【YOUR VOICE】男系男子派の言う「神武天皇のY染色体が2686年継がれてきた」の証明が困難な科学的理由

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※ こちらは【YOUR VOICE】首相まで男系男子限定と 辻田真佐憲著『戦前の正体』には「君徳の結果の万世一系のはずが、その維持で暴政が」とに対し、読者様から寄せられたコメントです。

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高市政権は典範改正で国民の思いを裏切り、罵声を浴びて潰れるに違いない【論破祭り・拡散自由】

「神武天皇のY染色体を受け継いでいることが皇位の正統性である」と高市総理は主張するが、この説には全く根拠がない。これを皇室典範の法的根拠とする事はまともな法治国家がする事ではない。それは宗教的原理主義国家が思想統制を国民に強いるやり方だ。

まず歴史学の観点で、記紀の記述から初代神武天皇の即位を2686年前とする計算があるが、それは縄文後期〜晩期となり歴史学の常識と相容れない。記紀は8世紀に日本国の正統性を隣の大国に示す目的で編纂されたもので、初期の天皇系譜は政治的創作と考えられている。

多くの研究者は、実証的に確認できる天皇は6世紀頃からであるとしている。そもそも、神武天皇陵も皇国史観が確立した明治期に造成して整えたものだ。神武天皇のY染色体はどこにも存在しない。要するに、この説は最初から土台が無いのだ。

科学的観点から見ても「Y染色体説」は成立しない。

第一に、欧州の王族ではDNA調査の例があるが、日本の皇室メンバー及び旧宮家のDNAは調査されていない。したがって、神武天皇との遺伝子的関連を語るどころか、皇位継承の議論にY染色体を持ち出す事自体が議論の体をなしていないエセ科学である。

第二に、Y染色体は突然変異が経代的に生じる。数千年の時を経れば遺伝子配列は変化しており、神武天皇と現在の天皇は同一のY染色体ではない。

第三に、近年の研究ではY染色体とX染色体の間で遺伝子の移動や交差が起きることが知られている。このため、女性のX染色体の中にも父系由来のY染色体の遺伝子が含まれ、逆に男性のY染色体の中にも母系由来のX染色体の遺伝子が含まれる。つまり、父系のY染色体だけが完全体で保存されるという「願望」は成立しない。

第四に、早くもトドメを指しましょう。
この様に不変ではないY染色体なのですが、なんと、なんと、血筋の貴賤も人種すらも関係なく「人類内の相違」は小さく、約0.1%未満(おおよそ0.01〜0.05%程度)とされています。

Y染色体は変化しますが、それでも99.9%以上が誰でも同じ、貴方も私も天皇陛下も神武天皇も、遠い異国の誰かも皆同じ、これが結論。Y染色体説は全く無意味なのだ。

まだまだ続けます!

父系継承自体が「人間の特性」として極めて脆弱です。世界の王族研究でも父系不一致(不倫、夜這い、間男?)が確認されている。数千年にわたり間違い一つない完璧な父系の連続を日本の皇統でのみ「特別に信じる」ことは極めてバランスを欠いている。

天皇の後宮は徳川将軍の大奥ほど厳格管理されていなかった。天皇の過半数が「妾腹」と言う時代が長く続いた宮中で源氏物語はアルアルだったから読者にウケたのだ!

架空の話、父系が繋がっていたとしても皇統から別れて臣籍降下した氏族は数知れず。その子孫は何百万人?何千万人?神武のY染色体には全く希少性がありません。

男系男子派が大好きな「神話」の世界もおかしなことになった。皇祖神天照大神は女神だからY染色体を持たない。いや、高天原の男神達も「神の身ではヒトの染色体は持たない」だろう。

  

天孫降臨(画像は『伊勢神宮』のスクリーンショット)
  

神武天皇のYはどこの誰から来たの?これでは「天皇は神々の子孫」と言う日本神話の根幹が台無しだ。男系男子派は自分達の政治的縄張りを主張するために「Y染色体説」と言うエセ科学を持ち出し日本神話を破壊した。男系男子派の貴方も自分自身が嫌になったのでは?

政治史の観点で見ても男系男子継承は永遠の伝統ではない。現在の制度は、中国儒教の男尊女卑で育った井上毅(肥後藩)により1889年の皇室典範で明文化されたものだ。

それ以前の日本には推古天皇や持統天皇など8方10代の女性天皇が存在した。明治直前の江戸時代にも御二方の女性天皇がおられた。皇位継承は歴史の中で柔軟に運用されてきたとするのが正しい伝統理解である。

また、「政治的Y染色体説」が登場したのは2000年代の皇位継承問題の政治論争からである。これは学術研究から生まれた理論ではなく、政治的縄張りの主張のために作られた「道具」にすぎない。

以上のように、「神武天皇のY染色体説」はあらゆる観点から見て、皇位継承制度の根拠とするには不適切である。皇位の正統性は神話やY染色体ではない。

では、天皇の権威の源泉とはなんだろか?

支配層・権力者の視点では、天皇の初源はさておき日本の歴史の中で最も長く継続した制度である。その時々を柔軟にかつしぶとく「制度として」守られて生き残り、権威、儀礼、文化の中心であり続けた。

しかし国民の視点では、天皇が国民の前に現れたのは実質的に戦後である。特に戦後の象徴行為の蓄積により国民の絶大な承認と敬愛を勝ち取ったのだ。

天皇陛下の御言葉にある「象徴としての在り方」これが天皇の権威の源泉である。畏れ多くも慈悲深い大御心と御研鑽と御覚悟がこれを顕現せしめるのだ。

「神武のY染色体説」は成立しない。当然ながら女性天皇も女系天皇も否定する根拠にならない。全く無意味な言説である。

これを振りかざして、高市総理は「顔も知らぬ旧宮家の男」を呼び戻し国民に敬愛せよと強要する。愛子さまを排除して両陛下の家を断絶させ、旧宮家と秋篠宮家だけの皇室にすると言うのだ。全く馬鹿げている。

誠に残念な事に、高市総理ら男系男系派の主張は古い性差別の因習にしがみつく醜態でしかないのだ。

「天皇と国民の紐帯」はY染色体とは無関係であり、これを昭和天皇の人間宣言では「相互の信頼と敬愛」によるもので、「神話と伝説」によるものではないと断じている。これこそ日本人が全歴史を通じてたどり着いた「象徴天皇」と言う存在の真髄なのだ。

昭和天皇、上皇陛下、今上陛下が国民と共に歩まれた歴史が国民の敬愛と承認を形成したのです。この歩みの続きを体現なさる方の御姿は国民の目にはっきりと見えております。

国民が求める皇室典範の改正は愛子さまの立太子と継承、両陛下と愛子さまの皇統が続くことなのです。

(コメント欄:匿名さんより)

画像引用元:『伊勢神宮』神宮の神話(神宮のなりたち)



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