを持つことは、『国家国民に忠誠を誓う証左』であり、当然の責務では」と主張した。安倍内閣総理大臣は、「確かに問題点は存在する。政府としてもそうした問題点は整理していかなければいけないこと」と答弁している。

 

かつて民主党野田政権の時代に、二重国籍の人が総理大臣補佐官になっていたことを挙げ、国家機密を扱う公人が情報漏洩の懸念を持たれないよう、組閣や総理補佐官指名の際には、「日本国籍のみを持っていることを、しっかり審査すべきだ」と提案。安倍総理大臣も答弁において、国籍法が求める国籍選択努力義務を履行することの重要性について賛同した。

 

◆まとめ:空位の「皇太子」に敬宮愛子さまを

そもそも秋篠宮さまの大好きな視察旅行・観光旅行・総裁職でのスポーツイベント応援は、税金の無駄遣いにこそなれ、近年はいわゆる客寄せパンダにもなっていないようだ。

一方、天皇である今上陛下の激務は、帝王学も備わっていない皇族になど任せられない内容であるという。それを軽減してさし上げなければ、という考えに基づくのであれば、むしろ早めに敬宮愛子さまの立太子を議論していただきたい。

今でさえ、皇室と宮内庁の運営で年間200億円近い予算が組まれている。単純な「皇族増やし」は、その増額につながるだろう。これが喫緊の課題だとは、いったいどなたの望みなのだろうか。

(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

画像および参考:
『自民党』皇族数確保策の取りまとめに向けて論点整理党安定的な皇位継承の確保に関する懇談会

『自民党』「静かな環境の中で議論を深めていく」 党安定的な皇位継承の確保に関する懇談会

『自民党』安定的な皇位継承の確保に関する懇談会 有識者報告書について政府から説明聴取

『日本経済新聞』皇族確保へ議論着手 自民、懇談会初会合 2022年1月24日 22:29

『NHK』自民党 安定的な皇位継承のあり方検討 懇談会の初会合

『X(Twitter)』山谷えり子@yamatanieriko

『時事通信社』自民、皇室典範改正も視野 皇位継承懇談会が初会合

『産経新聞』世耕氏「例外なく男系承継、慎重に検討」 皇位継承 2019/11/26 14:52

『Wikipedia』日本会議国会議員懇談会

『Wikipedia』神道政治連盟

『日刊ゲンダイ』旧統一教会と「関係アリ」国会議員リスト入手! 歴代政権の重要ポスト経験者が34人も

『エトセトラ・ジャパン』「皇室典範改正」の議論に統一教会ズブズブ報道の萩生田光一政調会長が乗り出すことの測り知れない危険性

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『毎日新聞』中曽根元外相の選挙に「旧統一教会300世帯が参加」 教祖発言

『Wikipedia』衛藤 晟一(えとう せいいち)

『Wikipedia』有村治子

『Wikipedia』福岡資麿