鍛えなくても筋肉がムキムキなベトナムの10歳男児 世界でわずか100人の「ミオスタチン関連筋肉肥大」のせいで

まだ子供なのに超人的な筋肉…周囲は「すごいね。スーパーマンみたいでかっこいい」と言ってくれるが、家族はそんな少年を心配している。ベトナムの10歳の少年グエン・ホアン・ナム(Nguyen Hoang Nam)君のムキムキな肉体には、「ミオスタチン関連筋肉肥大」との診断が下っているのだ。
まだ幼く、トレーニングなど全くしていなかったにもかかわらず、どんどんマッチョになっていく体つき。周囲の子供たちとはまったく違うとして家族が心配し始めたのは、グエンくんが6歳の時だった。
誕生して間もない頃、医師らが「この子の筋肉の張りは普通ではないな」と話していたことを思い出し、生まれつきの問題があるのではないかと疑った両親は、グエンくんを連れてホーチミン市の小児病院を受診した。
医師はかっこよく“スーパーマン症候群”と呼んでくれたが、両親に対しては「正しくは、遺伝子の突然変異が原因となるミオスタチン関連筋肉肥大(myostatin-related muscle hypertrophy)です。ほかの面では何ら健康上の問題はないようです。周囲からの注目を集めることになるので、悩んだりしないよう見守ってあげてください」などと説明された。

そのうちグエンくんは、ある誹謗中傷に苦しむようになった。家族や友人、近隣住民は理解してくれているが、彼のことを何も知らない人たちが「小人症か」とヒソヒソと話すことがあるためだ。
そんななか、ドンナイ省在住のプロのボディービルダーがグエンくんに注目。一緒にやってみないかと両親に申し入れ、約3か月間ジムでのトレーニングに無償で招いてくれた。本人の意思で本気になって肉体を鍛えてみれば、遺伝子疾患という感覚も忘れ、自分の体にしっかりとした自信が持てる。グエンくんは迷わず参加した。
10歳にしてボディビルディングやウェイトトレーニングを始め、体を鍛えている様子を嬉々として知らせてくる息子に両親はエールを送るが、「ますます肥大していく筋肉はやはり心配。空手やヨガなどもトライしたらよいのに」とも話している。
米国のミシガン州にもグエンくんと同じような少年がいる。早産で誕生したリアム・フックストラくんは、いくら食べても太れず体重が平均より軽い。しかし生後9ヶ月で階段を自力でのぼるという驚きのエピソードを作ったリアムくんは、腕も脚もムキムキ、まるで筋肉の鎧を着ているようにみえる。
ミオスタチンは、筋肉の余計な成長を抑制する働きを持つ蛋白質。これが遺伝子変異のせいでうまく生成されない、あるいは筋細胞の受容体に取り込まれないと、栄養を摂るごとに筋肉は成長し放題になる。
ただしミオスタチン関連筋肉肥大に関する研究は浅い。驚くような筋肉量の赤ちゃんがドイツに誕生したことで研究がなされ、「世界に100人ほど存在することがわかった」とジョンズ・ホプキンス大学が論文で発表したのは2004年になってから。しかし、筋ジストロフィーの解明や治療薬の開発にもつながる可能性があるとして、関心を持つ専門家は多いという。
問題は、食べたものがほとんど筋肉の成長に使われてしまい、成長期の脳や神経がその健康を維持するために必要としている体脂肪が、きわめて少なくなってしまうこと。そのため、ミオスタチン関連筋肉肥大と診断されたら、1日何食でも何カロリーでも、めいっぱい摂取するよう指導されるという。
画像:『SAO Star』Cuộc sống của cậu bé 10 tuổi mắc hội chứng ‘superman’ hiếm gặp tại Việt Nam
(朝比奈ゆかり/エトセトラ)
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