中国のIT企業がテレワーク社員に配布したクッション 監視用デバイスが仕込まれていた

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「健康管理のクッション」と言いながら、実は…?(画像はイメージです)
「健康管理のクッション」と言いながら、実は…?(画像はイメージです)

トイレにスマホを持って入り、異様に長居している者をあぶりだそうと躍起になる国ゆえ、「テレワークで怠けている者は許さない」という発想も、いかにもありそうな話ではないだろうか。自宅のイスに重ねて使うよう勧められたクッションが、実は…?



中国・浙江省にあるHeboTechnologyというIT企業が、テレワークを推進するにあたって社員に配布した「呼吸数、心拍数、猫背にならないよう姿勢などもチェックする」とうたわれたスマートシート・クッション。これがソーシャルメディアで大変な炎上を見せている。

外出自粛で運動不足になりがちな生活の中でも、健康維持のために役立ててほしいとして、会社からの「ギフト」として配布されたそのクッション。ところが、実は内部にとんでもないデバイスが仕込まれており、使用した10名ほどの社員は、真剣に仕事をしていたか否かを数ヶ月間にわたり監視されていたようだ。

シートの秘密に気付いたのは、王さんという社員だった。人事部のマネージャーから「昨日の午前10時から30分間、デスクにいなかったのではないですか? 理由は? 場合によってはボーナスをカットしますよ」と声をかけられたという。

そこで「会社にデータを送っているとしたら、このクッションしか考えられない」とピンときた王さん。健康のためなどと言いながら、実はテレワーク中の社員の私生活をすべて把握していた可能性があり、会社に対し激しい苛立ちを覚えたという。



王さんの怒りの投稿はソーシャルメディアでさっそく話題に。「卑怯、最低」「プライバシーの侵害」「こんな腹立たしいギフトもない」といったコメントが続出。HeboTechnology社は大きな批判にさらされた。

この件で、同社の広報担当者は「自宅で使ってもらおうとそのクッションを社員たちに贈ったのは事実だが、監視ではなく、社員の健康管理が目的だ」と釈明。さらに「今は試作品の段階で、いずれはこれを商品化しようと思っている。社員にも使用によりデータを収集することを告げ、同意も得ている」と説明した。

だが説明書や同意書は英語で書かれており、内容を正しく把握していた社員は少なかった。これはプライバシー法に違反しているとして、弁護士を雇い、すでに集団訴訟の準備に入っているという。



(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

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