解除前のイエローストーン国立公園に女が不正侵入 高温泉に転落もパークレンジャーおらず

年間400万人もの観光客が訪れている、人気のイエローストーン国立公園(米国ワイオミング州ほか)。新型コロナウイルスの蔓延につき長いこと臨時休園が続いていたが、今月18日から段階的な営業再開となるという。それを聞いた一人の女が…。
ロックダウンにより3月24日から休園が続いていたイエローストーン国立公園が、いよいよ再開することになった。しかし、その日を待てず不正に侵入した女。彼女には恐ろしいバチが当たってしまったようだ。
イエローストーン国立公園の売り物である、オールド・フェイスフル・ガイザー(The Old Faithful Geyser)。観光客は、時おり天に向かって激しく吹き上げる泉を少し離れたところから眺め、ド迫力の音や水煙を堪能するのが普通だ。
そこで、身勝手にも侵入禁止エリアにぐいぐいと踏み込んだその女。目的は写真の撮影だったが、モンタナ州ミズーラのNBC 系メディア『KECI-TV』によれば、彼女は足元を滑らせて転げ落ち、高温の泉に体を浸けて大やけどを負ったという。
残念ながら「臨時休業中」につき、助けてくれるパークレンジャーはいない。彼女は自力で80キロメートルも車を運転し、ついにヘリコプターでアイダホ州東部の病院に搬送された。その後の容体などはまだ明らかにされていない。
オールド・フェイスフル・ガイザーと並び人気のファウンテン・ペイント・ポット(Fountain Paint Pot)。ここで観光客は細いボードウォークを歩きながら、点在する美しい青色をした最大90度もある高温泉を間近で見学する。

灰色の泥でできた地面のところどころに、コポコポと音を立てながら開く穴。蒸気が噴き出す様子はひたすら不気味だ。そして、美しい泉はまさに地獄の所有物。落ちた人の体はあっという間に溶けて無くなると言われている。
(朝比奈ゆかり/エトセトラ)