ゴカグーショ病院疑惑さらに濃厚に《その2》 「1億8千万円の手術室」を要求した宮内庁病院の不思議
先にこちらで『ゴカグーショ病院疑惑さらに濃厚に《その1》』として、昨年11月に佳子さまがペルーをご旅行された期間に、秋篠宮邸分室(旧ご仮寓所)で謎の高圧受変電設備「新設」工事が行われた可能性があることをお伝えしていた。
宮内庁病院が矢面に立ち、各種の申請手続きを代わりに行っているかも…というご意見をいただき、筆者は彼らが奇妙な入札公告を出していないかを調べてみた。今回の《その2》では、宮内庁が公開していたもう1つの資料をご紹介したい。
◆驚きの1億8,048万円を投じて…
こちらは宮内庁がPDFで発表していた『令和6年度歳出概算要求書 01 皇室費所管 (皇室費)』の23ページ。施設整備費という項目の、下のほうに「宮内庁病院手術室ほか設備整備」とある。
なんと、宮内庁は180,488,000円という驚きの予算で宮内庁病院の手術室設備を整備するという。
◆厚生労働省が提供している宮内庁病院の情報
ところが、厚生労働省の『医療情報ネット』が提供している宮内庁病院の基本情報をご覧いただきたい。
皇族、宮内庁職員、皇宮警察職員や、そのご家族、紹介者の出産や健康診断などにあたってきた宮内庁病院。一般を対象とした外来診察は行わず病床数は20のみ、急性期・慢性期のどちらにも対応していないとある。
そのせいか、皇族のどなたかに何か病気が発覚すれば、精密検査と治療は東京大学あるいは慶応大学の附属病院に任せてきた。この病院に1億8,000万円もかけて手術室を整備する意味は、どこにあるのだろう。
◆心臓が悪い上皇さまのため?
ただ、心臓を患っておられる上皇さまのために「ハイブリッド型手術室」を設置、という可能性については考えてみた。従来は心臓カテーテル室にあった「心・血管X線撮影装置」を、今どきの高機能医療センターは手術台と同じ部屋に備えるようにしているというのだ。
だが、どうやらこれは該当しないだろう。なぜならその工事費用は最低でも2億円、場合によっては5億円もかかるとのこと。常に過分な予算を組んでいるとみられる宮内庁が、それを1億8千万円と見積もるとは考えにくい。
つまり、ハイブリッド型ではなく一般的なタイプ、かつ最高に贅沢な機能を備えた手術室をイメージしているように思われる。
◆手術などそもそも行っていない宮内庁病院
さらに『医療情報ネット』で宮内庁病院の詳しいデータを確認してみた。
なんとこの病院は、そもそも簡単な日帰り、あるいは1泊2日の手術すら行っていなかった。ここにたいそうな手術室が完成するなら、医療スタッフの大がかりな増員がマストになるが、そんな求人も現時点では行われていないようだ。
◆まとめ:やはり赤坂御用地のあそこが怪しい
何よりも、マスコミから「宮内庁病院に1億8千万円をかけた立派な手術室が整備される予定。これで皇族の方々は、従来のように東大病院に通うことなく、宮内庁病院であらゆる治療を受けることが可能になる。いついつの完成を目指す」といった報道があってもよさそうなものだが、それが皆無というのは不思議だ。
少し前に書いていたが、赤坂御用地の秋篠宮邸分室(旧ご仮寓所)の屋上と2階のベランダには、病院の特殊な空調設備を思わせる室外機が多数設けられている。手術室を求めているのは、宮内庁病院ではなくそのゴカグーショ病院で、大きな音を発する工事は佳子さまのギリシャ旅行中に行われる ― 筆者は今、そんなことを想像している。
(朝比奈ゆかり/エトセトラ)
画像および参考:
・『宮内庁』入札・契約調書 ― 宮内庁病院受変電設備ほか改修工事
・『宮内庁』入札公告(建設工事)
・『宮内庁』令和6年度歳出概算要求書 01 皇室費所管 (皇室費)
・『医療情報ネット』宮内庁病院「基本情報」「診療内容ほか」
・『エトセトラ・ジャパン』ゴカグーショ病院疑惑さらに濃厚に《その1》 佳子さま昨年のペルー旅行中に謎の高圧受変電設備「新設」工事
・『エトセトラ・ジャパン』秋篠宮邸分室(旧ご仮寓所)を「病院」と考える理由 屋上と2階に設置された室外機で検証