【UPDATE】F大ロースクール寄付者・MUFGユニオンバンクの「その部門」はフツーの銀行業務じゃない 小室圭さんを獲得するメリットは…?

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貸付けの対象となるのは巨大プロジェクトばかりだ(画像は『MUFJ』のスクリーンショット)
貸付けの対象となるのは巨大プロジェクトばかりだ(画像は『MUFG』のスクリーンショット)

司法試験のペーパーテストにやっと合格した小室圭さんは、(あくまでも順調にいくようなら)来年1月にも弁護士として正式に登録されるという。だが「週刊女性」の11月29日号号に気になることが書かれていた。「現地の法律事務所では日本人を雇うメリットは、ほぼない」というのだ。そこで筆者が思い出したのは…。



圭さんについては、たとえ弁護士として登録されたとしても、事件・事故、集団訴訟、各種紛争や人権擁護などに関わる法廷弁護士ではなく、企業を顧客とする企業法務弁護士としてM&Aなどに関わっていくだろうといわれている。

そこで筆者が思い出したのは、2015年までは名を連ねていなかったのに、フォーダム大ロースクールのスポンサー企業や支援者を示す『Donors and Sponsors』に、珍しく日系としていつしか名を連ねるようになった、三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下MUFG)傘下のMUFGユニオンバンク/プロジェクト・ファイナンス・グループ(MUFG Union Bank ,Project Finance Group)だ。

フォーダム大ロースクールに寄付してきたスポンサーたち 三菱UFJフィナンシャル・グループ傘下のMUFJユニオンバンクの名も(画像は『Fordham University School of Law』のスクリーンショット)
フォーダム大ロースクールに寄付してきたスポンサーたち そこに三菱UFJフィナンシャル・グループ傘下のMUFGユニオンバンクの名が(画像は『Fordham University School of Law』のスクリーンショット)

どの大学でも同様だろうが、学校が主催する奨学金の原資は彼らから寄付されたお金だ。圭さんはフォーダム大ロースクールで3年間フルカバー、返済不要という超お得な「マーティン奨学金」を受け取っていた。ということは、「圭さんの学生生活をMUFGも支えていた」と言っても過言ではないだろう。

 

■普通の銀行業務ではない

MUFGユニオンバンクと聞くと一般的な銀行業務を行っている印象があるが、そこの「プロジェクト・ファイナンス」となるとちょっと性質が異なって来る。企業向けの貸付けを行うコーポレート・ファイナンス部門とは異なり、具体的にはケタ違いの莫大な資金を必要とする巨大プロジェクト事業の貸付けを行う部門だ。

貸付けの対象となるのは巨大プロジェクトばかりだ(画像は『MUFJ』のスクリーンショット)
貸付けの対象となるのは巨大プロジェクトばかりだ(画像は『MUFG』のスクリーンショット)

この部門では、提案されたプロジェクトについて収益性とリスク、資金の回収期間などを慎重に精査したうえで貸付けを検討し、ガス、石油、天然資源、発電事業、廃棄物処理、鉱業や製錬(鉱石を還元して金属を取り出す)事業、それに有料道路、鉄道、空港、港湾のインフラ整備など、さまざまな種類が対象になるそうだ。

 

■MUFGの得意分野は「電力」か

MUFGは特に、世界を脅かす気候変動にも対応できる持続可能な環境・社会の実現を目指し、2021年5月には「MUFGカーボンニュートラル宣言」を行っていた。2030年までに自社グループの温室効果ガス排出量をゼロにし、投資・融資で「脱炭素化」を図りたいとしている。

さらに日本ファシリティ・ソリューション株式会社やNTTアノードエナジー株式会社とサービス契約を締結し、今年9月末には「再生可能エネルギー電力を自ら創り出す」という発想のもと、太陽光発電設備の新設について発表していた。

いずれは風力や地熱なども積極的に導入を進めていくそうだ。

なお、MUFGユニオンバンクのプロジェクト・ファイナンス部は、三菱UFJ銀行・東京本社のソリューション・プロダクツ部と連携。そこで活躍している人々は、社会を発展させる巨大プロジェクトの貸付事業に取り組むにふさわしい、三菱UFJ銀行が誇るファイナンス部門の精鋭たちだ。

 



 

■弁護士も必要。圭さんを獲得するメリットは…?

