新型コロナ治験薬の肝障害で皮膚がまっ黒に 5か月の闘病虚しく医師が死亡 (中国) 

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新型コロナ治験薬による重い肝障害で医師が死亡(左は同僚の医師)
新型コロナ治験薬による重い肝障害で医師が死亡(左は同僚の医師)

新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)が重症化し、投与された治験薬。体質に合わなければ様々な副作用に悩まされることになるが、内臓、特に肝臓に悪影響を及ぼすようだと命にかかわって来る。こちらで4月下旬、重い肝障害に苦しめられている中国の医師2名についてお伝えしたが、うち1名が死亡したとの一報が入った。



今年1月、中国・湖北省の「武漢市中心医院」の泌尿器科に勤務していた胡工峰(Hu Weifeng)医師(42)は、新型コロナウイルス感染症を発症した患者の治療にあたるなかで自らもウイルスに感染し、症状が重篤化していた。

同じく感染し、肺炎ほかが重篤化した同僚の易凡(Yi Fan)医師(42)とそろって闘病に入ったなか、ある治験薬(名前は公表されず)の投与により2人に重度の副作用が現れた。皮膚が真っ黒になるほどの肝障害を発症し、自らの意思で公開された写真は世界を震撼させた。

体外式膜型人工肺(ECMO)に43日間もつながれていた胡医師。真黒になった皮膚については薬の投薬中止により徐々に改善されると考えられたが、4月22日には脳卒中を発症。そこから昏睡状態に陥り、5か月の闘病もむなしくこのほど天に召された。この病院では何名もの医療従事者が新型コロナにより命を落としている。

胡医師は、新型コロナウイルスの恐ろしさについて内部告発し、誹謗中傷の末に死亡していた李文亮(Li Shusheng)医師の同僚だった。また今回ともに闘病し、すでに退院した易凡医師の手により、その治験薬に関する真実が当局に正しく報告されることに強い期待がかかっている。

新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は単なる呼吸器疾患ではないことがわかってきた。心臓、肝臓、腎臓、脳、内分泌(腺)系、血液系、嗅覚・味覚などに長期にわたり影響を及ぼす可能性があるといい、「回復して退院すること、イコール完治ではない」と主張する専門家は多い。



画像:『METRO』Wuhan doctors wake from fighting virus to find skin has changed colour (Picture: CCTV)

(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

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