<世界旅紀行>『アフリカ』その6 野鳥や人気の四肢動物@クルーガー国立公園サビサンド私営動物保護区

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4月に出かけたアフリカ旅行。長年の憧れだった南ア・クルーガー国立公園でのゲームサファリを体験しました。4泊もしたのは、どうしてもビッグファイブすべてと遭遇したかったから。そして、料金が高いけれど私営動物保護区での滞在を選んだ理由はというと…!?
クルーガー国立公園に出かける場合、まずは滞在先を決めることになります。筆者が高い料金を支払ってでも私営動物保護区にした理由は、何といっても動物との近さです。クルーガーに限らずですが、国立公園では車(つまり人も)は車道以外を走ることは許されません。ところが私営動物保護区では、ジープがブッシュや川辺に侵入してもよいので、動物たちに最大で2メートルほどまで近寄ることができます。スリル満点でした。
アフリカのサファリにおける「ビッグファイブ」とは、ライオン、ゾウ、サイ、バッファロー、ヒョウのことです。そして大人気の動物はキリンとシマウマ。アンテロープ類もオスは見事なツノで人気です。今回は、サビサンド私営動物保護区で出会えたビッグファイブ“以外”の人気の高い野生動物、美しい野鳥たちについてご紹介します。
<四肢動物>

筆者が乗っているジープを運転しながらガイドしてくれたのは、「サファリ・ニンジャ(Safari Ninja)」の異名をとる凄腕ガイドのジャック(Jacques)さん。瞬きもせず運転していました。

ジャックさんは突然ジープを止めて「あそこに~~がいるよ!見えるかい?」と教えてくれます。こちらもワクワクしながら常にキョロキョロしているのですが、ジャックさんのイーグルアイには誰も敵いません。「それなりに目は疲れるよ」と言っていました。

死闘の末に倒れたれたオスのインパラが、ツノを使ってズルズルと引きずられていきました。食べられてしまうことでしょう。「動物の世界はどこも同じ。オスの喧嘩の原因はいつだってメスをめぐって起きるのさ」とジャックさんは言っていました。
ヌーの大群に出会い、感動です。その色合いが妙に気に入ってしまいました。サイより暗く、でも艶やかなのです。



所々に落ちている大小の糞。色や量でどの動物のものかはすぐにわかるそうですが、大事なのは乾き具合だとか。臭いの強さやツヤで新しいものか古いものかを嗅ぎ分け、新しい場合はどのあたりにいるかを推測するそうです。

ご存じハイエナ。この動物がウロウロしているということは…!?

インパラといえばジャンプです。インパラの群れには20回ほど遭遇しましたが、強烈なハイジャンプをするインパラを見たのはたったの2回。あれを見るチャンスはそうそうないようです。


動物の世界においてオスはやはり見かけで勝負。シマウマの場合は立派なたてがみで勝負するわけです。

たてがみが目立たない四肢動物のオスはツノで勝負です。クードゥの場合はこうなります。


「キリンはサファリにおいて一番の人気者だよ」とジャックさんが言っていました。本当に美しいのです。大柄なのになかなか出会えない。それだけに見つけた時は感動します。

このキリンの首に大きな傷があるのがわかりますか? 木の枝か何かでできてしまったのでしょうか。

ジャックさんに動物たちの怪我と治療について尋ねたところ、「彼らが野生活動のなかで怪我したとしたら、たとえ深刻なものであっても人間はタッチしない。ただし、誤って車ではねてしまった場合などは責任をもって治療するよ」と言っていました。

シマウマの骨を発見です。

弱肉強食の野生動物の世界では怪我をしたら終わりなのでしょうね。

<美しい野鳥たち>
ムクドリ科の美しい青い鳥、Greater Blue-eared Starlingです。和名はおそらくセイキムクドリだと思います。これが、日本でいえば雀のようなフツーさで飛んでいるのです。


そして飛び立つと、静かにしなければならないというのに「おお~~っ!」と歓声があがります。Greater Blue-eared Starlingはそれほどまでに美しい鳥でした。

ミナミキバシコサイチョウ(Southern yellow-billed hornbill)です。ちょっとコミカルな体型ですね。

この黒いボディに真っ赤な顔。見かけ通りミナミジサイチョウ(Southern Ground Hornbill)は何でも食べる獰猛さで「最強の鳥」だそうです。

コウノトリの一種、クラハシコウ(Saddle-billed Stork)です。「この鳥をみかけたら幸せになれる」とかなんとか、ジャックさんが言っていたような記憶が…。

こちらもカラフルなボディでとても美しい鳥。ライラック・ニシブッポウソウ( Lilac-breasted Roller)です。右上と左下に2羽いるのがわかりますか?


こういう美しい生き物たちがたくさん棲んでいる地球。人間なんてそのなかの霊長類の一種でしかなく、たまたま脳が発達してしまっただけです。アフリカに来てみて、私たち人間のエゴで地球環境をこれ以上悪化させてはならないと強く実感しました。
次回こそ、ゲームサファリの醍醐味ともいうべき巨大なビッグファイブとの遭遇についてお伝えいたします。どうぞお楽しみに!
<世界旅紀行>『アフリカ』その1と2で「ヴィクトリアの滝」、その3で南ア・ケープタウンのテーブルマウンテン、その4でケープタウン半島めぐり、その5でクルーガー国立公園内サビサンド私営動物保護区のタイドン・ブッシュ・キャンプについてお伝えしています。是非ともあわせてお読みください!
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(朝比奈ゆかり/エトセトラ)
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