中曽根弘文氏 、皇統を継ぐために「男の子を産まなければ」を「お子様を」に訂正 では今上陛下のお次は皇女・敬宮さまでよいはず
先月28日、天皇、皇后両陛下の皇女・敬宮愛子さまによる皇位継承について「あり得ない」とし、もしも天皇になるなら「結婚する人もいない」、「男子を産まなければというプレッシャー」などと発言した自民党の中曽根弘文・憲法改正実現本部長。
共同通信の記事を掲載したヤフーニュースはコメント欄が大炎上し、現時点でその数は6,000件を突破。弊ブログでも【YOUR VOICE】で読者の皆さまからご意見を募ってみたところ、大変多くのお声が寄せられた。
■【国会に届けよう、みんなの声】その11:「愛子さまが天皇になったら結婚する人いない。男子を産まないと」自民・中曾根弘文氏の発言に
その翌日、中曽根氏は党本部で記者団を相手に「言葉選びがよくなかった」などと釈明した。
語られた全文が公開されているので、そちらをご紹介しつつ、筆者が感じたことを綴ってみたいと思う。
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【記者】愛子さまの皇位継承について「あり得ない」という発言、そして「愛子さまは天皇になったら結婚する人もいない」という発言、「男子を産まないといけないというプレッシャーがある」という発言について、それぞれ事実か。
【中曽根氏】言葉が適切でなかった点もあった。そういうふうにまず反省しています。
最初、愛子さまの天皇はあり得ないというようなお話ですけども、これはまず現在の皇室典範では皇位は皇統に属する男系男子と決まっているわけですよね。そして有識者会議でも悠仁親王までの皇位継承の流れをゆるがせにしてはならないと決まっているわけでありますし、決まっているんじゃない、取りまとめがありました。
それを受けて国会では皇族確保に関する議論において同様の基本的な考えを前提として議論が行われてきました。この2点があるわけですね。それに加えまして、愛子さまが天皇になられるというようなことは今の皇室典範や国会の議論においても可能性はないと。皇室典範を根本的に変えれば別ですけれども、今の状況では天皇陛下になるということはないということを申し上げたんですね。
さらに令和2(2020)年11月8日に立皇嗣宣明の儀がありました。ここにおいて天皇陛下はこういうふうにおっしゃっています。
本日ここに立皇嗣宣明の儀を行い、皇室典範の定めるところにより文仁親王が皇嗣であることを広く内外に説明しますと、天皇陛下がこういうふうにおっしゃっているということで、こういうようなことから愛子さまの天皇というのはあり得ないと。あり得ないという言葉はよくなかったと思いますが、そういうことを発言しました。
それから結婚する人がいないということでしたっけね。
これは美智子上皇后さま、それから雅子皇后さまも時の皇太子殿下とご結婚されたわけでありますけれども、現在これだけマスコミとか世間で「愛子さま、愛子さま」ということで期待が高いですし、マスコミなどから注目されている。こういう状況から見ますと、ご結婚もなかなか難しくなっていくんじゃないかなと。
そういうふうに個人的な感想というか、心配というかそういう気持ちを持ちましたので、そういうことを述べたんですが、もちろん愛子さまの幸せな人生っていうのは私自身もちろん当然願っているところであります。
あとは男の子、これもですね、愛子さまは天皇になられるということは皇室典範を根本から変更して長子が皇位を継ぐという形などに変えることになると思います。
愛子さまでということであればですね、そうなれば愛子さまには、皇統を継ぐためにお子さまをもうけなければならないという大きな精神的重圧ですか、そういうものが生じるんじゃないかと。
非常にそういう点じゃお気の毒というか、今からそういう天皇陛下にもなられていないんですね。ただそういう仮にですよ、今ないわけですけど、仮にそういうような状況になった時にはお気の毒だなという気持ちで申し上げた。
ただお子さまと言うべきところを男性のお子さんと言い間違えてしまった。ここはちょっと訂正したいと思います。ということでありますんで、もうちょっと言葉を適切に選べば良かったなと。そういうふうに思っております。
【記者】悠仁さまや今後養子に入られるといういわゆる男系男子の方に比べても、愛子さまの方がご結婚は難しいという考えか。
