ここが知りたいモデルナ・ワクチン 最終治験で高齢者や慢性疾患がある人は? 米

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本当に安全なら、やはり打ちたい新型コロナウイルスのワクチン(画像はイメージです)
本当に安全なら、やはり打ちたい新型コロナウイルスのワクチン(画像はイメージです)

正式な承認と流通の開始が待たれている新型コロナウイルス・ワクチン。ここにきて「ファイザーかモデルナか」と大きな話題になっているが、それでもくすぶっているのが、そんなに早く誕生したワクチンで本当に大丈夫なのか、誰が打っても問題は起きていないのか、という点だ。モデルナ社が公式HPにそのあたりについて公表しているので、要約して紹介してみたい。



米バイオテクノロジー企業の「モデルナ(Moderna)」は今月16日、現在開発および臨床試験が進んでいる新型コロナウイルス・ワクチンの第一候補である『mRNA-1273』について、後期臨床試験(治験)で94.5%の効果が確認されたと発表した。

その臨床試験には3万人が参加し、28日間隔で2度の接種を受けた。半数には真のワクチン、半数にはプラセボと呼ばれる偽のワクチンが投与された。その結果、3万人のうち95人が新型ウイルス感染症を発症。うち、プラセボ接種者が90人で11人が重症化。ワクチン接種者の発症は5人でいずれも軽症だという。

ここで気になるのが、「米国に暮らす18歳以上の約3万人」と示された被験者の内訳だ。重症化しやすいのは高齢者や慢性疾患を持つ人たちであり、まだ健康で若い自分は良くても、老いた、あるいは病気を抱えている親に打たせても大丈夫なのか不安だと言う人は多い。

モデルナではその3万人のうち65歳以上を7,000人以上確保。また、65歳未満であっても糖尿病、重度の肥満や心臓病などを有する、いわゆる新型コロナのハイリスク群とみなされる被験者を5,000人以上確保した。これにより全参加者の42%をハイリスク群が占め、肌の色も様々だという。

ところで、日本もすでに入手に乗り出した米ファイザー社が開発したワクチンも効果は90%超との発表があった。残る問題は、マイナス70度での保管が必要になるという面倒な事実だ。一般の医療機関にそのような冷「凍」庫はまずない。そんな中、モデルナの『mRNA-1273』は一般的な冷「蔵」庫でも対応できる。2~8度で約1か月間、マイナス20度なら約半年間の保存が可能だそうだ。

モデルナでは現在、急ピッチで正式承認を得るためのデータをまとめている。これを受けて米・食品医薬品局(FDA)も米政府が掲げた『ワープ・スピード作戦』に基づき、「緊急使用許可(Emergency Use Authorization:EUA)」と呼ばれる手続きに入ることが予想される。ワクチン開発競争で大きくリードしているとあって、モデルナは来年には海外にも生産拠点を確保し、世界に向けて5~10億回分のワクチンを生産したいもようだ。

参考:『Moderna Press Releases』Moderna’s COVID-19 Vaccine Candidate Meets its Primary Efficacy Endpoint in the First Interim Analysis of the Phase 3 COVE Study



(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

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