インドネシア訪問どころじゃない! 天皇陛下は6月19日、最高の栄誉となる「ガーター勲章」を英王室から授与されるはずだったのでは?

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6月19日、天皇皇后両陛下は英ウィンザー城でガーター勲章を授かるはずだったのでは…?(画像は『Trooping the Colour』のスクリーンショット)
6月19日、天皇皇后両陛下は英ウィンザー城でガーター勲章を授かるはずだったのでは…?(画像は『Trooping the Colour』のスクリーンショット)

こちらで先に「天皇皇后両陛下の6月後半のインドネシア訪問計画は、もしや海外王室2大行事への参加を阻むためでは?」といった内容の記事を執筆した。6月1日にヨルダンで皇太子の結婚式が行われ、さらに英王室主催の競馬の祭典「ロイヤル・アスコット」に20日から招待され、この2つの大きなイベントにまたがって、少し欧州でご静養されるのもよろしいのでは…などと考えていたのだ。

しかしインドネシアに訪問するとなれば、ヨルダンもイギリスも行けなくなってしまうだろう。だが見送らなければならないのは、この2つだけではなかった。世界のロイヤルの情報に精通したTwitterのあるユーザーさんから情報をいただき、慌てて内容を調べてみたところ、英王室では6月19日に「ガーター勲章」の叙勲式が行われるとのこと。これは日本の天皇陛下も渡英が叶えば授与されると考えられている、国際的に見ても最大の栄誉となる勲章だ。



◆ガーター勲章と日本人への授与

「ガーター勲章(正式名:The Order of the Garter)」は、1348年にエドワード3世によって創始された、イングランドの騎士道勲章における最高の勲章。ブルーの勲章の大綬には、中世フランス語の “Honi soit qui mal y pense(悪意を抱く者に災いあれ)” の文字が確認できるが、これは現存最古の騎士団の一員として認められた受章者が意識するべきモットーだそうだ。

故・エリザベス女王のお姿も。2018年6月に行われたガーター勲章の受勲式での1コマ(画像は『HELLO!』のスクリーンショット)
故・エリザベス女王のお姿も。2018年6月に行われたガーター勲章の受勲式での1コマ(画像は『HELLO!』のスクリーンショット)

外国人では原則キリスト教徒の君主や元首が叙勲の対象であったが、非キリスト教徒である日本の天皇たちは、「イギリスと特別な関係にあるため」という理由で授与されてきた。1906年に明治天皇が、1912年に大正天皇が、1929年に昭和天皇が、さらに1998年に平成天皇がガーター勲章を贈られている。

2016年、平成天皇もガーター勲章を受勲された(画像は『産経新聞』のスクリーンショット)
1998年、平成天皇も皇后さまを伴ってガーター勲章を受章された(画像は『産経新聞』のスクリーンショット)

 

 

叙勲式は毎年6月にウィンザー城の聖ジョージ礼拝堂にて行われるとのこと。天皇即位により今上陛下にも贈られることが決まっているというなか、コロナ禍では渡英そのものが難しかった。今年こそは陛下も「新しい騎士」としての宣誓を行い、立派な勲章とともに帰国されるよう大きな期待が集まっていたという。



 

◆スケジュールをおさらい

ヨルダン国王主催:フセイン皇太子の結婚式=6月1日

 

英王室主催:ガーター勲章の叙勲式=6月19日

 

英王室主催:ロイヤル・アスコット=6月20日から5日間

ヨルダン皇太子の結婚式やガーター勲章の受章は、今上陛下にとって非常に重要なイベントだ。宮内庁には、決して「インドネシア訪問のご準備につきお忙しい」「その日はインドネシア訪問中だ」などと言ってほしくない。

なんと4月23日の「聖ジョージの日(St. George’s Day)」に今年の受章者が発表される予定で、その前に両陛下のインドネシア訪問を慌てて組んだとも考えられる。それにしても、なぜ彼らは両陛下からさまざまなチャンスを奪ってしまおうとするのだろう。誰かに「そうするように」とでも命じられているのだろうか。

(朝比奈ゆかり/エトセトラ)



画像および参考:
『HELLO!』Video: what is the royal order of the garter ceremony?

『Wikipedia』ガーター勲章

『Trooping the Colour』The Garter Ceremony

『産経新聞』ガーター勲章 陛下も一員、現存最古の騎士団 関東学院大教授・君塚直隆

『エトセトラ・ジャパン』6月のインドネシア訪問計画、ひょっとして海外王室2大行事への参加を阻むため? 馬アレルギー説はもうたくさん!