【中曽根氏】いやいや、今申し上げた通り、これだけ世間で注目され、ご結婚というのは一般の結婚のようにはなかなかいかないでしょうという意味で申し上げたので、誰がとかそういうことじゃありません。
【記者】お子さまを産むプレッシャーという発言については。
【中曽根氏】プレッシャーというより、皇統を継ぐということになれば、お子さまは生まれないと断絶してしまうということですから、それはどなたもお分かりだと思います。
そういうことを考えると、お気持ちがなかなか大変なんじゃないかなということを申し上げたんです。すみません、行かなきゃならないです。いいですか。
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いやはや…元の発言もだが、釈明においても、なんともツッコミどころが満載である。
◆2021年の有識者会議、「真実」を伝えるべき
有識者会議でも悠仁親王までの皇位継承の流れをゆるがせにしてはならないと決まっているわけでありますし、決まっているんじゃない、取りまとめがありました。
もう何度でも書かせていただきたい。2021年の有識者会議のことをおっしゃっているのだろうが、そこではヒアリング協力者21名のうち12名が、異口同音に「女性天皇に賛成」あるいは「女性天皇容認について議論をする時にきている」と述べていた。
それに基づき、有識者による会議でも「女性天皇についての議論も…」などと発言があると、座長がピシャッと遮っていたという事実を正しく伝えるべきではないだろうか。
もしもご興味をお持ちいただけたなら、是非こちらの過去記事でそのあたりを確認してみていただきたいと思う。
■高市首相は「悠仁さままではゆるがせにするな」の“真実”をご存じない 有識者会議ヒアリング大半が女性天皇を検討するべき時だと
◆「立皇嗣の礼」など前代未聞
さらに令和2(2020)年11月8日に立皇嗣宣明の儀がありました。ここにおいて天皇陛下はこういうふうにおっしゃっています。本日ここに立皇嗣宣明の儀を行い、皇室典範の定めるところにより文仁親王が皇嗣であることを広く内外に説明しますと、
どなたかの命令でもあったのか、かつて存在しなかった「立皇嗣の礼」なる儀式を執り行うことが、いきなり決まったようだが…?

皇嗣とは、あくまでも皇位継承順位が暫定1位ですよ、という意味。将来の天皇ご即位が確定している皇太子はいまだ空位である。
◆愛子さまへの期待が高いと何か不都合なことでも…?
それから結婚する人がいないということでしたっけね。これは美智子上皇后さま、それから雅子皇后さまも時の皇太子殿下とご結婚されたわけでありますけれども、現在これだけマスコミとか世間で「愛子さま、愛子さま」ということで期待が高いですし、マスコミなどから注目されている。
前半と後半の文章、これらはどうつながるのだろう。しかも後半の「愛子さま、愛子さまと期待が高い」ことは、ご結婚そのものが日本中の祝福と歓喜につながるだろう。何かご不満や不都合なことでもあるのだろうか。
こういう状況から見ますと、ご結婚もなかなか難しくなっていくんじゃないかなと。そういうふうに個人的な感想というか、心配というかそういう気持ちを持ちました
まったくもって余計なお世話、要らぬ心配である。
ご結婚相手などいない=結婚ハラスメント(マリッジ・ハラスメント)
結婚のプレッシャーをかける、結婚しない女性を批判する、結婚相手の悪口を言うなどは、話し手の価値観の押し付けであり、そういう人はセクハラおよびマタハラ発言も平気で放つのだろう。
日本全国、ある程度の規模の職場においては、管理監督者向けの「ハラスメント防止研修会」などがとっくに実施されているが、自民党ではどうなのだろう。憲法改正実現本部長の中曾根氏がこんな感じでは、やったけれど効果がなかった、ということだろうか。
ところで、例えば、この中曽根氏に超人気タレントとして活躍する20代前半の美人な孫娘がいると仮定したとき、「悪い虫がつかないだろうか。モテすぎて心配だ」ということはあっても、結婚は難しそうだ、結婚相手はいないだろう、などと考えるものだろうか。
◆「愛子さまの幸せな人生を願っている」と
もちろん愛子さまの幸せな人生っていうのは私自身もちろん当然願っているところであります。
もしも本当にそう願うなら、6月28日の問題発言がそもそもなかったのでは…?
