【YOUR VOICE】悠仁親王殿下  ― 9月に17歳となる君へ ―

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まず初めに、呼びかけ文の体裁を取るため文中では「君」と表記することをご容赦ください。

君はホントは何をやりたいの。勉強したいの?遊びたいの? 好きな女の子とデートしたいの? 大学進学を考えているの? ・・・多感な思春期の高校生ですから悩みながらも夢や希望にあふれていることでしょう。

皇室に生まれたから名前に敬称をつけて呼ばれるわけではないですね。天皇は国民統合の象徴であり、皇族方はその天皇を支える方々であり、だからこそ敬われる存在になっています。日頃のお振舞いや発するお言葉に尊崇の念を抱くのです。

「17さいのうた」(ユイカ)では、もうすぐ未熟な大人になる私と歌われています。17歳はすでに自分の意志で生き方を模索して行動できるはず、たとえ未熟であっても。

今、君に呼びかけたい。あの「小笠原諸島を訪ねて」の佳作入賞は取り下げてください。

君はコミュニケーションが得意とは思えません。多分、静かに独り打ち込むタイプかもしれない。だからこそ将来、研究者を目指すのであれば、あの剽窃作文は自ら取り下げてください。

今までの文化祭出品作品の数々は、大人の手が入っていることはみんな承知しています。それも君に罪はない。「指摘に感謝」の発言も君が言ったとは誰も思っていません。だからこそ今、自らの言葉で作品を取り下げ、引用した原著者へのリスペクトもすべきだと思います。

発覚した当時は子どもでしたが、今は未熟な大人として行動してください。世界に発信された君の不名誉を自らの言葉で挽回してください。稚拙でも今だから言える心からの思いを吐露してください。周りに迷惑をかけることなど大したことではありません。周りの大人が悪いのです。

何度読んでも、独創性があり読ませる箇所はあの「三つのW」です。私にもわかります。うまい表現に出合ったとき、感嘆と共にこの表現は自分のものにしたいと思います。まずは引用の『』で表記し、いつかこれを超える文章力を持ちたいものだと。

剽窃作文で指摘に感謝する君が、鹿児島の総合文化際に来賓で行く滑稽さがわかるでしょう。これも君に罪はない。多分父君と航空機も分けるでしょうから、母君と座席を並べていくことは思春期の君には耐えがたいことでしょう。

君は窮屈な立場かもしれないけれど恵まれています。福井県勝山市の赤トンボ調査をしている子どもたちや、椎葉村で焼き畑学習を続けている尾向小学校の児童とも交流しましたね。彼らの頑張りを目の当たりにしましたね。私も彼らの行動はすばらしいと思います。一生懸命で尊いです。汗にまみれ土にまみれ、今、目の前にある課題に体当たりでチャレンジしています。これで東大に行くんだーなんて微塵も思っていないでしょう。

そう言えば君の頑張っている姿は見たことがありません。ご優秀伝説の数々の作品群は知っていますが、一般国民に熱い思いを伝えてもらったことはありません。文章でも映像でも感動を伝えてもらったことはありません。国民もれっきとした生身の人間です。わかるのです。勝山や椎葉の子どもたちの笑顔にこそ頑張ってと、エールを送りたいのです。

君にもエールを送ることが出来ればと思っている国民も多いことでしょう。もはや親のせいだけではなく未熟な大人としての本人の責任でもあるわけです。皇統云々はさて置き、まずは人として全うに生きている姿を見せてください。

日本学生科学賞や日本自然保護大賞など、大きな賞の入賞を狙っているという話も聞こえます。それもよく考えてください。多くの国民は研究のための書籍や機材を買う資金も十分ではありません。副賞賞金は大きな支援となるのです。金銭的に不自由のない君が国民に分け入って賞に応募することははやめてください。

作文の取り下げを発言すれば、君の学友たちも君に対する見方が変わるでしょう。一時の恥かもしれませんが、君が生涯、人として信頼に足りうる人物だと認められれば、そんな喜ばしいことはないでしょう。未熟な大人から立派な大人に成長してほしい。みんな見ています。
  
(関西在住:教育従事者T.Hさんより)



 

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