驚きのメールがYさんインタビュー記事に 「トンボ論文責任著者の人物紹介に仰天。トンボを愛していると言える?」
先日、光栄にも日本トンボ学会会員のYさんという方にインタビューをさせていただき、『未来を託せる本物のヤゴ博士くんを失った日本トンボ学会の悲しみと喪失感 会員さんが改めてトンボ相論文捏造問題を語る』という記事にした。
すると、匿名を希望される読者さまから「少し気になったところがあります。Yさんのトンボを愛する純粋な気持ち、優しさとは真逆のお話ですが…」というメールを頂戴した。
◆読者様が気になった部分とは
それは、記事中のこの部分であった。
Yさん: オツネントンボ(越年蜻蛉)の写真No.19の捏造も話題になりましたが、そういうのをトンボ学会がスルーしたのは、多分そこが赤坂御用地だったからでしょう。
科博の研究者やスタッフがなぜそんなことを!と怒る方もいらっしゃるようですが、宮内庁に雇われ、普段から悠仁君の画像を加工する作業をやっている人たちが、あの論文の画像にも関与しているのではないでしょうか。
トンボを愛している人なら、良心を痛めずにあんな安っぽい捏造なんて出来るはずがないですから。
読者さまは、この最後の「トンボを愛している人」という部分がひっかかったという。トンボをはじめ昆虫がお好きだといい、有名な学者さんのウェブサイトやブログをチェックしたり昆虫展に出掛けたりされるなか、1年ほど前に、あることでショックを受けてしまったそうだ。
◆何にショックを受けたのか
東京・上野の国立科学博物館が昨年の7月から10月まで催した『特別展「昆虫 MANIAC」』は、秋になると読者様がお住まいの地方都市でも開催されたといい、もちろん出掛けたそうだ。そして図録を購入したところ、研究者さんたちのプロフィールが紹介されていた。
悠仁さまのトンボ論文の責任著者となった研究主幹の清拓哉さんのプロフィールももちろんあり、しかし読んでみて非常にガッカリしたという。「チョウやガが大嫌い。見たくもない」「写真を撮っている人を見ると不思議で仕方がない」などとあったからだ。
そういった文章をヒントにネットで検索すると、Xや匿名掲示板などでこの清さんのプロフィールを話題にする人がいたことがわかった。
科博の大きな使命に、子供たちの生き物への愛情、学習意欲、知識などがさらに深まるよう導いてあげることがあると思うが、昆虫ファンの気持ちなどお構いなし、夢をぶち壊すようなことを書いてどうするのだろう。
トンボ研究者さんによる「吉丁虫色の日々」ブログの2024年08月08日付の記事『科博の特別展「昆虫 MANIAC」で昆虫のマニアックな世界に浸ってきました』でも取り上げておられたことがわかり、そちらから画像をお借りしてみた。

生物学を学んでこられた優秀な学生さん・研究者さんにとって、夢のような就職先であろう科博に勤務し、研究主幹となった清さん。
このとき、すでにトンボ論文の責任著者として有名になっておられたため、科博としても注目が集まることを予想し、この内容で大丈夫だろうかと戸惑われたのではないだろうか。
◆清さんが科博に入られたタイミング
多くの人が、秋篠宮さまが「息子の論文制作を誰か手伝って」と科博に相談し、そこで清さんという大変優れたトンボ研究者を紹介された、などと想像していらっしゃると思うが、読者様から教わった今回のお話から、筆者は清氏の異例の出世が気になってしまった。
勝手ながら筆者はこんなことを妄想している。悠仁さまの幼児期に、どなたかが秋篠宮さまに清さんを紹介し、秋篠宮さまも気に入ったため、悠仁さまが高校生になったらトンボ論文を発表できるよう、清さんに手伝ってもらうと非常に早くから決まっていたのではないか、と。