政治や皇室の話題に強い関心を持っている国民には、中曾根氏が単に「言葉選びに失敗しただけ」なのか、それとも「つい出てしまった本心」なのか、それくらいちゃんと見抜いている。
こうして、後付けで「敬宮さまを心配し、お幸せになられるよう祈っている」と言うのであれば、天皇皇后両陛下や敬宮さまの思い、お考えなどをきちんと聞き取り、まっすぐに受け止める、そこから議論を再スタートしていただきたいものである。
ご家族や家系に関する話は政治的発言にはならないはずだ。
◆お気の毒だと思うなら法改正を
あとは男の子、これもですね、愛子さまは天皇になられるということは皇室典範を根本から変更して長子が皇位を継ぐという形などに変えることになると思います。
愛子さまでということであればですね、そうなれば愛子さまには、皇統を継ぐためにお子さまをもうけなければならないという大きな精神的重圧ですか、そういうものが生じるんじゃないかと。非常にそういう点じゃお気の毒というか、
世論の9割が愛子さま支持で、「養子らに敬愛の念を抱くことは無理」と批判されている以上、おっしゃるとおり皇室典範を改正して、百数十年前の明治時代に加わっただけの「男系男子限定」の条件を取り払い、「長子が皇位を継ぐ」としていただければよいのだ。
それだけで、中曽根氏が “プレッシャー” “精神的重圧”などと心配する状況を、さっと解決できるはずだ。
◆「男の子」は間違いだった
ただお子さまと言うべきところを男性のお子さんと言い間違えてしまった。ここはちょっと訂正したいと思います。
おお、訂正したいとまでおっしゃった中曾根氏。なんと、誤っていたのは「産まなければならない」の部分ではなく、「男のお子さん」という部分だそうだ。
憲法で天皇は世襲と決められているにもかかわらず、「男の子だから」という理由ひとつで、政府は傍系の甥っ子に皇統を移そうとしている。だが中曽根氏は、皇位継承者として天皇家に「男の子を」と求めるような発想自体、間違いだと気づいたもようだ。
これは安心。もう、今すぐにでも今上両陛下や秋篠宮夫妻のお子様に関して、「男だから」「女だから」といった性差別を撤廃する運動を党内で起こしていただきたいと思う。
◆悠仁さまの妃候補だって
【記者】悠仁さまや今後養子に入られるといういわゆる男系男子の方に比べても、愛子さまの方がご結婚は難しいという考えか。
【中曽根氏】いやいや、今申し上げた通り、これだけ世間で注目され、ご結婚というのは一般の結婚のようにはなかなかいかないでしょうという意味で申し上げた
注目されている、お相手探しは難航しそう、というなら悠仁さまも同様で、妃候補とロックオンされた女性だって同じお気持ちであろう。7代遡ったご親族までの強力な身元調査があるだろうし、五体満足、健康なお子様を産まなければ、母体のほうが非難されるかもしれないのだ。
それに、悠仁さまと同世代の女の子たちは、悠仁さまより愛子さまが支持されていることを知っているだろう。馬車での華やかなパレードが準備されたらのに、沿道に立っているのは近くの官公庁から駆り出された公務員や外国人観光客ばかりで、日の丸の小旗も元気よく揺れていない ― そんな悲しい経験をしたら、深く傷ついてしまうような気がする。
◆皇統を継ぐなら「お子さま」を生まないと、と
皇統を継ぐということになれば、お子さまは生まれないと断絶してしまうということですから、それはどなたもお分かりだと思います。そういうことを考えると、お気持ちがなかなか大変なんじゃないかなということを申し上げたんです。すみません、行かなきゃならないです。いいですか?
もう「男の子」と言えなくなった中曾根氏は、ここでも皇統を継ぐなら「お子さま」をお生みにならなければ…と話している。言い換えれば、男女に関係なく「お子さま」がいらっしゃれば皇統を継ぐことができる、となるだろう(なんというグレート・ジョブ!)。
とはいえ、これだって立派なハラスメントである。
結婚したら子供を産まなければ…は、セクシャルおよびマタニティー・ハラスメント。コウノトリが不機嫌で、あるいは遺伝性の病気があり敢えて子供は作らないなど、理由は様々であろうが、夫婦二人で仲良く暮らしているカップルは大勢いる。
中曽根氏はこれを機に、若くて行動力があり、現代の常識を備えた勉強熱心な方々に議席を譲っていただけないだろうかと真剣に思う。
(朝比奈ゆかり/エトセトラ)
画像および参考:
・『朝日新聞』愛子さま皇位継承「あり得ない」発言 自民・中曽根氏の釈明全文 2026年6月29日
・【国会に届けよう、みんなの声】その11:「愛子さまが天皇になったら結婚する人いない。男子を産まないと」自民・中曾根弘文氏の発言に