手製のマスクにストッキングをはさむと医療用マスクなみの効果 米大学助教授が発見

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マスクにストッキングを重ねてみると…(画像:Norbert Kundrak on Unsplash)
マスクにストッキングを重ねてみると…(画像:Norbert Kundrak on Unsplash)

マスクが手に入らないなら自分で作るしかない…。お店では今、布地やミシン、ゴムがおおいに売れているという。しかし手作り布マスクの問題は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)を本当に防げるのか、効果はどれほどあるのか、ということ。世界の研究者たちは、それについてしっかりと調査を進めていたようだ。



米国・マサチューセッツ州ボストンにあるノースイースタン大学。そこの土木・環境工学部に籍を置くロレッタ・フェルナンデス助教授と同僚による研究チームが、プレプリント(査読前)ではあるが、4月22日に興味深い論文を『medRxiv』に発表し、注目を集めている。

NIOSH(米国労働安全衛生研究所)が定めた規格に合格し、これまでもさまざまな呼吸器感染症のため、医療や検査の現場で使われてきた医療用マスクN95。フェルナンデス助教授らは、それを基準にどれほど小さな粒子の侵入までブロックできるか、隙間、フィット性、感染防止効果をさまざまな素材で実験してきたそうだ。

そこで得られた結論はナイロン製のパンティストッキングを重ねること。それにより、サイズが直径60〜140ナノメートルという新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の侵入を防ぐ効果が、布のみより15〜50パーセント向上し、サージカルマスク並みに優れることを突き止めたというのだ。

作り方は簡単。ナイロンストッキングの足の部分を輪切りにし、布マスクを手作りする際、肌側になるようにして1枚重ねるだけ。さらにサージカルマスクにそれを重ねれば、粒子をブロックする率が75%から90%にアップすることもわかった。

とはいえ、ストッキングは網状に編まれているだけで孔は無数にある。ナイロンにそういう性質があるというわけではなさそうだ。フェルナンデス助教授はそれについて、「肝心なのは、マスクが顔にぴったり張り付く感じになること。口や鼻に空気が入らないよう隙間を作らないことが何より大切だとわかったからです」との説明を添えた。

溶接や研磨の作業にあたる人々は3Mという防じんマスクを着用するが、フェルナンデス助教授によれば、その完ぺきさこそが目標になるそうだ。どうせ手作りするなら、ひと手間かけてでも機能性の高いマスクを目指すべきだという。

ちなみに欧州の国々では外出禁止令の緩和がいよいよ始まっているが、「マスクが大嫌いな欧米人」の印象を返上し、フランスでは今後マスクの着用が義務付けられるとのこと。公共交通機関の利用、ショッピング、学校生活でマスクをしていない者は罰金刑などが科されるもようだ。



画像:Norbert Kundrak on Unsplash

(朝比奈ゆかり/エトセトラ)

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