実際に、悠仁さまにそんな才覚や積極的な姿勢がおありだった?と今なお信じられないが、トンボ論文関連の報道のひとつに「悠仁さまは6歳からパソコンにどんどんトンボのデータを保存していった」がある。
一方、清さんが動物研究部の研究員さんとして科博に入ったのは、2011年4月とのこと。トンボ好きの悠仁さまに指導する立場となり、そのパソコンにどんどんデータを送って差し上げた…? などとついつい勘繰ってしまう。
まず、過去に発表された論文を『researchmap』から追ってみると、清さんが長く研究していらっしゃった昆虫は、トンボよりハチではないかと思えてくる。
だが、科博に入られてからはトンボ学者としての快進撃がすごい。皇居の生物相調査ではベテランに混じってトンボ調査を行い、世界トンボ協会(Worldwide Dragonfly Association)日本支部の事務局長さんに抜擢され、ご存じの通り『赤坂御用地のトンボ相』論文では責任著者として秋篠宮家に貢献した。
ハチではなく、なぜトンボなのか。
秋篠宮家は清さんを気に入り、長年にわたり昵懇の仲といわれてきた科博の林良博氏(前館長)に「彼をトンボ学者としても有名にしてほしい」などと頼んだのではないかと疑いたくなってしまう。
◆どなたが清さんを秋篠宮家に紹介?
では、どなたが秋篠宮さまに清さんを紹介したのだろう。
筆者が真っ先に思い浮かべたのは、玉川大学の小野正人教授である。悠仁さまの「これ…シカクイ…」が話題になった、あの玉川大 “視察” や、京都の国際昆虫学会議ICE2024で、悠仁さまのお世話をしっかりと果たしておられた小野教授は、スズメバチ類、マルハナバチ類、ミツバチ類の生態系研究における権威だそうだ。
だが読者さまは、「日本のトンボ生態学をリードしてきたおひとり、椿 宜高(つばき よしたか)先生という線も考えらえます」とのこと。京都大学名誉教授の椿氏は、2006年から京都大学生態学研究センターに赴任し、2009年にそこのトップに。清さんもこの年に同センターに入られ、2年後に科博に転勤された。
いずれにせよ、子供から大人まで本当に多くの人たちに夢を与えてきた科博に勤めながら、清さんは意外にもいきものに冷たい言葉をつづる方だということがわかり、これはさすがに筆者もショックを受けた。
Yさんのように本当にトンボを愛してやまない、ヤゴの知識も豊富な研究者さんがおそばについて、悠仁さまに「自由な発想を楽しんで」と言ってくださったなら、『赤坂御用地のトンボ相』論文ももっと個性が光る違うものになっていたように思う。
◆科博チャンネルの最新動画が面白い!
読者さまからは最後に、「数日前にアップされた科博チャンネルの最新動画が面白いですよ!」と教えられた。
■『YouTube』国立科学博物館 筑波地区バックヤードツアー「昆虫標本室」 【国立科学博物館公式】かはくチャンネル
動画の案内役は、動物研究部・研究主幹の神保宇嗣先生と、陸生無脊椎動物研究グループ長の野村周平先生。野村先生のご専門は昆虫学で、日本トンボ学会の副会長さんでもいらっしゃるようだ。
「子どもたちに人気の高い昆虫の標本をいっぱい紹介してくれています。そして神保先生が専門としているチョウやガもキレイです」と読者さま。同僚が熱心に研究している対象を、何の遠慮もなく “大嫌い” と堂々と言ってのける清さん。では、悠仁さまのことはどんな風におっしゃっていたのか、それも気になってしまった。
最後に、科博の本当の魅力をこちらの動画で存分に楽しんでください!
(朝比奈ゆかり/エトセトラ)
画像および参考:
・『エトセトラ・ジャパン』未来を託せる本物のヤゴ博士くんを失った日本トンボ学会の悲しみと喪失感 会員さんが改めてトンボ相論文捏造問題を語る
・『researchmap』清 拓哉