どのプロジェクトにおいても、土地取得のための不動産関連業務、ライセンス契約、販売・供給の契約のために「渉外弁護士」の存在は欠かせない。それを元皇族の夫が担当するなら、とんでもなく優位に話を進めていくことができるのかも…と思わず勘繰りたくなってしまう。

ただし、開発の舞台が発展途上国になることも多く、クロスボーダー・ファイナンスや国際法はもちろん、あらゆる分野の広い知識を備え、さまざまな質問や相談に答えられるベテランの弁護士が必要になるとのこと。圭さんでは正直ちょっと…という気がしないでもない。

一方のフィナンシャル・アドバイザリー業務では、キャピタルマーケッツ業務や国際M&A取引などで弁護士の出番があるようだ。圭さんが(もしも本当に)弁護士として登録されるのなら、まずはここに雇われるのではないだろうか。

プロジェクト・ファイナンス部門の構成とは…(画像は『MUFJ』のスクリーンショット)
プロジェクト・ファイナンス部門の構成とは…(画像は『MUFJ』のスクリーンショット)

 

■MUFGユニオンバンクに勤める大きなメリット

弁護士事務所のいちアソシエイト弁護士では、住居を自分で探し、費用も支払わなければならない。ところがMUFGユニオンバンクに勤めるなら大きなメリットがある。三菱UFJ銀行の駐在員としてファミリー向けの広い高級物件をあてがってもらえるうえ、ビザの申請、更新もさっとやってもらえる。

ちなみにそのオフィスがあるのは、マンハッタンのタイムズスクエアやNY近代美術館からもすぐのところにある、超立派な高層ビルの「三菱UFJ銀行 ニューヨーク支店」だ。どこかに新しく暮らすにせよ、通勤にもかなり便利であろう。

MUFJ Union Bankのニューヨーク支店に属するプロジェクト・ファイナンス部門(画像は『MUFJ America』のスクリーンショット)
ニューヨークのMUFJ Union Bankに属するプロジェクト・ファイナンス部門(画像は『MUFJ America』のスクリーンショット)

 

■まとめ

職種が弁護士ならヤル気も出るということか、圭さんはこれからバリバリと仕事をこなすだろうと期待する人も当然いる。彼はそれを裏切らないためにも、また日本のトップ大学を卒業して「身の丈に合った」仕事に就いた、きわめて優秀な行員たちにシッカリと付いていくためにも、どうか寝る時間も夫婦でのゲームの時間も惜しんで、ますます勉強を続けていってほしいものだ。

 

■最新情報【UPDATE】

三菱UFJフィナンシャル・グループは2021年9月21日、「MUFGの米国子会社である米州MUFGホールディングスコーポレーションを通じて、保有するMUFG Union Bank, N.A.の全株式をU.S.Bancorpに譲渡することで合意した」と公表していた。本株式譲渡は当初、2022年1月~6月の実行を予定していが、関係当局からの許認可取得プロセスの継続により実行の予定を変更し、現時点では「2022年12月1日」になると案内されている。

MUFG Union BankのHPを見ると、プロジェクト・ファイナンス部門のオフィスは、いまだに三菱UFJ銀行のニューヨーク支店にある。これが12月1日以降はどうなるのか。そして何より、三菱UFJ銀行・東京本社のソリューション・プロダクツ部との連携はどうなるのか。これが絶たれるようであれば、圭さんがMUFGユニオンバンク・プロジェクト・ファイナンス部門で渉外弁護士となって働くという道は、閉ざされたと考えることも可能だ。まだまだ注目してみたいと思う。(追記:2022年11月20日)

参考:
『株式会社三菱 UFJ フィナンシャル・グループ』MUFG Union Bank 株式の譲渡契約締結および U.S. Bancorp 株式の取得について

『株式会社三菱 UFJ フィナンシャル・グループ』MUFG Union Bank 株式の譲渡の実行予定日について

(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

※ UFJとUFGが数ヶ所誤っておりました。訂正するとともに、深くお詫び申し上げます。

 



画像および参考:
『週刊女性』 小室圭さん、弁護士デビューしても「日本人を雇うメリットは、ほぼない」熾烈な争い!夫のために奮闘する眞子さんが目指す「家賃100万円」の憧れエリア

『Fordham University School of Law』Donors and Sponsors

『PR TIMES』【三菱UFJ銀行】MUFGが「生グリーン電力」を創り出す!?~太陽光発電設備を新設し、再生可能エネルギー電力を創出~

『MUFG』 MUFGカーボンニュートラル宣言